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県広報みやざき

【特集】東九州自動車道がひらく 防災・医療の新時代


防災(南海トラフ巨大地震)
 
これまでの主な取り組み

●新・宮崎県地震減災計画の策定
 南海トラフ巨大地震に対する防災力の強化や減災対策として、今後取り組むべき総合的な対策を取りまとめた「新・宮崎県地震減災計画」を策定しました。今後想定される被害を限りなく減らすための取り組みを進めていきます。

●地域防災力の強化
 大規模災害時などの初動の要となる自助・共助を推進するとともに、地域での防災力の核となる防災士を養成しています。県民の防災意識の啓発をより一層進めるため、今年度も県内各地で様々な取り組みを進めます。

東九州道に期待される効果

命の道(1)命の道としての高速道路
 南海トラフ巨大地震では、強い揺れや津波被害により主要交通基盤である国道10号、国道220号、日豊本線、宮崎空港、各港湾の甚大な被害が想定されます。
 このような中、東九州道は、被災者の救援・救助、人的・物的輸送などを行うための「命の道」として重要な役割を果たすものと期待されます。

 

昨年12月に行われた総合防災訓練(2)実践的な総合防災訓練の実施
平成25年度は、南海トラフ巨大地震を想定した、本県初の実践的な防災訓練を実施しました。今年度は、県北地域を被災地として、高速道路を活用した救援・救助、物資搬送等の訓練などを行い、東九州道が「命の道」としての役割を十分果たせるよう、平常時から備えていきます。

 

高速道路への避難路(日向IC付近)(3)避難所としての高速道路
沿岸部の市町においては、津波からの一時的な避難場所の確保として、民間ビルなどを活用した避難ビルの指定が大きく進められたほか、高台や高速道路の法面を活用した避難場所の整備などを行っています。
現在、高速道路を活用した避難場所は、3市町・4か所で整備されています。

 

(4)後方支援拠点の機能強化
 大規模災害時に救援・救助・消火・医療救護活動やその後の復旧活動などを行うために、自衛隊、警察、消防、DMAT(災害派遣医療チーム)などの広域支援部隊が迅速に集結し、活動の拠点とする「後方支援拠点」を平成24年度に9か所、平成25年度に3か所指定しました。
 東九州道の開通により、関係機関の活動の迅速化が大きく期待されます。

 

宮崎県津波対策推進協議会(5)広域連携体制の強化
 九州8県と国の出先機関などでつくる「南海トラフ巨大地震対策九州ブロック協議会」や、知事と沿岸部の10市町長でつくる「宮崎県津波対策推進協議会」を通じて、関係機関との情報交換や連携強化を図りました。
 東九州道の開通により、今後の九州内の関係機関による広域的支援が円滑に行えるほか、沿岸部の関係市町において、救援物資の受け入れ場所の確保などについて検討が進められていくことが期待されます。

命を守る「自助」と「共助」

 災害が突然起こったとき、自分自身や家族の生命・財産を守り、被害を最小限に抑えるためには、一人ひとりの普段の備え「自助」と、地域の人々による助け合い「共助」がとても重要です。
 災害時に、自分や家族を守るため、日頃から食糧・飲料水の備蓄や防災訓練への参加などに努めましょう。

問 危機管理課
  電話 0985(26)7949

医療(救急医療)
 
これまでの主な取り組み

ドクターヘリを活用した迅速な救急医療提供体制の強化
 平成24年4月に宮崎大学医学部附属病院を基地病院とするドクターヘリの運航を開始しました。
 また、翌年3月には、県立延岡病院にヘリポートを備えた救命救急センターを整備し、県北地域の救命救急医療の拠点としての機能を強化しました。

東九州道に期待される効果

(1)高速道路を使った患者の搬送
 救急車で東九州道を使って患者を搬送する場合、時間短縮の効果があります。
 また、一般道に比べてブレーキ・アクセルを踏む回数の減少により患者への負担軽減も期待されます。

(2)ドクターカーと救急車の連携
 4月から新たに宮崎大学医学部附属病院と県立宮崎病院にドクターカーが導入されました。
 高速道路を活用することで、活動範囲の拡大や、より早く患者を乗せた救急車と合流し、医療提供ができるため、救命率の向上がより一層期待されます。

(3)医師などの人的交流拡大
 本県においては、医師などが県央地域へ集中し、それ以外の地域においては慢性的な医師不足の状態にあります。
 東九州道の開通により医師が県央地域から遠距離を行き来する精神的・肉体的な負担が軽くなることから、医師の派遣など人的交流も盛んになることが期待されます。


ドクターカーは、病院に患者を搬送する救急車とは違い、医師や看護師が救急現場に向かい、いち早く医療行為を行うために出動する緊急車両です。
ドクターカーは消防局などの要請で出動します。一般の方は呼べません。
緊急走行時は、赤色灯をつけ、サイレンを鳴らして走ります。このような場合、救急車と同じように道を譲るなどご協力をお願いします。

【宮崎大学医学部附属病院と県立宮崎病院のドクターカーの役割】
 宮崎大学医学部附属病院のドクターカーは、悪天候や日没後などのドクターヘリが飛べない時に出動し、ドクターヘリの補完的役割を担います。県内全域を出動範囲とし、主に平日のドクターヘリ運行終了時〜午後11時の間に出動します。
 県立宮崎病院のドクターカーは、主に宮崎市消防局管内を出動範囲とし、平日午前8時30分〜午後5時15分の間に出動します。
※他に宮崎市郡医師会病院(心疾患専用)や都城市郡医師会病院においても既にドクターカーが導入運用されています。

県立宮崎病院のドクターカー。バンパーの「緊急」の文字が反転しています。前方を走る車からドアミラー越しに見たとき「緊急」と読めるように工夫されています。【宮崎の救急医療に加わる若い力】
 今回のドクターカー導入に関わった人たちの中には、県外から宮崎に帰ってきた若い医師たちの姿がありました。
 宮崎大学医学部附属病院に救命救急センターが整備されたことで、宮崎県にゆかりのある若い医師たちが、宮崎の救急医療で活躍したいという思いを抱き戻ってくる事例もあるようです。
 このような流れが今後の救急医療の充実につながることも期待されます。


救急医療のために私たちができること

 救急医療の最前線で頑張っている医師や看護師など医療従事者の方々は、私たち県民みんなの大切な財産です。
 救急医療体制について、東九州道による効果が期待される一方、私たち県民が安易な時間外受診を控えるなど限られた医療資源を適切に利用することも重要です。
 質の高い救急医療サービスを提供していくために、行政、医療機関、県民の皆さんが協力して宮崎の救急医療を守っていきましょう。

宮崎県の地域医療を守り育てる条例
問 医療薬務課
  電話 0985(26)7451
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