掲載開始日:2021年4月1日更新日:2021年4月1日

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花き部

研究方針

本県の花き産地づくりのため、品種育成と栽培技術の開発を両輪として研究を進めます。

  1. オリジナル品種の育成や新品目の導入により、有利販売対策や時代を先取りした産地づくりを図ります。
  2. 効率的な種苗増殖技術や生産技術の開発により、低コストで安定生産できる生産体制の構築を図ります。

最近の試験研究成果

1.スイートピー新品種「真白麻呂(ましろまろ)」の育成

「真白麻呂」は、クリーム色と青色との品種交配から出現した品種で、花色は旗弁が緑白色、翼弁が淡黄白の純白色の品種です。
花色が純白であり、花弁が大輪でフリルがあることから、とても豪華に見えます。

日持ち性にも優れており、観賞期間が他の一般的な品種比べ約1.7倍と長持ちすることから、輸出にも向く品種です。

真白麻呂

スイートピー新品種「真白麻呂

2.デルフィニウム新品種「ライラ」、「プロキオン」の育成

「ライラ」は、選抜により固定したピンク色2系統の親を交配して得られたF1品種で、がく片が淡紫ピンクと珍しい花色です。
草丈がコンパクトで、茎も硬く、がく片が散りにくいことから取り扱いしやすく商品性の高い品種です。

「プロキオン」は、選抜により固定した白色系統とラベンダー色系統を交配して得られたF1品種で、がく片がラベンダー色の品種です。
従来品種よりも小花が密につき、コンパクトで茎が硬く、がくが散りにくいことから取り扱いしやすく商品性が高い品種です。

デルフィニウム新品種

3.ダリアNAMAHAGEシリーズの品種適応性の検討

宮崎県は秋田県と連携し、ダリア育種の先進県である秋田県の育成品種NAMAHAGEシリーズのリレー出荷に取り組んでいます。

NAMAHAGEシリーズは気象条件の異なる秋田県で育成され、栽培時期も異なることから、本県の栽培時期の気象条件に適する品種を選定する必要があります。

そこで花き部では、NAMAHAGEシリーズの本県での冬春出荷作型への品種適応性について検討し、これまで6品種の適品種を選定しました。
NAMAHAGEシリーズは、毎年新しい品種が育成されており、品種適応性の確認について継続して取り組んでいます。

NAMAHAGEエポック

ダリア品種「NAMAHAGEエポック」

今後の研究

1.品種育成

  • スイートピーでは、新花色や日持ち性、省力性、難落蕾性などの付加価値を持ち、また栽培の上でも、生産が安定し低コスト化が図れる形質を持つ品種を育成します。
  • デルフィニウムでは、新花色で茎が硬く、生産者や消費者が取扱いやすいコンパクトな品種を育成します。

2.栽培技術

  • ICT活用を見据えた各種花きの生理生態解明に取り組みます。
  • スイートピーでは、環境制御技術の導入等による安定生産技術の開発に取り組みます。
  • デルフィニウムでは、日長処理や温度管理技術の開発に取り組みます。
  • ラナンキュラスでは、球根腐敗対策などの安定生産技術の開発に取り組みます。
  • ダリア、アネモネ等の有望品目の栽培技術の開発に取り組みます。

お問い合わせ

宮崎県総合農業試験場  

〒880-0212 宮崎県宮崎市佐土原町下那珂5805

ファクス:0985-73-2127

メールアドレス:sogonogyoshikenjo@pref.miyazaki.lg.jp