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掲載開始日:2022年2月17日更新日:2022年2月17日

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定例県議会知事提案説明要旨(令和4年2月)

項目

配布書類

発言

令和4年2月県議会定例会の開会に当たりまして、今後の県政運営に関する所信の一端を申し上げますとともに、ただいま提案いたしました令和4年度の予算案並びにその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。

県政運営の基本姿勢

〈コロナ禍〉といわれる困難な時代が、2年もの長きに及ぼうとしております。

令和2年3月、本県で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されて以来、これまでの間に、県内で15,934名もの方々が感染され、70名の尊い命が失われました。

お亡くなりになったすべての方々に対し、県民を代表して哀悼の誠を捧げますとともに、ご遺族の皆様に衷心よりお悔やみを申し上げます。

現在、「第6波」のただ中にあって、県内の医療機関や宿泊療養施設、ご自宅で療養されている皆様の一刻も早い快復をお祈りしますとともに、最前線の現場でご尽力いただいている医療従事者をはじめとするすべての関係者の皆様に心から感謝と敬意を表します。

去る1月、私は宮崎県知事に就任して12年目を迎えました。この2年間は、新型コロナの世界的なまん延(パンデミック)に日々向き合い、何としても県民の命とくらしを守らねばならないという強い覚悟のもと、全身全霊を傾け、100年に一度といわれる未曾有の事態に対処してまいりました。この間、本県の取り組んでまいりました新型コロナ対策につきまして、県議会をはじめとする県民の皆様には格別のご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

寄せては返す波のように、令和2年4月の「第1波」に始まり、現在の「第6波」に至るまで、度重なる感染拡大に見舞われてまいりました。相次いで変異を遂げるウイルスの脅威とそれに伴う社会不安、くらしや地域経済にもたらされる深刻な影響、さらには先を見通すことが困難な状況に、私たちは不安な日々を余儀なくされております。新型コロナにより大切なご家族や友人を亡くされた方、〈コロナ禍〉の影響により仕事を失われた方、部活動や修学旅行など学校生活に大きな制約を受けている児童生徒の皆さん、保育園や小学校の休園・休校等に急きょ対応しなければならなくなった保護者の方々など、いまを生きる私たち県民の誰ひとりとして、この〈コロナ禍〉に影響を受けていないという人はいません。誰もが〈コロナ禍〉による生活の不自由や不便を余儀なくされ、やるせなさや悲しみ、徒労感、先が見えないことへのもどかしさ・焦りなど、様々な想いを抱えておられることと思います。

加えて、人間の営みに入り込んだ未知のウイルスは、人から人への感染の連鎖をもたらすだけでなく、経済全般から、医療や福祉、文化・芸術、レジャーに至るまで、私たちの多くの活動を堰き止め、沈滞させ、ときに別の姿に塗り替えていきました。

私は、こうした現実を前にして、立ちすくむのではなく、〈コロナ禍〉が私たちに投げかけるものを冷静に見定め、力強く歩み続ける必要があると考えます。また、現下の厳しい状況にしっかりと対応しながら、2年にも及ぶ〈コロナ禍〉の経験を教訓として、多くの叡智を結集するとともに、衆議を尽くす中で、私たちは、未来に道筋をつける責務があるものと考えております。

私は、〈コロナ禍〉からの学びとして、3つのポイントがあると考えます。

一つには、「日常」のありがたさであります。

本県在住の歌人・俵万智さんは、歌集『未来のサイズ』の「あとがき」で、「日常」のありようを次のように綴られています。

――コロナ禍の収束は見えておらず、日常は、まだぐらぐらしたままだ。たぶん、ぐらぐらしていることを意識しながら過ごすのが日常、ということになっていくのだろう。だからなおさら、ありふれたことが、実は奇跡的なバランスの上にあることを、忘れないでいたい。――

