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知事コラム こんにちは!河野です

30年連続日本一!

宮崎県知事 河野俊嗣(こうの しゅんじ) 宮崎県知事
河野 俊嗣(こうの しゅんじ)

本県のスギ素材(丸太)生産量が30年連続で日本一となりました。農林水産省が発表した「令和2年木材統計」によると、173万9千㎥で全国の約15%を占めています。また、製材品出荷量も、97万2千㎥で全国の約12%を占め、初めて全国1位となりました。

これもひとえに、長年にわたり森林資源の充実はもとより、次世代への森林(もり)づくりに取り組んでこられた先人の努力のたまものと、深く敬意と感謝の意を表します。

森林は、二酸化炭素(CO2)を吸収し、地球温暖化防止に貢献しています。県は「2050年ゼロカーボン社会」を目指すこととしており、施策の柱の一つに「森林吸収量の維持」を掲げています。

本県は、全国と比較してスギをはじめとする森林の成長が旺盛で、CO2の森林吸収量の割合が高いのが特長です。今後とも、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、「伐(き)って、使って、すぐ植える」という資源循環型林業を確立し、森林吸収量の維持と木材利用による炭素貯蔵を図ってまいります。

ところで、昨年末から世界的な木材不足などにより木材価格が上昇し、「ウッドショック」と呼ばれる事態が生じています。

新型コロナの感染拡大により、米国でテレワーク(在宅勤務)の普及や住宅ローンの金利低下から住宅ブームが起きたことや、コロナ禍からの経済回復が進む中国での木材需要の高まりが背景にあるとされています。

輸入材の代替として国産材への期待が高まる中、製材品の7割を県外に出荷している本県は、国産材供給のトップランナーとして、輸入材から国産材への転換をけん引し、森林所有者をはじめ林業関係者にとって「ウッドチャンス」となるよう、しっかりと役割を果たしてまいります。

一方、さまざまな分野で木材の活用が進んでいます。

4月には、内装や外装に県産材を活用した、全国でも珍しい木造・木質の映画館が宮崎市に誕生しました。また、J3に参入したテゲバジャーロ宮崎の本拠地ユニリーバスタジアム新富では、座席やコンコースの床材に木材が使われ、県防災庁舎ではCLT耐震パネルやエントランスの木質化などに活用。それぞれの施設では、木のぬくもりが感じられるあたたかな空間が創出されています。

さらに、福祉の分野では、日向市地域雇用創造協議会が地元企業や就労支援施設などと連携し、かんな屑を活用した美しい「杉のコサージュ」を開発しました。まさに地域資源を活用したアイデア商品、障がい者の雇用にもつながる素晴らしい取り組みです。

いま、森林・林業には大きな期待が寄せられています。今後も、適切な森林管理や人材確保・育成に取り組み、みやざきの豊かな森林資源を未来に引き継いでまいります。

杉のコサージュ

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