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掲載開始日:2025年7月31日更新日:2025年7月31日

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令和7年度延岡保健所運営協議会の議事概要を公開します

1.開催日時

令和7年7月14日(月曜日)午後2時から午後3時10分まで

2.場所

延岡保健所講堂

3.出席者

(1)委員

佐藤委員、岩﨑委員、甲斐委員、山下委員、鴨田委員、松本委員、高群委員、髙田委員、太田尾委員、富髙委員、山口委員、富井委員、北林委員、水口委員(代理)

(2)事務局

所長、次長(総括)、総務企画課長、健康づくり課長、健康管理担当副主幹、疾病対策担当副主幹、衛生担当副主幹、環境対策担当主幹、監視指導担当主幹、総務企画担当職員

4.議題

  • (1)百日咳について
  • (2)一般用医薬品のオーバードーズ(過剰摂取)の実態と対策について
  • (3)その他

5.議事要旨

各議題について事務局より説明を行なった後、以下のとおり質疑及び意見があった。

(1)百日咳について

(委員)

百日咳が2025年に急激に増加しているがその要因は何か。

(事務局)

要因としてはっきりしたものはないが、コロナ後のマスク着用率の低下であったり、手指消毒の頻度の減少が考えられる。従来コロナ渦中抑えられていた感染症は随分いろいろな形で流行が流れ、昨年度インフルエンザが大流行した。その間に次は百日咳が大きな勢力となっている感じである。生物学的にはウイルス等・菌等が、どこかに潜んでいて、いつか人間を介してまた自分たちで勢力を取り戻そうと、自然界に生きている。今回の流行の発端は分からないが、爆発的に増えているように見えるが、実際はゆっくりとじわじわと広がっていっているイメージ。特定の場所で集団的に発生していると言うよりは、日本国内を面的に広がっているイメージ。発生届出に大体どのあたりから出されたのかは我々も把握をしているが、爆発的な集団感染というよりは、じわじわとより広がっている印象である。

(委員)

コロナにしても宮崎県は日本でもトップクラスに多い。これはどのような事情があるのか。地域的なものか、それとも私たちの啓発や対策が足りないか。

(事務局)

一概には言えないが、まず一つはしっかりと先生方が診断を行なっていることが要因である。あともう一点は、一人一人の交流が密なところが残っていると思う。都会だと、一人一人の付き合いが限定されているが、宮崎などは地域での繋がりが見られるので、コロナにしても九州地方など、数字が全般的にかなり高かったので、その地域柄というところは否定できない。啓発自体は気を緩めることなく実施をしていく必要性を痛感している。

(委員)

予防策に5種混合ワクチンがあるが、地域性としてワクチンを受けない方が多いのか。ワクチンは長期間予防できるのか。

(事務局)

ワクチン接種率自体は悪くはないと思っている。5種混合ワクチン自体は低年齢の時期に小児科等で受けている。今問題となっているのは、実は小学生以降の年齢で百日咳の流行が起こっているので、そこに追加接種があってもよいのではないかと言う議論が今なされている。成人用としては3種混合ワクチンDPTがあるが、現在任意接種となっているので定期に組込むことを、今検討をされているところである。

(副会長)

大体10年ぐらいで免疫が切れると言われているので、中学生ぐらいでまた感染が出てくる状態である。

(2)一般用医薬品のオーバードーズ(過剰摂取)の実態と対策について

(委員)

学校教育における啓発活動について詳しく教えてほしい。例えば国民の役割として、薬の知識を知るというのはおそらく決まりごとであると思うが、延岡市では学校教育としてどのような取組を行なっているのか。
現状では学校からの申し出があって薬の教育を行なっているが、他の学校ではどのような取組を行なっているのか。

(事務局)

従来の薬物乱用防止教室は、覚醒剤や大麻の乱用防止を中心に行なっていたが、最近、オーバードーズが社会問題になってきたため、薬物乱用防止教室の中でオーバードーズ対策も盛り込むようになった。
まだ最近盛り込むようになったばかりなので、今後、その教室のあり方をしっかりと検討したい。
なお、昨年度は安易に薬や薬物に手を出して貴重な人生を台無しにしてほしくない旨の学校からの要望を受けて教室を開催した。

(委員)

薬に手を出す子供は、精神的に弱いとかではなく、成績が良くなりたいとか友達との関係をうまく築きたいと思っているだけである。そのような子供を保護できればと思う。

(委員)

学校での啓発に合わせ、一緒にオーバードーズについての説明を行なっているが、まだまだ依頼が少ない状況である。薬剤師会からも、学校での普及活動を増やしていこうと思う。

(委員)