〈コロナ禍〉は、「ありふれた日常」こそが、実は「かけがえのない日常」であることを私たちに気づかせてくれました。大切な人と一緒に食事を楽しむ、気の合う仲間たちとスポーツや旅行を楽しむ、身体の調子が悪いときには速やかに適切な医療が受けられる、〈コロナ前〉であれば当たり前であったことが、〈コロナ禍〉にあって、それがいかに貴重で、ありがたいことであったかが浮き彫りになりました。

二つには、わが県の魅力の再発見であります。

移動や外出の自粛が求められ、海外や県外への旅行がままならない中、身近な地域や地元の素晴らしさを見つめ直そうとする気運が高まるとともに、農畜水産物をはじめとする本県産品の地産地消・応援消費の取組など、地域の経済を地域で支えようという思いやりの輪が大きく広がっております。また、今年度実施しました「県民県内旅行(ジモ・ミヤ・タビ)キャンペーン」では、多くの県民の方々にご利用いただき、県内旅行を通じて、本県の各地域がもつ多彩な魅力の再発見につながったものと考えております。

さらに、都市部から地方への移住や、新しい働き方、自分らしく生きること等への関心が高まる中、本県に息づく自然とともにある「くらし」や「なりわい」、特に中山間地域において先人から受け継がれてきた多様で尊い「いとなみ」は、多くの人びとにとって強い訴求力を有するものと考えます。こうした宮崎の特色ある自然や風土を活かし、田園回帰・地方創生の大きな潮流をより確かなものとしていく必要があります。

三つには、「つながりの時代」ということであります。

〈コロナ禍〉のずいぶん前から、グローバリゼーションの動きが世界を席巻しています。ヒトやモノ、情報が、かつてないほど世界中でつながり、密なネットワークが構築されている時代にあって、新型コロナという人類が初めて経験するウイルスもまた、あっという間に世界中に伝播し、本県もまた例外ではありませんでした。

他方で、感染の収束と〈コロナ禍〉の克服のためには、国際的にも、それぞれの地域においても、各当事者が「つながり」を密にし、連帯して対策を講じていくことが不可欠です。私は、県内における市町村や医療機関等との連携体制を大切にするとともに、全国知事会地方税財政常任委員会委員長の立場も活かし、国と地方、地方団体間の「つながり」を、より大切にしてまいりたいと考えております。

さらには、〈ポスト・コロナ社会〉に向けて、世界の多様な動きや時代の潮流に宮崎県としてどう「つながって」いくか、持続可能な地域社会の実現のために、いかに新しい「つながり」を創り出していくか。「つながりの時代」に県政を預かる知事として、私はしっかりと役割を果たしてまいりたいと考えております。

以上、申し述べました〈コロナ禍〉からの学びを念頭におきつつ、私の知事3期目の仕上げの年を迎えるに当たり、

  1. 「安心の土台」をつくる
  2. 〈コロナ禍〉のくらしにより添う
  3. みやざきの未来をはじめる

の3点を基本的な視点として県政を推進してまいります。

第1に、『「安心の土台」をつくる』であります。

新型コロナのまん延は、県民の皆様に様々な不安をもたらしています。また、昨年9月に発生した宮崎市内海での土砂災害や、先月、県北部を中心に発生した地震など、いつどこで起こるか分からない自然災害も、県民に大きな不安を与えております。

こうした県民の不安に対して、誰もが心穏やかな「日常」を過ごせるよう、新型コロナ対策や防災・減災対策、県土の強靱化に向けた取組を通じ、「安心の土台」づくりに全力で取り組んでまいります。

第2に、『〈コロナ禍〉のくらしにより添う』であります。

新型コロナは、等しく県民を襲うように見えて、実は県民お一人おひとりが置かれている社会経済的状況によって、受けるダメージが一様ではないと考えます。特に、生活に困窮されている方や社会的に弱い立場におかれている方、営業時間の短縮要請等の行動要請により影響を受けておられる飲食店をはじめとする事業者の方々など、それぞれの置かれている状況に思いを致し、しっかりとより添い支え合う温かい社会を築いてまいります。

