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知事コラム

こんにちは!河野です

宮崎県知事 河野俊嗣(こうの しゅんじ) 宮崎県知事
河野 俊嗣(こうの しゅんじ)

9月下旬、 延岡市で台風17号に伴う竜巻が発生。JRの鉄塔が倒れ、数百軒に及ぶ住宅や店舗の損壊、車の横転、ハウスの倒壊、稲の倒伏など大きな被害が生じました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

本県の竜巻発生件数は全国有数。延岡市では平成18年にも、 今回と数十メートルしか離れていない、ほぼ同じルートで竜巻が発生しています。3名が亡くなり、日豊本線の電車が横転するなどの甚大な被害。 前年の台風14号に続く台風災害に、強い衝撃を受けたのを覚えています。

被災地を視察したとき、宗猛総監督や旭化成陸上部の皆さんが、稲が倒伏した田んぼの中でがれきを拾うボランティア作業をしておられました。近くに練習コースがあり、日頃の御恩返しとのこと。産業開発青年隊も倒壊した農業用ハウスの除去作業にあたるなど、復興に向けた助け合いやボランティアの広がりに心温まる思いがしました。

今回、赤羽一嘉国土交通大臣や江藤拓農林水産大臣が現地を視察されました。その後、千葉県などで大きな被害をもたらした台風15号を含む一連の災害とあわせ、国の手厚い財政支援を受ける「激甚災害」に指定されています。県としても、一日も早い復興に向け全力で取り組んでまいります。

このところ毎年のように、台風や記録的大雨による甚大な災害が全国各地で発生しています。台風15号、19号、21号と、立て続けに関東や東北などが大雨被害に見舞われ、心が痛みます。本県としては、職員を派遣するなど息の長い支援に取り組むこととしています。

県内でも、今年5月には、日向灘を震源とするマグニチュード6.3の地震が発生し、日向灘を震源とする地震としては23年ぶりに震度5弱を観測しました。また、霧島連山の火山活動も継続しており、十分な警戒が必要です。引き続き、さまざまな自然災害への備えを強化してまいります。

一方、畜産県としては、家畜防疫の面でも厳重な警戒が必要です。国内では豚コレラが拡大を続け、アジアではアフリカ豚コレラが急拡大して韓国でも発生するに至りました。県内での発生を阻止するための緊急対策として、9月県議会で約7億円の補正予算を計上し、感染源とされる野生イノシシの農場への侵入防止や水際防疫対策など、総合的な防疫の強化を図っています。

県民の皆さんには、消毒マットでの靴底消毒をはじめ、むやみに畜産農場へ立ち入らないことや、海外から肉製品を国内に持ち込まないことなど、ご協力をお願いします。

来年は、本県に未曾有の被害をもたらした口蹄疫の発生 ・ 終息から10年を迎えます。その経験を教訓として、「忘れない そして前へ」を合言葉に、防疫を畜産経営における標準装備とするよう徹底した対策に取り組んでいます。これから渡り鳥のシーズンを迎え、鳥インフルエンザの発生リスクも高まることから、最大限の警戒を行う必要があります。

自然災害であろうと家畜疾病であろうと、「常在危機(常に危機に備えた心構えでことにあたる)」の意識の徹底を図ることが大切だと考えています。今後とも、国、県、市町村、関係団体などとの連携を深め、危機管理体制の充実・強化に取り組んでまいります。

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