中学校では年に1回は薬物乱用防止教室を行うこととなっている。講師として保健所や薬剤師や警察の方に来てもらっている。誰に講師依頼するかは各学校で決めているが、本校では昨年警察署の方に依頼し、薬物乱用防止教室の中で、医薬品の内容や決められた容量等目的以外で使うことも薬物乱用となる説明をしてもらった。

(委員)

オーバードーズの言葉の意味を薬物乱用と認識して欲しい。学校教育や保健所で啓発する場合、過剰摂取は健康的にも悪いことを啓発して欲しい。

(副会長)

オーバードーズは都会の話で延岡では関係ないと思ってた。実際に事例があるか。

(事務局)

保健所にはオーバードーズに関しての問合せや相談は今のところないが、保健所に相談が来ていないだけで、実際には個別に病院に相談されているかもしれない。保健所では具体的なことは把握していない。

(副会長)

オーバードーズに関連したような事件は発生しているのか。

(委員)

オーバードーズに関する犯罪等は発生していない。

(副会長)

オーバードーズでは、どのような薬が多いのか。

(事務局)

咳止めや鎮痛薬、風邪薬などが報告として多い。

(副会長)

覚醒作用や高揚感が得られるのか。

(事務局)

例えば、咳止めの中には成分としてコデインが含まれるものもあるなど、大量に摂取すれば麻薬と同じような症状が出る可能性はある。

(3)その他

(委員)

オーバードーズについて、小中学校でも保健教育の中で教育すべきだ。

(委員)

現在医師会と定期的に新型コロナウイルスの情報交換を行なっており、夏に向けて啓発を行なっていくことを検討する。

(委員)

オーバードーズに関して、一昨年未成年が風邪薬を多量に服用し、自殺未遂となった事例があった。薬の入手先やどこに多量の薬があったのか、また両親が子供の事を把握していないのではないかと感じた。子供たちの啓発だけでなくそれ以外の方への啓発も必要。

(委員)

コロナについて、最近の状況はどうか。

(事務局)

季節性として発症している印象。実際夏場と冬場の閉鎖的な環境下に流行が進む。対策としては換気等がキーワードになる。病原性としては大きく変異していない。

(副会長)

コロナに関しては、おそらく7月の下旬にピークが来る。最近徐々に増えつつある。昔ほどの重症化は少ないと思うが、高齢者や基礎疾患のある方には恐ろしい病気であることは間違いない。インフルエンザに比べ致死率が10倍以上であることは今も変わっていない。インフルエンザ予防接種数は多いが、コロナの接種数はいつの間にか少なくなっていることが気がかり。

(委員)

百日咳に感染した場合、職場を休む必要があるのか。

(事務局)

学校では、特有の咳症状が治まることが出席停止解除の基準。基本的には抗菌薬をある程度服用すれば、周囲への感染力は落ちるが咳だけは残る。職場においては咳がひどい状況であれば休んだ方が良い。しっかりと治療投薬が始まれば感染力は下がる。しかし、大人が百日咳として報告される数はかなり少なく、今のところを小・中学生の報告がある状況。

(副会長)
普通の風邪と似たような症状に激しい咳が伴うので診断が難しい。マクロライド系の薬があるがそれを使えば、百日咳の菌は死ぬ。その後、菌がつくった毒素が咳を長引かせる原因。2~3ヶ月長引かせている原因は毒素。最初に治療すれば脅威ではない。他人にうつすことはない。

(委員)
伝書鳩を飼っている人がいる。周辺の庭等に糞をする。どこに相談すれば良いか。

(事務局)
保健所で対応しているのが、ペット動物。伝書鳩を飼っていればペットに該当し保健所での対応となる。猫も同様、糞尿被害は保健所から飼い主にお願いすることとなる。犬については法律が整備されているので厳しく指導している。それ以外の動物については、保健所からお願いベースで伝えている状況である。

(委員)
オーバードーズに関して、若者に対する販売規制強化の流れと、その一方で、コンビニエンスストアでも販売できる規制緩和がなされる部分あるが、保健所はどのような対応を行うのか。

(事務局)
規制緩和と相反する内容であるが、規制されるものとそうでないものがある。ある程度利便性は保ちつつも、オーバードーズになるような販売方法を避けるといった二律背反であるが努力していかなければならない。

(委員)
百日咳について、重症化すると乳幼児が亡くなることもあるので心配していたが、本日の内容をしっかりと保育園関係者間で情報共有し、感染予防の取組を行い、保護者にも情報共有していきたい。

(委員)
感染症に関して、延岡市役所では独自に感染症の流行状況を月一回発信しているが、今後コロナが感染拡大した場合、例えば週一回に変更し延岡市の状況を発信し、注意喚起を行なっていきたい。

6.資料

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お問い合わせ

宮崎県延岡保健所総務企画課
電話:0982-33-5373
ファクス:0982-33-5375
メールアドレス:nobeoka-hc@pref.miyazaki.lg.jp