宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

Jajaバックナンバー

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/

白ワイン

焼酎王国といわれる宮崎だが、この10年ほどの間に、ビールやワインの醸造所が次々に創業して、現在、ビール、ワインともに3つのブランドがそれぞれに工夫をこらした製品を送り出している。

平成6年(1994年)の酒税法の改正を機に、各地に地ビール工場が作られ、それと時を同じくするようにワイナリーも開業したのだが、その品質はめざましい向上を遂げ、国内外のコンテストやガイドブックで高く評価される銘柄も登場するようになった。生活の中に焼酎がすっかり根づいている土壌で、なぜ優れたワインやビールが生まれてきたのか。それは宮崎の酒文化がもつ多様性と無縁ではないだろう。

焼酎王国とはいっても、地域によってこれほど飲まれている種類が異なるところは珍しい。県南部の芋焼酎、県北部では麦、そばなどの穀類焼酎と大きく分けられるが、その他にも米、栗、トウモロコシなど土地ごとにさまざまな焼酎が愛され、一部は日本酒圏ですらある。

そうした宮崎の人々の多様性を受け入れる柔軟さや、わずかな風味の違いを味わい分ける感覚が、ワインやビールの質の高さにつながっているのかもしれない。地域の風土や食べ物、そして人によって磨かれた、宮崎の素晴らしいワインとビールをご紹介しよう。