トップ > 県政情報 > 審議会・会議 > 審議会結果 > 宮崎県入札・契約監視委員会の議事概要 > 令和7年度第1回入札・契約監視委員会の議事概要
掲載開始日:2025年9月2日更新日:2025年9月2日
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令和7年8月1日(金曜日)
10時から12時まで
宮崎県庁防災庁舎51号室
50音順、敬称省略
(委員)落札率の推移が右肩上がりになっているという説明があったが、令和6年度に関しては若干落札率が落ちている状況。これに関して、何か特殊な事例があったのか。例えばエリアの問題や規模の問題が影響しているなど。何か検証していたら教えてほしい。
(県)令和4年度に非常に大きな台風被害が起き、その災害工事の多くが令和5年度に施工されているため、その影響を受け落札率が高い傾向にあったが、令和6年度はそれが落ち着いてきたと推察している。
(委員)入札不調・不落の対策について説明があったが、新たな対策は令和7年以降に実施とあるが、これは時限的なものなのか、それとも今後継続するのか。
(県)基本的には恒久的な取組としているが、制度であるため状況に応じて見直すこともありうる。
(委員)16者もの入札があるが、最低制限・調査基準価格未満の入札が11者(うち1者は同価格-1円)、予定価格と同額の入札が2者、予定価格超の入札が3者(予定価格+1,000~30,000円)と入札が見事に二極化している。この状況を生んだ要因等考えられるものがあれば教えてほしい。
また、予定価格と同額の入札が2者あるが、最終的に落札者1者を決定した方法を教えてほしい。
(県)建設工事における最低制限価格は、宮崎県最低制限価格制度事務取扱要領に基づき、基礎額に一定割合以下の無作為値を乗じて得た額(ランダム加算値)を、基礎額に加えて得た額としていることから、本件は僅差での落札結果となったものと推察する。また、単価表を情報開示請求により開示しているため、工事公告資料と合わせることにより予定価格は算出可能である。
予定価格と同額の2者については、宮崎県建設工事等電子入札実施要領に基づき、電子入札システムによるくじにより落札者を決定したものである。
(委員)業者が金額をある程度算定できるというのは、これまでも会議に出席して理解できていたが、今回、最低制限価格を目指す業者が11者あり、全者取りに行なったが取れなかったという状況。逆に予定価格ギリギリで利益をそれなりに確保して入札した業者が取れて攻め損という気がする。最低制限価格及び調査基準価格の算定式というのがあるが、こちらの赤字が改定箇所になっているようだが、これにより最低制限価格が上がるのか下がるのかを教えていただきたい。最低制限価格が上がってしまって、それを業者が確認せずに、今までの最低制限価格で入札して、結果的に最低制限価格を下回ってしまったという可能性もあったのかもしれないという気がした。
また、ランダム加算値、こちらは無作為値ということだが、業者はある程度幅は考えられるのか。もし可能であれば、ランダム加算値はどのぐらいの割合や幅があるのか分かれば教えてほしい。
また、電子くじはシステムでしており、2者以上あった場合は必ず電子くじにし、恣意性は全く入っていないということで良いか確認をさせてほしい。
(県)最低制限価格の算定式だが、令和6年5月に算定式が変更になっているのは建設関連業務である。今回の案件は建設工事なので、今回の改定では対象となっていない。
また、ランダム加算値については非公表である。電子くじについては、恣意性は入っていない。
(委員)低入札の業者の金額がかなり似通っている。落札した業者の金額と50万ぐらいかい離している中、この11者の低入札の業者の金額が皆近いのはどういう理由があるのか。低入札の業者が多く金額も近く、一方で最低制限価格以上で出した業者が少ないが、積算の方法が何か違ったのか。
(県)最低制限価格を下回っている業者も最低制限価格に非常に近い数字だということが見えるわけだが、各者それぞれ最低制限価格等も考慮しながら積算した結果のことだと捉えている。
(委員)建設工事であるため、ほぼ単価も決まっており、工事内容も決まっているので、どの業者もある程度価格を設定することができて、それはほぼ16者同じになるはず。ただ、あとはランダム係数がどうなるかというところの予想を立て、入札価格を決定した時に、ランダム係数でもっと低くなるかと思っていた会社が多かった。しかし実際は業者の予想よりランダム係数が高く最低制限価格が上がってしまったので、結果としては上位の2者だけが選ばれてしまった。おそらくランダム係数を読み間違えた業者が多かったなどの理由で違いが出てしまっているのではないか。ランダム係数の幅については公表できないということだが、それが公表できてしまったら、1円まで一致するような工事もあるということ。ほかの事業もこのようなものが散見されるということだが、このような状況で事業が落札されて決定している理解でよろしいか。
(県)そうである。
(委員)ランダム係数を決めるのは誰なのか。
