宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

Jajaバックナンバー

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宮崎牛のほお肉赤ワイン煮

宮崎牛のほお肉赤ワイン煮

昨年10月、鳥取県で開催された「第9回全国和牛能力共進会」で、全9部門のうち7部門で主席を受賞した宮崎牛。5年に1度の、「和牛のオリンピック」ともいわれるこの共進会での快挙は、宮崎牛が名実ともに日本一といえる実力をもつことを証明してくれた。その宮崎牛、ステーキや焼き肉でのおいしさは折り紙つきだが、宮崎ではフランス料理の素材としても広く使われている。

上は、宮崎牛のほお肉の赤ワイン煮込み。ワインも宮崎産のものを使っている。フランス料理で通常使われる牛肉とちがって、宮崎牛はほお肉までサシ(網の目状の脂)が入っているため、煮込みすぎるとくずれてしまい、せっかくの旨みをそこなうことになる。

煮込み料理にかぎらず、宮崎牛を扱う時、そのデリケートな脂がもたらしてくれる繊細な味わいを最大限に引き出すために、シェフたちはいつもにも増して、気持ちが入るのだという。
時にはフレンチで、宮崎牛の新しいおいしさの一面を感じてみたい。

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空飛ぶ新玉ねぎのスープ

空飛ぶ新玉ねぎのスープ

玉ねぎの甘さが丸ごとスープに溶け込んだ、春だけのご馳走
極早生ものは「空飛ぶ新玉ねぎ」として空輸で出荷される、宮崎産新玉ねぎ。柔らかく辛味が少ないため、生で食べられるほどみずみずしい味わい。シンプルだが、玉ねぎの旨みがしっかりと溶け込んだ、春のご馳走。

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地頭鶏のコンフィ

地頭鶏コンフィ

じっくりと焼き上げたパリパリの鶏皮の香ばしさ
塩漬けにした鴨を、その脂でじっくりと焼く、鴨のコンフィ。それを宮崎名物の地頭鶏(じとっこ)で作ってみた。鶏の脂をまわしかけながら、身が自然に離れるくらいまで、じっくりと焼き上げる。つけあわせのレバーペーストも絶品。

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ヒラスズキのオリーブオイル焼き

ヒラスズキのオリーブオイル焼き

荒磯に棲むヒラスズキの、淡泊な甘みを味わう
荒磯に棲むヒラスズキは、通常のスズキより身が厚く、特においしいことで知られる。淡白な中にも甘みのある味を生かして、シンプルにオリーブオイルで焼いた。ほうれん草と人参のムースを添えた春らしい一皿。

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ウチワエビとカラスミのパスタ

ウチワエビとカラスミのパスタ

宮崎産のカラスミをからめたパスタとボイルしたウチワエビを添えて
近海で捕れるボラで作ったカラスミのカッペリーニ(細いパスタ)に、同じく宮崎どれのウチワエビを添えた贅沢な一品。魚のだしに、ワタリガニ、赤ピーマンを加えてとったスープも深い味わい。

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日向夏と宮崎苺のマカロン

日向夏と宮崎苺のマカロン

甘酸っぱい春の恵みをジャムに閉じ込め、マカロンと
宮崎の春は、日向夏と苺の季節。ほんのりと甘く、軽やかな酸味のある二つの果物をジャムに仕立て、フランスの焼き菓子、マカロンで包んだ。さっくりとした歯ざわりに、香り高いジャムがからむ、上品な味わい。

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取材協力: バーレストラン直樹
宮崎市橘通西3-2-28
TEL:0985-83-2343