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宮崎県立西都原考古博物館「常新展示」をコンセプトに、平成16年4月にオープン。縄文時代から弥生・古墳時代にかけての南九州の歴史を、豊富な発掘資料や最新の技術を駆使しながら紹介している。 地下に設けられた展示室をはじめ、図書室や展望ロビーなどもあり、西都原散策の際に気軽に立ち寄れる博物館として親しまれている。 昨年は「企画展・埴輪の世界」、「日韓交流展・海を渡った日本文化」など5回の特別・企画展も実施して、新たな西都原の横顔を発信している。 西都市大字三宅5670番 |
THE SAITOBARU NAVIGATIONコースの案内とみどころ100号墳4世紀前半に築かれた前方後円墳で、墳長57.3m。最近のレーダー調査で、周囲に周溝が存在する可能性も出てきた。葺石が露出していることから、前方後円墳の構造がよくわかる。4号地下式横穴墓昭和31年4月、農作業中の馬が突然地下に落下して発見された。地下式横穴墓の上に円墳が築かれた西都原独特の形式で、内部をリモコンカメラで見学することができる。
13号墳見学施設ほぼ完成時に近いと思われる美しい姿に整備された墳長78.5mの柄鏡式古墳。実際に内部に入って、見学することができる。西都原ガイダンスセンター このはな館平成15年10月にオープンした「このはな館」。西都原についての情報コーナーや古代食メニューもあるレストラン、地元の農産品などを扱う物販コーナー、レンタサイクルなどがある。【西都市大字三宅4941番地 TEL 0983-41-1557】 高取山公園西都原の北西部にある高取山は、標高差約40mの小高い丘に展望台があり、そこからの眺めは見事。春には山いっぱいのミツバツツジが満開になる。西都原古代生活体験館博物館に隣接する古代生活体験館では、設備の整った製作室で矢じり、土器、匂玉(まがたま)、織物づくりなどの体験講座が開かれている。庭には復元された竪穴式住居も。【西都市大字三宅字西都原西5670番 TEL 0983-43-5002】 171号墳女狭穂塚の陪塚として築かれた西都原唯一の方墳で、良好に残る葺石(ふきいし)の状態を見学することができる。酒元ノ上横穴墓群横穴墓と地下式横穴墓が融合した形式。上部をドームでおおい、発掘時の状態がそのままに保存されている。交通アクセスのご案内
古代日向の中心都市、西都原春には桜とミツバツツジ、夏は広大な芝生が緑を増し、秋には一面のコスモスと、四季おりおりに豊かな表情をみせてくれる西都原は、毎年多くの人が訪れる宮崎の代表的な観光地だ。緑がしたたるような涼やかな木陰で、弁当を楽しむ家族連れのすぐ隣に、3世紀から始まるぶ厚い歴史の積み重ねがあることが不思議な気もするのだが、日本というひとつの国が成立する過程で、重要な役割を果たしたクニが、確かにここにはあった。大和政権と南九州の在来勢力をつなぐ九州の一大拠点というだけでなく、黒潮による南の島々との交流や朝鮮半島、中国南部との往来を通じて、西都原の先祖たちは、他のどのクニにもない幅広い視野と文化を持っていた。そして、西都原だけでも八つほどの勢力が平和に共存したらしいこと、大和の文化と南九州の文化をおだやかに融合させたこと、海の向こうとの活発な交流を続けたことなどをみると、先祖たちが対立よりも融和を好み、互いを認め合う大きな度量の持ち主だったのではないかと思えてくる。 神話と歴史が曖昧に混じりあう古代日向の中心都市、西都原。その大きく広がる青空の下で、かつて存在した日本有数の「王国」の人々は何を思い、何を夢見たのだろうか。 西都原に隣接する百塚原から出土した「金銅装透彫鞍橋」(写真は復元品)。西都原をはじめ県内各地から多くの馬具が出土しており、朝鮮半島との交流がうかがわれる。 REFERENCE BOOKS【西都原を知る本】
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