(県)機械的に決めるようにしており、所属長が予定価格を設定する時に、自動で機械的に出る。そこに人による恣意的なものは入らないようにしている。
(委員)電子くじの結果で「落札者決定根拠」とあるが、どのように読めばこの落札者が決まるのか分からなかったので、読み方を教えてほしい。
(県)くじ番号+トータル秒数の下3桁を足して2者で割り、割り切れた時にはA者へ、余りが1出た時にはB者になるような決定の仕組み。
(委員)3者になったら3で割ることになるのか。
(県)そうである。
(委員)落札率が100%に近い理由は何か。また、落札者と他の2者には見積額に1000万円(高い)以上の開きがある。原因は何が考えられるか。
(県)当該工事は令和4年、令和5年の公共土木施設災害復旧事業により、実施するものであり、被災箇所が河川沿いの急峻な地形であったことや日向市街地から遠方で周辺に事業所者が少ないことから、入札不調が続いていた。当該現場は、現場に進入するための仮設道路や河川内の工事のため施工期間が制限されるなど、様々な点に十分注意が必要であったため、仮設工に関しては検討を重ね、現実的な方法により、予定価格を設定したところ、落札者については適正な価格として、入札に参加されたものと考える。なお、その他2者については施工期間に起こりうる工事中止や仮設工の手戻りなど予定価格を設定する上では反映しづらい経費を考慮しているため、予定価格との開きが生じたと考えられる。
(委員)落札者以外の2者について、予定価格を設定する上では反映しづらいという説明があったが、他の現場でも、工事を中止したりするなどの見積りはしない形で工事を発注するのか。
(県)(災害復旧工事においては)中止を前提とした工事の発注というのは行なっていない。実際にこの事案の工事は現在も施工中で、年明け3月までの工期となっている。この現場も台風期に入ったため、今月から9月まで一時中止という措置を取っている。その際、増額が必要な経費については、設計変更で変更契約し当然経費を確保していくが、災害復旧工事は国の補助金ということで手続きが煩雑なところがあり、その部分を心配される業者がいる。
(委員)令和5年11月9日には、設計内容を見直し、予定価格が9,600万円だったが、結果は不調で、それから4か月後の令和6年3月7日には同じく設計内容を見直し、1億9,500万円、つまり倍ぐらい予定価格が跳ね上がっている。これは、大きな変化、例えば工事の追加などをしたということか。
(県)令和5年7月の時は5,000万円程度で、同年11月に9,600万円と倍になっているが、これは令和4年の災害箇所も併せて(合冊という)一本で発注しており、さらに令和6年3月には令和5年の災害の箇所も併せて発注しているため金額が大きくなっている。受注者目線でいくと、ロットを大きくし、スケールメリットを出すことで少しでも利益確保につながるのではないかといったところと、さらには5,000万円から9,000万円になる時点で、土木一式工事では格付けがあり、8,000万円未満だとAクラスだが、そこで不調になったので、次は特Aクラスの業者だったら入札してもらえるのではないかということで、9,600万円にしてみたり、2億弱にしてみたりと、いろいろ試行錯誤を繰り返している状況。
(委員)川の工事は原則台風時期はやらないという決まりなので、業者はそれを折り込み済みなのではないか。
(県)ご指摘のとおり、河川内工事は、出水期である6月ぐらいから10月ぐらいまでは基本工事をしないことになっている。ただ、今回の工事は河川内の工事もあるが、道路より上の山側の工事もあるので、工程を調整しながら、河川内工事は出水期を避けつつも、受注者の工夫でできる部分もあるかと想定し、このとおり発注している。実際予定どおり進まない場合には工事中止ということでいったん現場を離れてもらう取り組みをしている。
(委員)入札不調・不落が続いていて、発注者側はいろいろ工夫しながら、最終的には決まったという経緯があり、時期により工期の影響があるので、その時期により本気で取りに行く業者とちょっと厳しいかなと思う業者がいる。苦肉の策の説明があったが、そのようなことがされて調整があったのかなと思う。ただ、結局は随意契約でほぼ価格も同じで結果としては変わらない。個人的には随意契約にするならもう少し予定価格を高くしたりするのかなと思ったが、基本変わらないのであればずっと不調だったところが、最終的にはほぼ同じ価格で落ち着いたということで理解した。
(委員)金額が多額で入札参加者が1者しかない。どのような条件を付していたのか。また、その条件下で入札参加者を何者程度想定していたのか?(具体的なリストがあれば確認させていただきたい。)もし、複数者の入札を想定されていたのであれば、結果として1者のみとなった要因として考えているものがあれば教えていただきたい。