第3に、『みやざきの未来をはじめる』であります。

先ほど触れましたように、〈コロナ禍〉は、宮崎県の価値を見つめ直す大きな契機となりうるものです。また、デジタル化やゼロカーボンに向けた社会づくり、持続可能な交通・物流ネットワークの構築など、〈コロナ〉以前からの構造的課題が、〈コロナ禍〉という強い負荷がかかることにより、一気に顕在化することとなりました。

〈コロナ禍〉の克服に取り組むとともに、私たちが直面しているこうした社会課題にしっかりと向き合い、未来に向かって、持続可能な宮崎県づくりを進めるべく、必要な取組をスタートしてまいります。

私は、県民の皆様の幸せと本県の発展のため、「常在危機」の意識と「現場主義」をさらに徹底し、県民の皆様との「対話と協働」の基本姿勢のもと、丁寧かつ誠実な説明に努めるとともに、県政の運営に強い気概を持って臨み、知事としての責任を全うしていく所存であります。

県議会及び県民の皆様におかれましては、一層のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

県政報告

続きまして、県政に関し、3点ご報告を申し上げます。

1点目は、新型コロナ対策の状況についてであります。

1月21日から国の「まん延防止等重点措置」が本県に適用され、「重点措置区域」について、同日より宮崎市、都城市、延岡市及び三股町の4市町を指定し、25日より全市町村に拡大しました。

その後、都城・北諸県圏域等で新規感染者が減少傾向となり、県全体でも前週の同じ曜日を下回る状況が続くなど、「まん延防止等重点措置」の一定の効果が見られたところでありますが、最大の人口を有する宮崎・東諸県圏域で感染が高止まりし、依然としてクラスターも連日発生するなど、県全体としてピークアウトにまでは至らず、入院患者については、高齢者の割合が増加するとともに、酸素投与を必要とする中等症の患者も増加するなど、医療提供体制への負荷が増大する状況にありました。

このような状況を踏まえ、私は、今が「第6波」の感染を抑え込む重要な局面であり、現在の強い対策を緩めるタイミングにはないと判断し、2月8日、国に対し、13日が期限となっていた「まん延防止等重点措置」について、適用延長の要請を行いました。

その後、10日、国において、当該措置の本県への適用を3月6日まで延長することが決定し、これを受け、県として、全市町村を対象とした「重点措置区域」の指定期間の延長及び飲食店等に対する営業時間短縮や酒類提供の終日停止等の対策の継続を決定したところであります。

「第6波」の直近の傾向として、高齢者施設におけるクラスターが増加し、特に90代以上の方々の感染が急増しております。オミクロン株は比較的重症化しにくいと言われておりますが、国の分科会においても、高齢者が感染すると、持病等が悪化し、重症化や死亡のリスクが高まると分析されており、残念ながら県内でも、連日、基礎疾患を有する高齢の患者の方がお亡くなりになる状況が続いております。

としましては、感染力の極めて強いオミクロン株の特性を踏まえ、飲食店等の感染の急所を抑えつつ、現在クラスターが多く発生している学校・教育施設や高齢者施設について、改めて感染防止対策の周知・徹底を図るなど、対応を強化しております。また、医療機関と連携し、入院受入が可能な病床について、271床から278床まで拡充するとともに、1月28日から「宮崎県重症化予防センター」の運営を再開し、重症化リスクのある軽症者に対して中和抗体薬を投与するなど、重症化予防の取組を進めているところであります。さらに、自宅療養者が2千人を超える状況の中で、食料等の生活支援品を確実にお届けするとともに、地域の医師や訪問看護ステーション等との連携を強化しながら、療養者に対する適切な健康観察に努めてまいります。

また、ワクチン接種につきましては、市町村に対し、可能な限り早期の追加接種に努めていただくとともに、クラスターの発生状況を踏まえ、高齢者施設の入所者等に加え、エッセンシャルワーカー、特に、教職員、保育所等の職員、警察職員の接種の前倒し接種の実施をお願いしたところであります。

