
宮崎県感染症発生動向調査2025年第26号
第27巻第26号 [宮崎県第26週(6/23〜6/29) 全国第25週(6/16〜6/22)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第26週(ARIのみ第25週)の発生動向
全数報告の感染症(26週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核4例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症2例。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:侵襲性インフルエンザ菌感染症1例、水痘(入院例)1例、百日咳27例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第26週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第26週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は326人(定点当たり20.5)で、前週比109%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び水痘で、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。また、第25週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,235人(定点当たり44.1)で、前週比96%とほぼ横ばいであった。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は56人(3.7)で、前週比124%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.7)の約1.4倍であった。年齢群別は3歳から4歳が全体の約2割を占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は115人(7.7)で、前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(7.6)の約1.0倍であった。年齢群別は1歳から5歳が全体の約半数を占めた。
【伝染性紅斑】
報告数は23人(1.5)で、前週比64%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.5)の約3.3倍であった。年齢群別は4歳から7歳が全体の約7割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○マイコプラズマ肺炎:報告数は2例(定点当たり0.3)で、いずれも宮崎市保健所から報告があった。年齢は0〜4歳が1例、10〜14歳が1例であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第25週:6月16日〜6月22日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
全国2025年第25週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比100%と横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、伝染性紅斑、ヘルパンギーナで、減少した主な疾患は、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘であった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比93%と減少した。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,096人(2.6)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.9)の約0.9倍であった。栃木県(5.7)、愛媛県(5.1)、埼玉県(4.9)からの報告が多く、年齢群別では3歳から7歳が全体の約6割を占めた。
伝染性紅斑の報告数は5,943人(2.5)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.5)の約4.8倍であった。山形県(7.6)、群馬県(7.3)、栃木県(7.3)からの報告が多く、年齢群別では3歳から7歳が全体の約7割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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