「県南地域の物流拠点」【油津港】
1.沿革

油津港は風光明媚な日南海岸に位置する天然の良港で、江戸時代に飫肥藩主により堀川運河が開かれ、昭和初期には阪神、関門、朝鮮方面への木材搬出が活発となるとともに、昭和13年には製紙工業が背後で操業するに至り、昭和27年に重要港湾に指定された。
昭和30年に港湾計画を策定後、防波堤や係留施設などの整備が進められ、平成10年の東埠頭供用開始により、平成11年には、東京・大阪を結ぶ定期RORO航路、平成21年3月には神戸とを結ぶコンテナフィーダー航路が開設され、県南地域と大都市圏、アジアとの海の玄関口として重要な役割を果たしている。また、平成27年には、16万トン級クルーズ船が寄港可能となったことなどから、近年では多くのクルーズ船が寄港しており、県内のクルーズ受入拠点としての役割も果たしている。
現在の油津港は、港湾施設の狭隘化による埠頭の利用効率の低下、既設埠頭の機能集約・再配置による効率・利便・安全性の向上、人が集い憩い安らぐ空間の形成、港内での放置艇対策、大規模地震に対する対応等が求められている。
これらの多様な要請に対応するため、平成19年11月に港湾計画を改訂し、「県南地域の活力と発展のみなもと”みなとまち、油津”」を目指すこととしている。
堀川地区においては、クルーズ船寄港時におけるおもてなしや、堀川運河の周辺施設を活かした地域振興の取り組みが評価され、平成30年5月に「みなとオアシス」に登録されている。
平成29年12月には、22万トン級の大型クルーズ船寄港に向けた、着脱式の係船柱や防舷材を設置する係留施設の大幅改良整備が完了した。さらに、令和2年1月にファーストポートとしての受け入れが可能になり、令和6年3月に初の受け入れを実施した。
また、令和5年からは貨物船の大型化に対応するため、第10岸壁(-12m)の延伸整備を進めている。
2.油津港の歴史(航空写真)

3.油津港港湾計画(平成19年11月改訂)
(1)整備方針
- 宮崎県県南地域だけでなく南九州地域における流通拠点として、増大するコンテナ貨物やRORO貨物等、海上輸送の中核を担うユニットロード貨物に対応するため、内貿物流機能の拡充・強化を図る。
- 危険物を含むバルク貨物を集約するため、新たな施設整備を計画するとともに、あわせて既設埠頭の再編、利用転換を行い、埠頭利用の効率性、利便性、安全性の向上を図る。
- 港内において船舶が安全に航行や停泊を行えるよう、港内の航路・泊地の確保を図るとともに、港内の静穏度の向上を図る。
- 港湾における快適で潤いのある環境の創出を図るため、港を訪れる人が港や海に親しむことができる開放的な親水空間及び交流空間の確保を図る。また、漁船やプレジャーボートの適正な収容を図るため、既存施設の有効利用を図りつつ、小型船だまりの拡充を図る。
- 大規模地震発生時における物資の緊急輸送に供するとともに、背後の経済活動を維持するため、大規模地震対策の強化を図る。
(2)目標取扱貨物量
外貿 |
80万トン |
内貿 |
190万トン |
合計 |
270万トン |
(3)港湾計画の経緯
- 昭和30年2月
- 昭和50年3月
- 一部変更
- 汚泥浚渫計画(追加)、土地造成及び土地利用計画(追加)
- 昭和51年11月
- 昭和58年3月
- 軽易な変更
- 小型船だまり計画(追加)、臨港交通施設計画(追加)
- 昭和63年11月
- 一部変更
- 公共ふ頭計画(変更)、小型船だまり計画(変更)
- 平成6年3月
- 平成9年4月
- 平成13年11月
- 軽易な変更
- 旅客船ふ頭計画(削除)、水域施設計画(削除)、小型船だまり計画(追加・変更)、港湾環境整備施設計画(変更)、土地造成及び土地利用計画(変更)
- 平成16年6月
- 軽易な変更
- 小型船だまり計画(変更)、港湾環境整備施設計画(変更)、土地造成及び土地利用計画(変更)
- 平成19年11月
- 平成21年11月
- 平成27年3月
- 平成28年2月
- 令和4年3月
- 一部変更
- 公共ふ頭計画(変更)、水域施設計画(変更)、大規模地震対策施設計画(変更)
(1)品目別取扱貨物シェア(令和5年)
(2)取扱貨物量推移

5.油津港からの定期航路(令和7年4月現在)
コンテナ神戸航路(フィーダー)「油津-神戸」
OOCL(井本商運)
- 開設年月:平成19年1月
- 便数/週:1便
- 運行スケジュール:神戸(土曜日)-油津-神戸
- 就航船舶(DW:船が積載することのできる貨物の総重量)
さがみ(3,850DW)
- 積載能力:400TEU
- 船舶代理店等:日本通運日南支店(電話番号:0987-23-2148)
RORO東京航路「油津-東京」
マルエーフェリー
- 開設年月:令和5年1月
- 便数/週:3便
- 運行スケジュール:
油津(月曜日・水曜日・金曜日)-東京-(名古屋)-油津-志布志-那覇-志布志
注意:(名古屋)へは隔週1寄港
注意:上下2船就航
- 就航船舶:
琉球エキスプレス3(10,034GT)
琉球エキスプレス7(13,631GT)
- 積載能力:
13メートルシャーシ148台、乗用車135台
13メートルシャーシ187台、乗用車204台
- 船舶代理店等:王子物流(電話番号:0987-23-3606)
6.現在の取組み
油津港の現在の取組み
7.出先機関
油津港に関しての不明な点、利用に際してのご相談は油津港湾事務所へお問合せください。
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