としましては、接種を担う県内の各医療機関への支援に積極的に取り組むとともに、県による集団接種においても前倒し接種に対応してまいります。

現在、ようやくピークアウトの兆しが見えつつありますが、引き続き収束に向けて市町村や医療機関等と連携し、県民の命と健康を守るべく、全力で取り組んでまいります。

2点目は、県立宮崎病院の再整備についてであります。

令和元年5月に着工した新県立宮崎病院は、2年8か月にわたって整備を進めてまいりましたが、去る1月11日に開院を迎えました。当日は、中野議長はじめ関係議員にも開院式にご出席いただきました。新病院の開院に当たり、ご支援をいただきました県議会の皆様をはじめ、ご尽力いただきました関係者の皆様方に、心から御礼を申し上げます。

新病院では、病棟と一体化した救急・総合診療センターや屋上のヘリポートを整備し、ICU及び手術室の充実を図ったところであります。また、手術支援ロボットの導入など医療機能が格段に向上するとともに、医療スタッフの体制も充実を図っております。

さらに、新型コロナの拡大時においても、感染症指定医療機関としての役割を十分に果たせるよう、専用の病室のほか感染症用の救急、ICUエリア等の整備も行なったところであります。

令和5年秋のグランドオープンに向けて、引き続き、整備を進めることとしており、今後とも、本県の基幹病院として、今回整備した施設・機能を十分に活用しながら、県民の皆様への高度で良質な医療の提供と患者サービスの一層の充実に努めてまいります。

3点目は、道路整備についてであります。

まず、九州中央自動車道について、1月15日に開催された「高千穂雲海橋道路」の中心杭打ち式に引き続き、「五ヶ瀬高千穂道路」の着工式を来月6日に開催する旨が、国土交通省より発表されるなど、順調に整備が進んでおります。

また、都城志布志道路について、「乙房おとぼうIC~横市よこいちIC」間の3kmが来月12日に開通する旨が発表されました。

この区間の開通により供用率は約80%に達し、さらには、昨年11月に都城ICから乙房ICまでが令和6年度中に開通予定と発表されたところであり、都城志布志道路の全線開通の見通しが立ってまいりました。

これらは、ひとえに県議会の皆様をはじめ、国土交通省や関係者の皆様方によるご尽力の賜物であり、心から感謝申し上げます。

引き続き、国や関係機関と緊密に連携し、一日も早い高速道路等の全線開通を目指し、全力で取り組んでまいります。

当初予算編成の基本的な考え方

それでは、今議会に提案いたしました令和4年度当初予算案についてご説明申し上げます。

当初予算案は、令和4年度当初予算編成方針及び重点施策に基づき、国の地方財政計画等を踏まえ、編成しております。

この結果、

  • 一般会計6,414億7,700万円
  • 特別会計2,112億7,036万2千円
  • 公営企業会計576億9,529万9千円

となります。

このうち、一般会計の歳入財源は、

  • 県税1,048億4,000万円
  • 地方交付税1,849億7,900万円
  • 国庫支出金1,233億6,261万3千円
  • 繰入金372億863万2千円
  • 県債538億8,940万円
  • その他1,371億9,735万5千円

であります。

主な事業

次に、主な事業についてご説明申し上げます。

令和4年度は、

  1. コロナ禍からの復興と新たな成長活力の創出
  2. 人口減少対策の取組強化
  3. 安全・安心で魅力ある地域づくり

の3点を重点施策に掲げております。

1点目は、「コロナ禍からの復興と新たな成長活力の創出」であります。

まず、新型コロナ対策に万全を期すため、PCR検査体制の強化や3回目のワクチン接種の促進など感染防止対策を徹底するとともに、病床や宿泊療養施設など医療提供体制の更なる充実を図ることにより、県民の安心につながる命と健康を守る取組を進めてまいります。

また、生活困窮者支援や自殺防止対策を強化するとともに、県内事業者の皆様の事業継続や地域の雇用を守る取組を進め、〈コロナ禍〉における県民生活を支えてまいります。

「第6波」により再び深刻な影響を受けている地域経済を早期に回復させるべく、感染状況を見極めながら、観光誘客や県産品の地産地消・応援消費の促進、市町村と連携した需要喚起に取り組むとともに、〈コロナ禍〉によりこれまで中止や延期を余儀なくされていた神楽やお祭りなど、地域の伝統行事・文化活動の再開を支援してまいります。

