みなさんは、日本の古い木造の建物を見たことがありますか?
左の写真を見ると、やわらかな瓦(かわら)の曲線(きょくせん)に合わせて木が加工されているのがわかります。
瓦(かわら)の曲線(きょくせん)にぴったりと合わせて作り上げられたこの日本家屋(にほんかおく)の屋根は、金属(きんぞく)やガラスで表現するのはとても難しく、木だからこそ、このやわらかな曲線を作り上げることができるのです。
こういった複雑(ふくざつ)な構造(こうぞう)を作り上げる木造在来工法(もくぞうざいらいこうほう)は、日本に古くから伝わるものであると同時に、現在も新しい技術(ぎじゅつ)を取り入れながら進歩(しんぽ)しつづけている工法(こうほう)でもあります。
木は、今の日本の建築技術(けんちくぎじゅつ)に欠(か)かせない存在(そんざい)なのです。
そもそも木材は、昔から身近にある資源(しげん)です。 また、日本の風土(ふうど)にもっとも適した材料(ざいりょう)でもあります。
木は、しめりけを吸うはたらきと出すはたらきを持っており、四季(しき)によって変化(へんか)の大きい日本の気候(きこう)にとても適した材料(ざいりょう)だといえます。
古くから、木材を住まいに取り入れてきた日本人の祖先(そせん)は、そんな木の特徴を知っていたのかもしれません。
日本にすむ人々が、快適にくらすことができる家・・・木は、そんな日本の住まいの文化にとって、かけがえのない存在なのです。
匠の技(たくみのわざ)、日本家屋(にほんかおく)の独特(どくとく)の美しさ、私たちは、これからもそんな「木の文化」を守り育てていきたいものです。 |