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１１月２８日（水）に、ホテルプラザ宮崎（宮崎市）において「スギシンポジウム２０１２ -CLTへのスギ材利用を考える-」を開催しました。県内外の木材関連企業や県外の公設研究機関など約１００名の方が参加しました。

スギシンポジウム２０１２の概要

（１）開催日時

平成２４年１１月２８日（水）　午後１時３０分から午後５時まで

（２）名称

スギシンポジウム２０１２　-CLTへのスギ材利用を考える-

（３）主催者

宮崎県木材利用技術センター

（４）場所

ホテルプラザ宮崎

（５）参加者

県内外の木材関連企業や県外の公設研究機関など約１００名

（６）プログラム

１	開会　午後１時３０分
２	挨拶
３	基調講演
	「CLT construction as a resilient building technique in highly seismic zones　-地震に強いCLT木造構造物-」　講師：イタリア国立樹木・木材研究所　所長　アリオ・チェコッティ　氏
４	パネルディスカッション
	「CLTへのスギ材利用を考える」　コーディネーター：宮崎県木材利用技術センター　所長　飯村　豊　パネリスト：　　　○林野庁林政部木材産業課　　　　課長補佐　青井　秀樹　氏　　　　話題提供「木造建築市場の展望と課題」　　　○法政大学デザイン工学部　　　　教授　網野　禎昭　氏　　　　話題提供「非戸建木造　－多様化する用途と構法－」　　　○一般財団法人ベターリビングつくば建築試験研究センター　　　　構造性能試験研究部統括試験研究役　岡部　実　氏　　　　話題提供「CLTへのスギ材利用の可能性を考える」
５	閉会　午後５時


開会挨拶（木材利用技術センター　飯村豊所長）	会場の様子

　　　

CLTとは

CLTとは、板材を直角方向に接着した木質材料のことで、集成材が軸材（柱、梁等）として使われるのに対し、CLTは面材（壁、床等）として使用されており、欧州などでは、住宅のみならず大規模木造建築物への利用が増えています。　CLTは、大径材から柱や梁などを取った後の端材から取れる板材を利用できるため、本県の大径化するスギの新たな需要として期待されています。

CLTを用いた巨大ショッピングモール（ウイーン市郊外）	同左（内部）

　　　　　　

基調講演について

アリオ・チェコッティ氏	イタリア国立樹木・木材研究所　所長　アリオ・チェコッティ氏が「CLT construction as a resilient building technique in highly seismic zones　-地震に強いCLT木造構造物-」というテーマで講演を行いました。　ヨーロッパで造られた高層の木造建築物を例に、CLTを用いた建築物の構法や耐震性などについて、木造建築の歴史や過去の地震災害などを交えながら話されました。講演後の質疑応答では、現在の鉄筋コンクリート造とのコスト面での比較など、日本でのCLT構法の普及に関する質問がでていました。　アリオ・チェコッティ氏の行った基調講演の説明資料は、次のとおりです。基調講演資料（PDF　12.8MB）

（１）専門分野　土木工学、木質構造学
（２）経歴 1946年　イタリア、サンセポルクロ出身 1971年　「基礎と構造間の相互作用に関する研究」でボローニャ大学より土木工学博士号を授与される。 1973年　フローレンス大学土木研究所特別研究員 1992年　フローレンス大学工学部教授(木質構造部門) 1998年　ヴェニス大学建築学部教授(構造力学) 2002年　イタリア国立樹木・木材研究所(CNR-IVALSA)所長（現在に至る。）
これまで、工業材料としての木材利用を重視し、主として非破壊試験、強度評価、コンクリートと木材の複合的な構造の開発等に取り組んできました。現在は、CLTによる木造高層建物の開発と普及に尽力していて、CLT関連研究では第一人者とされています。（３）木材利用技術センターとの繋がり　木質構造国際会議（WCTE）の２００８年の会議を木材利用技術センターが、２０１０年の会議をイタリア国立樹木・木材研究所（所長：アリオ・チェコッティ氏）が主催したことがきっかけとなり、交流が深まり、アリオ・チェコッティ氏を今回の講師としてお招きしたものです。

　　　

パネルディスカッションについて

「CLTへのスギ材利用を考える」というテーマで、飯村所長がコーディネーターとなり、３人のパネリストとCLTの日本での普及の可能性について討論しました。

パネリスト　青井秀樹氏	パネリスト　網野禎昭氏

パネリスト　岡部実氏	パネルディスカッション

　　　