平成29年度第2回宮崎県公共事業評価委員会審議録
1.開催日
平成29年12月25日(月曜日)
2.場所
自治会館3階大会議室
3.出席者
- 委員
- 委員長:谷口義信
- 委員:稲垣仁根
- 委員:緒方哲也
- 委員:柴田志摩子
- 委員:嶋本寛
- 委員:平奈緒美
- 委員:谷口由美繪
- 委員:鳥山純代
- 委員:村上啓介
- 執行部局
- 事務局
4.審議事業
県土整備部所管事業における公共事業事前評価について
県土整備部所管事業における公共事業再評価について
(対象理由)
- 事業採択前の準備・計画段階にある公共事業で5年を経過する事業
- 事業採択後10年を経過する公共事業
- 事業採択後5年を経過する時点で着工できないことが明らかな公共事業
- 再評価実施後5年(下水道事業にあっては10年)を経過する公共事業
- 1.から4.項の規定にかかわらず、国の対象要件が示された国庫補助事業で、再評価を実施する必要があると認める公共事業
- 社会経済情勢の変化等により再評価を実施する必要があると認める公共事業
5.審議結果
県土整備部所管事業における公共事業事前評価の審議結果について次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 道路事業高城山田線王子橋・志和池工区
県土整備部所管事業における公共事業再評価の審議結果について次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 道路事業宮崎西環状線古城工区
6.審議録
県土整備部公共事業事前評価
(1)道路事業高城山田線王子橋・志和池工区(都城市)
- 委員
なぜ、工期が11年もかかるのか。事業はどのように進めるのか。
- 県
王子橋工区の橋梁において、上下部工事に6年、旧橋撤去に3年を要し、橋梁自体に9年かかる。設計と用地補償の期間を含み11年かかると想定している。王子橋工区と志和池工区は同時並行で進めることとしている。
- 委員
志和池工区の歩道整備はどのようにして行うのか。通行止めが発生するのか。
- 県
志和池工区については、既に車道が2車線あるので、車両を通しながら歩道の設置を行う。交通規制が一部入るが、通行止めにはならない。
- 委員
人口減少にも関わらず、平成42年の当路線の交通量推計値が増加しているのはなぜか。
- 県
人口は減少するものの、当路線を含む都城圏域の道路ネットワーク全体の交通量増加が見込まれるためである。
- 委員
B/C算出において、救急救命率向上便益が出ないのはなぜか。整備効果の一つである救急医療への貢献と矛盾しないか。
- 県
道路整備の結果、救急医療施設への所要時間が1分以上短縮される事業が救急救命率向上便益の算出対象となる。今回は現道拡幅が主であり、時間短縮が1分未満のため対象外だが、幅員狭小区間の解消により走行性が向上するので、救急医療に寄与するものと考えている。
- 委員
用地買収は難航しないか。また、事業化前に用地の先行取得ができないのか。
- 県
地元から要望を受けており、協力が得られる見込みである。先行取得については工事着工の担保がないため、実施が困難である。
- 委員
橋種について、将来、文化遺産にもなりうる木橋を採用することはできないか。
- 県
新設費や維持管理費といったコスト、渡河する河川の条件等から橋種を選定している。今回の橋梁については、スパン割や河川区域内の阻害率を検討した結果、鋼橋となっている。木橋について可能なところがあれば、今後検討したい。
- 委員
事業目的として掲げている「経済の浮揚」に関して、物流は今後ますます重要となるので、先見の明を持って道路整備に取り組んでいただきたい。また、工業団地の企業立地の増加に合わせて、できるだけ早く道路を整備し、地域経済の活性化を図ってほしい。
- 委員
本案件の事業着手を了承する。
県土整備部公共事業再評価
<個別審議>
1.道路事業宮崎西環状線古城工区(宮崎市)
- 委員
古城工区を整備することで、加納バイパスの南側の渋滞が激しくなるのではないか。
- 県
古城工区は、市街地の渋滞緩和を図るため、市街地へ流入する通過交通を排除することを目的に、宮崎西環状線の一部として整備を行なっているものである。
このため、これまで市街地を通過していた交通量を宮崎西環状線に誘導するものであり、古城工区の整備に伴い、交通量が増加することは無いと考えている。
加納バイパスの南側で発生している渋滞を解消するためには、未着手となっている国道269号と国道220号の接続等、新たなネットワークの整備等が必要だと考えている。
- 委員
国道269号と国道220号の接続は、いつ頃に整備されるのか。
- 県
国道269号と国道220号の接続については、既に都市計画決定されているので、将来的にはこの区間の事業化について考えていかなければならないが、現時点では、事業化については未定である。
まずは、古城工区の整備を推進し、国道269号と国道220号の接続については、今後の状況を踏まえながら、検討していきたいと考えている。
- 委員
平成26年度の完了予定が平成36年度完了予定になっているが、最悪の状況を考えて平成36年度完了予定ということか。
- 県
事業着手後、測量等に入る際に、地元の方々へ説明会等を行なったところ、賛成が得られず、その調整に時間を要した経緯がある。
現在は、地元の方々との合意形成を図り、用地買収にも着手し、事業が順調に進んでいることから、残る用地買収や工事工程も考慮して、平成36年度に完了すると計画したところである。
- 委員
B/C算出において、救急救命率向上便益が大きいのはなぜか。
- 県
宮崎市郡医師会病院が国道10号の宮崎西インター付近に移転することとなっており、これらの医療施設へのアクセスが向上することから、救急救命率向上便益が大きくなる結果となっている。
- 委員
軟弱地盤対策は当初から想定できなかったのか。
- 県
事業着手前の調査は、県単独費で実施しなければならないため、必要最低限の予算で、精度が上がるようにという観点で実施している。
今回は、谷部の中間で調査を実施した結果を用いて、浅い岩盤線を想定していたが、詳細調査において、片方の山側の岩盤線が深く落ち込み、軟弱層が厚いことが判明したため、軟弱地盤対策が必要になったものである。
- 委員
それでは、継続ということで、よろしくお願いします。
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