(県)本工事には衛星の運用を行なっている(一財)自治体衛星通信機構(通称LASCOM)が認定した「第3世代網接続施工管理者」の参画が必要であり、技術者が認定登録されるためにはLASCOM主催の講習会を受講し、第3世代網接続作業に必要な知見等を有すると判断されなければならない。受講できる条件が第一級陸上特殊無線技士以上の無線従事者資格を有し、衛星工事の経験(5局以上)があり、ヒアリングを受けて参加選定されるなど条件が極めて厳しく、情報収集により県内の電気通信工事会社では該当するところがないものと思われた。衛星工事は通信の中でも業者実績が非常に少なく、本工事はLASCOMと調整を要する自治体衛星との接続工事という専門性及び特殊性が非常に高いこと、県内市町村・消防本部、県庁の計37箇所という広範囲な工事であること、衛星の知識・施工能力のある作業員を必要人数確保することが難しいこと、工期が1年以上と非常に長く配置技術者を配置すること、既存システムの改修が含まれており、メーカーや保守業者の協力が必須で自社のみではできないこと等が要因で入札意欲のある業者はほとんどいないと思われた。
第3世代網接続施工管理者を有し、他県で同様の衛星工事を行なっている大手メーカーが数者あり、施工のできそうな大手メーカー2者に情報提供を行なってきたが、結果的にA者は接続管理者の確保ができなかったことと積算が間に合わなかったため断念し、B者が県内の電気通信会社を元請けとし、その下請けで参画する形で入札したため、応札者は1者となった。
(委員)B者が県内業者の下請けに入って県内業者が入札しているが、B者が元請けで入札する方法もあったと思うが、なぜか。
(県)B者は入札方法で両方とも検討していた。結果的に県内の業者を入れたほうが工事費が安くなるとのことだったためB者の判断でそういうこととなった。
(委員)安くなったというのはよいこと。B者はどうしてその県内業者を選んだのか。
(県)その県内業者は、電気工事、電気通信工事では県内で最も会社規模が大きく、実績もあり、支店も多数点在しているので対応しやすいからと思われる。また、業者間でのつきあいもあるからだと思う。
(委員)入札者は10者あるが、最低制限価格以下が5者、予定価格以上が3者ある。その原因に考えられること。また落札率が100%に近い理由は何が考えられるか。
(県)最低制限価格以下が5者の原因は、最低制限価格は、基礎額にランダム加算値を加えた価格となっているが、今回の業務においては、入札者が想定するよりもランダム加算値が高かったものと推察される。予定価格以上が3者の原因は、当該業務の発注は、登録業種や地理的条件、技術的特性、受注状況等を踏まえ、県外の建設コンサルタントに指名を行なっているが、入札時点で、県内外の手持ち業務の状況等を踏まえ、総合的に判断したものと推察される。落札率が100%に近い理由は、入札後の情報開示や歩掛・単価等の公表により、正確に予定価格の積算が可能であったものと推察され、手持ち業務の状況や設計に必要な経費の算定結果などにより、予定価格付近の高い応札額となったものと推察される。
(委員)今回の業務においては、入札者が想定するよりもランダム加算値が高かったものと推察されるということだが、通常よりは高かったのか、その意味合いが分からないので、詳しく説明してほしい。
(県)最低制限価格の設定だが、先ほど事案1の説明の中で資料の提示があったが、基本的には81%前後で、その基礎額にランダム加算値を加えるため、ある程度の幅がある。81%程度を基本として若干高めの場合もあるし、若干低いケースもある。今回は若干高かったということで、業者はこれまでの入札の中では今回応札した価格でも、ランダム値が若干低めに振れた場合でも、落札可能と思われたのであろうと推察する。結果的に最低制限価格を下回る結果になったものと考えている。
(委員)ランダム加算値がマイナスということもあるのか。基礎額の81%より低くなるということもあるのか。
(県)81%前後を基本とした基礎額に対して、若干上になる場合もあるし下になる場合もあるということで、多少の上下の幅があるというふうに捉えていただければ良いかと思う。
(県)ランダム加算値という名のとおり、計算式の中に加算をするということで、ランダム値がマイナスということは無く、プラスのみ。81%前後というのは、式があるが、当てはめた時に価格帯によっては81%を下回るところや上回るところがあり、上回ったところは81%上限で決まってしまうということである。「程度」というのはそういった意味合いで使っている。ランダム加算値がマイナスということは無い。
(委員)基礎額が81%よりも低い場合もあるということでよろしいか。
(県)価格帯によってはそうである。式に当てはめた時にそういったことになる場合がある。
【事案5】建設工事・条件付一般競争入札(総合評価)小林土木事務所
【事案6】建設工事・条件付一般競争入札(総合評価)東臼杵農林振興局
【事案7】建設工事・指名競争入札高鍋土木事務所
【事案8】業務委託・条件付一般競争入札(総合評価)小林土木事務所
【事案9】業務委託・指名競争入札営繕課
【事案10】業務委託・指名競争入札北部港湾事務所
書面により審議し、追加の質疑等はなし。
総務部人事課行政改革推進室改革推進担当
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