そして、〈ポスト・コロナ社会〉における社会経済活動の活性化に向け、デジタル変革の一歩を踏み出す取組や2050年のゼロカーボン社会づくり、農林水産業の成長産業化の推進など、本県の新たな成長活力の創出につなげる取組を積極的に推進してまいります。

2点目は、「人口減少対策の取組強化」であります。

人口減少によって生じる課題を克服し、将来にわたって活力が維持される地域づくりを進めるため、「人口減少対策基金」等を活用し、社会減・自然減対策による人口減少の抑制に向けた取組を進めるとともに、本県の未来を支える人財の育成・確保にしっかりと取り組んでまいります。

令和4年度においては、新たに、県と市町村が連携し、それぞれの市町村の実情に応じた少子化に係る課題解決に取り組むほか、〈コロナ禍〉により高校生の県内就職の志向が高まりを見せている中、その流れを確実なものとするため、中・高校生の県内就職の促進を強化します。

また、中山間地域における県民のくらしと活力を維持するため、地域における移動手段の確保を支援するとともに、農泊の魅力発信や鳥獣被害対策に取り組んでまいります。

3点目は、「安全・安心で魅力ある地域づくり」であります。

の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を踏まえ、災害に強い県土づくりを重点的・集中的に推進するとともに、切れ目のない対策を講ずるため、令和3年度1月補正予算と一体的に予算を編成し、県土の強靱化対策として、合計231億円余を計上しております。今後、発生が危惧される南海トラフ地震など、大規模地震への備えを強化するとともに、未来への投資であるインフラ整備・老朽化対策を着実に進めてまいります。

また、地域の安全・安心を守るため、治安・防災上の重要拠点である警察署について、都城警察署及び高岡警察署の庁舎の再整備に着手し、県民の利便性向上、災害対応力の強化などに向けた施設整備を図ってまいります。

さらに、本県の新たな発展に向けた土台づくりとして、県内のバス路線に係る持続可能な地域交通ネットワークの構築に集中的に取り組むため、新たな基金の設置等により、5年間で15億円規模の財源を確保し、県・市町村・交通事業者などの関係者が一体となって取組を進めてまいります。また、本県経済の生命線である長距離フェリーの新船就航を契機として、交通・物流網の安定・強化と新たな旅客需要の創出に向けて積極的に支援してまいります。

このほか、令和9年度の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催に向け、主要3施設や練習施設などの整備、天皇杯獲得に向けた競技力の向上を着実に推進するとともに、スポーツキャンプ・合宿の誘致促進等を通じて、「スポーツランドみやざき」の全県展開と更なる充実を図ってまいります。

予算以外の議案

次に、予算以外の議案についてご説明申し上げます。

議案第21号から第24号につきましては、工業技術センター等の機器に係る使用料の改定等や、国における政令の改正等に伴い、使用料や手数料を改定するなど、使用料及び手数料徴収条例ほか3条例の一部を改正するものであります。

議案第25号は、県内のバス路線について、持続可能な運行形態への転換を支援し、県民の移動手段の維持・確保を図ることを目的として、地方自治法の規定に基づき、基金を創設する条例を制定するものであります。

議案第26号及び第28号は、法律の改正等に伴い、宮崎県国民健康保険財政安定化基金条例及び宮崎県個人情報保護条例の一部を改正するものであります。

議案第27号は、宮崎県木崎浜サーフィンセンターの設置に伴い、公の施設に関する条例の一部を改正するものであります。

議案第29号は、非常勤職員の育児休業等の取得要件の緩和など、国に準じた取扱いとなるよう職員の育児休業等に関する条例の一部を改正するものであります。

議案第30号は、希望する市などに対し知事の権限に属する事務の権限を委譲するため、宮崎県における事務処理の特例に関する条例の一部を改正するものであります。

議案第31号は、貸与された研修資金の返還免除要件を見直すなど、宮崎県特定診療科専門研修資金貸与条例の一部を改正するものであります。

議案第32号は、包括外部監査契約の締結について、地方自治法の規定により議会の議決に付するものであります。

議案第33号から第35号につきましては、林道事業、農政水産関係建設事業及び土木事業に要する経費に充てるため、市町村負担金を徴収することについて、地方財政法等の規定により議会の議決に付するものであります。

