宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

Jajaバックナンバー

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田舎そば

晩秋から冬にかけて、宮崎は神楽の季節を迎える。夜神楽は、見物する方もわれを忘れて熱中してしまう不思議な時間が流れるが、夜半ともなるとお腹も空けば、寒さも身にこたえてくる。そんな時にふるまわれる一杯のそばは、しみじみとあたたかく、ありがたい。

山を焼いてソバやアワの種を蒔く焼畑農法が戦後しばらくまで続いた宮崎の山間部には、うまいそばの伝統がある。ちょうどその地域は、夜神楽の文化圏とも重なる。山のそばはいわゆる田舎そばで、色が濃くて香り高い。麺はつるつると喉ごしを楽しむようなものとはちがい、ぷつぷつと短く切れている。それが椎茸やイノシシ、鶏肉など、それぞれの土地に応じて工夫されただし汁と絶妙にマッチする。これこそが宮崎のそばだと胸を張りたいのだが、お店ではなかなか食べられない。このそばを楽しみに、夜神楽に出かける人も多そうだ。

お煮しめ

シンプルで味わい深い
ハレの日の伝統料理。

昔はハレの日の料理だった煮しめ。今では一年中食べても良さそうなのだが、なかなか家庭では口に入らないのは、むずかしい料理と思われているせいか。宮崎伝統の味を、ぜひ受け継いでいきたい。

ハマユウポークの紅茶煮

紅茶の香りと柔らかな食感
豚肉本来の味わいを引き立てる。

宮崎のブランド豚肉、ハマユウポークの肩ロースを、紅茶に塩だけを加えた煮汁で長時間煮込む。余分な脂肪が落ち、豚肉本来の風味を引き立てるとともに、柔らかな食感を楽しめる。

鮎寿司

五ヶ瀬川流域に伝わる鮎寿司。
新鮮な鮎を酢でしめて。

宮崎県北部の沿岸一帯は、アジやサバなどを使う魚寿司が名物だが、清流五ヶ瀬川の流域では、素材が鮎になる。新鮮な鮎を酢でしめた押し寿司は、酒肴としても素晴らしい一品。

須木栗の栗ごはん

季節への感謝を込めて
黄金色の栗を炊き込む。
秋になると一度は作ってみたくなる栗ごはんや栗おこわは、季節の節目を手軽に感じられる料理だ。小林市須木地区の名産・須木栗の風味を、実りの秋への感謝を込めて味わいたい。

宮崎産松茸の土瓶蒸し

地元どれの松茸を香り高い土瓶蒸しに。
秋になると一度は作ってみたくなる栗ごはんや栗おこわは、季節の節目を手軽に感じられる料理だ。小林市須木地区の名産・須木栗の風味を、実りの秋への感謝を込めて味わいたい。

 

取材協力
ホテル北郷フェニックス 南那珂郡北郷町大字郷之原2821-1
0987-55-3333
食事処 囲炉里 西諸県郡高原町大字後川内1332-2
0984-42-0689
武本数枝さん、中川陽子さん