
万博史上初めて「食」をテーマとして、イタリアで「ミラノ国際博覧会」が開催中。
EUとの間でも県産品の取引拡大や観光誘客を目指す本県にとって絶好のチャンス。 県内の20を超える企業の参加を得て、日本館のイベントスペースに4日間出展しました。
私もミラノを訪れ、来場者へのPRや関係者への挨拶などトップセールス。9月4日締切のこの原稿も、ミラノで作成中。
本県の出展テーマは「神々の宿る地 宮崎の食」。歴史や伝統を重んじるヨーロッパ。宮崎の特徴や魅力を分かりやすく伝えるため、「神話」と「食」をテーマとしました。
宮崎レセプションでは、ミラノのシェフやバイヤー、マスコミなどを招待し、宮崎食材を使った料理パフォーマンスを実施。また、日本館でのオープニングセレモニーでは、海外初となる「銀鏡神楽」を奉納。期間中、1万5千人を超える方々に、宮崎の安心・安全でおいしい食をはじめ、神秘的な神話の地・日本発祥の地、豊かな自然など、宮崎の多様な魅力を強くアピールしました。宮崎牛をはじめ、お客様の反応も上々。今回の出展を契機として、EU市場への県産品の輸出拡大に結びつけていきたいと考えています。
ところで、イタリアでは昨年3月、伊東マンショの肖像画が発見されました。それが何と、ミラノにあるのです。
天正遣欧少年使節を務めたマンショは、西都市都於郡生まれ。ぜひ〈里帰り〉展を!と働きかけたところ、その絵を所有するトリブルツィオ財団からお借りして、来年、本県で展示会が実現することとなりました。
今回は、財団を訪問してお礼を申し上げ、ついにマンショに〈対面〉することができました。大きさは縦横50cmほど。深みのある色合いの中に、西洋の衣装を着たマンショが浮かび上がってくるような、迫力ある油彩画。裏面には「MANSIO」などと記されています。
今年は、マンショらがローマ法王に謁見して430年。昨年発見された肖像画を、ミラノ万博への出展を機に拝見でき、来年は里帰り展が実現。何やら不思議な縁で導かれているかのようです。
グローバル人材の育成やグローバル戦略の展開を図る本県。「宮崎の子孫たちよ、もっと世界に視野を広げ、果敢にチャレンジを!」そんなマンショの声が聞こえてくるような思いがしています。
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