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知事コラム

ベトナム訪問

第56代宮崎県知事 河野俊嗣(こうの しゅんじ) 第56代宮崎県知事
河野 俊嗣(こうの しゅんじ)

7月9~12日、ベトナムに出張しました。農業分野を中心とした人材確保などが目的で、県と連携協定を締結しているナムディン省やベトナム国立農業大学を訪れました。私は初のベトナム訪問。

ナムディン省(人口約200万人)は、首都ハノイから車で1時間半ほど。平成27年に南九州大学を含む三者で農業振興に関する連携協定を締結し、たい肥作りの技術支援や留学生受け入れなどを進めています。ベトナム初の農業高校の設立など農業振興に向けた取り組みや今後の交流に向け、知事や人民評議会議長など幹部と意見交換を行いました。早速、9月5~7日に同省関係者が来県し、農業高校や農業法人などを視察されています。

また、昨年10月に「人材の確保・育成に関する連携合意」を締結したベトナム国立農業大学では、今年12月から技能実習生として13名が来県予定。現在、「宮崎クラス」で研修を受けています。今回、その研修生を含む学生や大学職員に対し、私から本県の魅力や宮崎の農業などについて講義を行いました。

研修生たち、日本語での礼儀正しい挨拶など、来日に向けてしっかり準備している様子がうかがえました。日本語で歌ってくれたKiroroの「未来へ」、「ほら前を見てごらん あれがあなたの未来」という歌詞と研修生の思いが重なり、グッと心に沁みました。宮崎で良い未来を切り開いてほしいと願っています。

その他、リエンビエット人材開発株式会社で日本語教育や介護関連の研修を視察し、農業や介護・福祉など人材確保に関する連携に向けて意見交換を行いました。ここでも日本での生活に期待を寄せ、懸命に勉強する研修生たちの目の輝きが印象的でした。

今年は、ベトナムとの外交関係樹立50周年という節目の年。記念のサイトには、本県出身の東村アキコさんによる漫画「アニオー姫」が掲載され、両国の交流の歴史や文化的つながりが紹介されています。

ベトナムは、平均年齢が34歳と若い国(日本は48歳)。街中を縦横無尽に走る無数のバイクからも、発展し続けるこの国の活力が伝わってきました。コロナ禍でもプラス成長を維持し、昨年の経済成長率は8%台!本県では、在留外国人約8千人のうち、ベトナム人(約3千人)が最多となっています。

一方で、円安の影響や賃金面から、働く場として、日本より台湾や韓国を選ぶ若者も増えているようです。また、日本における勤務環境や処遇などで問題があれば、すぐにSNSを通じてベトナム人同士で情報が共有されるとのこと。緊張感を持って海外人材の円滑な受け入れに取り組む必要性を改めて実感しました。

国家間や地域間の人材確保競争が展開する中、より一層良好な受け入れ環境を整えるとともに、さらに交流を深め、温暖な気候や食・観光など本県の魅力をベトナムの方々に発信してまいります。

ベトナム国立農業大学のラン学長(中央)と
宮崎クラス13名の生徒たち

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