霧島山地を望むえびの市から都城市にかけての田園地帯は、南九州特有の農耕神「田の神様」のふるさとです。神様といっても、ぐっと庶民的な存在で、昔は実りのいい土地の神様は「旅に出る」と書き置きを残してどこかへ去り、また数年すると、隣村の人に担がれて帰ってきたりしたとか。人々に恵みと福をもたらしながら田の神様は、里の暮らしを見守ってくれているようです。（撮影：芥川仁）

子供の頃、夏になると近くの川に魚を釣りに、山にクワガタやカブトムシを取りに行ったりして、暗くなるまで遊んでいました。最近は、このような光景を見かけることも少なくなったような気がしますが、宮崎には、今回特集を組んだ棚田のある地域を含め、県内各地に豊かな自然が残っています。これらは、宮崎の宝物であり、次の世代に確実に引き渡さなければならない財a産だと思います。Jajaを通じて宮崎の自然、伝統、文化などを紹介していきながら、自分自身も新しい宮崎を再発見していきたいと思います。（孝）

STAFF
Producer:益留孝一
Director:山出潤一郎
Designer:田中道博・江川俊幸
Editor:山内由里
Photographer:芥川仁・黒木一明・深澤猛志