議案第36号及び第37号につきましては、みやざき男女共同参画プラン及び宮崎県医療計画の変更について、宮崎県行政に係る基本的な計画の議決等に関する条例の規定により議会の議決に付するものであります。

補正予算等

次に、令和3年度補正予算案及びその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。

今回の補正予算案は、国の令和3年度補正予算に係るもの、新型コロナ対策及びその他必要とする経費について措置するものであります。

補正額は、一般会計につきましては、補正予算第19号及び第20号をあわせまして、

  • 210億7,238万9千円

特別会計

  • 92億7,222万9千円

であります。

一般会計の歳入財源といたしましては、

  • 県税104億9,000万円
  • 地方消費税清算金24億6,310万9千円
  • 地方譲与税67億2,077万3千円
  • 地方交付税163億9,548万3千円
  • 国庫支出金-36億6,358万円
  • 繰入金-76億4,742万9千円
  • 県債-32億2,078万4千円
  • その他-4億6,518万3千円

であります。

この結果、一般会計の歳入歳出予算規模は、

  • 7,377億8,649万7千円

となります。

以下、一般会計補正予算案の主な事業についてご説明申し上げます。

まず、国の補正予算に係る経費として、屋外型トレーニングセンターの整備や新たな食肉処理・流通施設の整備に係る補助事業などを計上しております。

また、新型コロナ対策につきましては、「まん延防止等重点措置」の適用が延長となったことに伴う対策に要する経費のほか、生活福祉資金貸付金の増額や、〈コロナ禍〉の影響により需要が減少している海上輸送や旅客船利用に係る支援など、91億円余を計上しております。

次に、予算以外の議案についてご説明申し上げます。

議案第54号は、宮崎県新型コロナウイルス感染症対策利子補給等基金条例の一部を改正するものであります。

議案第55号及び第56号は、宮崎県文化振興条例及び宮崎県人権尊重の社会づくり条例を、それぞれ制定するものであります。

議案第57号は、電気事業法の改正に伴い、宮崎県環境影響評価条例の一部を改正するものであります。

議案第58号及び第59号は、屋外型トレーニングセンター建設工事等の請負契約の締結について、第60号から第62号につきましては、新宮崎県体育館建設主体工事等の請負契約の変更について、それぞれ議会の議決に付すべき契約に関する条例の規定により議会の議決に付するものであります。

以上、今回提案いたしました議案の概要についてご説明いたしました。

来年、令和5年は、本県にとって、明治16年の再置県から140年という大きな節目を迎えます。今日に至る宮崎県政の歩みは、幾多の災害や戦禍、口蹄疫など、大きな試練を乗り越えてきた先人たちのたゆみない努力の歴史であります。

〈コロナ禍〉という試練に直面する私たちは、今こそ、この宮崎の地で積み重ねられてきた、郷土愛と情熱にあふれる先人のご労苦に敬意を表し、一つひとつ困難を克服することにより今の宮崎が築かれてきた歴史に思いを馳せる必要があると考えます。

県民の総力を結集して〈コロナ禍〉を克服し、〈ポスト・コロナ社会〉へと力強く歩みを進め、いまを生きる私たちの責務を果たしてまいりましょう。先人から託された「たすき」を次代へつなぐべく、私が先頭に立って、県民の皆様とともに「ふるさと宮崎」の将来を切り拓いてまいります。

議会の皆様をはじめ、県民の皆様の一層のご支援とご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

以上であります。

よろしくご審議のほどお願いいたします。

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