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皆さんは、「ユニバーサルツーリズム」という言葉を知っていますか?
「ユニバーサルツーリズム」とは、高齢者や障がい者、外国人、ベビーカーを利用している家族連れなど、“すべての人”が制約を感じずに、気兼ねなく楽しめる旅行のことをいいます。
県では、「みやざきユニバーサルツーリズム推進事業」に取り組んでおり、今年8月に県観光協会内に「宮崎ユニバーサルツーリズムセンター」を開設しました。
今回は、県が取り組む「ユニバーサルツーリズム」についてご紹介します。
公益財団法人 宮崎県観光協会内
(宮崎市錦町1番10号 宮崎グリーンスフィア壱番館3階)
平日(8:30~17:15) ※土日・祝日、年末年始は閉所
専用ダイヤル:080(8554)9500 FAX:0985(26)6123
メールアドレス:[email protected]
県内施設のバリアフリー情報がまとめられており、「①だれが②何をする③どこで」の3つの項目から、それぞれにあった条件を選択することで、観光施設などを探すことができます。
「みやざきアクセシビリティ情報マップ」に掲載する観光情報を更新するために必要な、調査の様子をご紹介します。
市民の森(宮崎市)での調査の様子。
観光客だけでなく、多くの人が利用する場所にとってバリアフリーはとても重要です。
県観光協会のユニバーサルツーリズム推進員のほか、障害者自立応援センター「YAH!DO みやざき」のスタッフや一級建築士が参加し、調査を行います。
車いすに乗りながらでもトイレの扉を簡単に開けることができるか、道をスムーズに通ることができるかなどを、利用者の目線から細かくチェックします。
今回取材にご協力いただいた調査員の皆さん
観光施設などへ調査に訪れ、バリアフリー施設を見ると、「もう少しだけこうすれば便利になるのに…」や「そんなにお金をかけなくても…」と思うことがあります。
バリアフリーに必要なことは、すべての利用者に対する配慮や気づかいで、そこにたくさんお金をかけるのではなく、“ちょっとした工夫”をするだけで格段に利用しやすくなります。
私たち調査員は、その“ちょっとした工夫”を施設側にアドバイスし、より良い観光地づくりを目指していきたいと思っています。
全ての人が不便なく過ごせる環境が必要です。
そのためにも、施設側にはすべての人がお客さんであるという意識を常に持ち続けてほしいです。
また、“誰もが楽しめる”には、施設側の努力だけでは難しい一面もあります。
例えば、「バリアフリー」と一言で言っても、それぞれの状況に合ったバリアフリーは一人一人で異なります。
利用者は事前に情報を調べておくというのもとても大切になってきます。
高齢者や障がいのある人たちが旅行に行くということは、その周りの家族や友人も一緒について行くということにつながります。
そういったさまざまな人が楽しめる場所は、観光地としておのずとクローズアップされるので、ユニバーサルツーリズムを普及していきたいと思っています。
観光施設へ調査に行くと、施設によっては“間違った”バリアフリーを見かけるときがあります。
トイレなどの施設内にバリアフリーを詰め込みすぎて使いにくい、点字ブロックの誘導が途切れて案内板にたどり着けないなどが一例です。
おもてなしの心でバリアフリーを設置するのは良いですが、「親切なようで親切でない」。
せっかくお金をかけて作ったのにとてももったいないなと思います。
本当の意味での利用者に寄り添った環境をつくるために、私たちも力を惜しまず頑張りますので、ぜひ、「宮崎ユニバーサルツーリズムセンター」を通して相談してください。
お問い合わせ |
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観光推進課 0985(26)7104 県観光協会 0985(26)6100 |