掲載開始日:2021年5月20日更新日:2023年6月9日
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東日本大震災では、地震・津波で多くの命が奪われました。 |
最大クラスの地震が発生すると、津波と揺れにより大きな被害が想定ます。
人的被害(死者数) |
約15,000人 |
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建物被害(全壊棟数) |
約80,000棟 |
避難者(1週間後) |
約370,000人 |
上水道断水人口(発生直後) |
約1,034,000人 |
停電軒数(発生直後) |
約591,000軒 |
固定電話不通回線数(発生直後) |
約311,000回線 |
私たちの減災行動により災害の被害は大きく軽減できます。
平成7年の阪神・淡路大震災では、地震による直接死は約5500人、うち8割が倒壊家屋による窒息死・圧死。窒息死・圧死の9割はほぼ即死で、助け出す暇もないケースがほとんどであり、家屋の耐震化等事前の備えで生死が決まっていたと言われています。
特に大地震では、昭和56年以前の古い耐震基準の時に建てられた住宅は倒壊する危険性が高くなります。先の熊本地震においても、倒壊建物により死者が発生した建物の多くが古い耐震基準時代のものであったとされています。
また、地震の激しい揺れでは、倒れてきた家具で怪我や、命を失うことも考えられます。地震に強いマンションでも安心できません。固定していない家具が部屋の中を飛び回るなど、まさに凶器になる可能性もあります。そのため、「家具の固定・転倒防止」に取り組む必要があります。
懸念される南海トラフ巨大地震では、震度7の揺れだけでなく、その後の津波も大きな脅威です。県の想定では、地震から十数分で最大17mの津波が襲い、死者の約80%が津波によるものとされています。
津波から助かるには逃げるしかありませんので、いかに早く安全な場所に逃げることができるかが生死を分けます。
東日本大震災についてのある調査によると、大震災で津波から助かった方と命を失った方の避難開始までの時間差はわずか2分であったとの結果も出ています。
地震が起こったら津波も発生すると考え自ら避難すること。私たちはどうしても危険なことから目を背けがちで、周囲の人が避難しないことで、安全だと思ってしまいます。しかし、本当に津波が来たら逃げなければ命は助かりません。空振りでもいいのでとにかく心を奮い立たせて逃げることが必要です。
ただ、せっかく早く避難しても、逃げる方向や場所が悪いと津波に飲み込まれてしまいます。市町村のハザードマップで指定避難場所や避難ルートを確認しておくことが大切ですし、レジャーで海辺に行く方も、もしものときにどこに逃げるか意識しておく必要があります。
また、いざというときに迅速に避難するためには日頃の訓練が重要です。地域や職場の防災訓練に積極的に参加しましょう。
大規模災害では、道路の損壊による物流のストップや工場等の被災により、スーパーやコンビニなどから一気に商品がなくなります。
さらに、電気、ガス、水道などのライフラインが被災し、長期間にわたり日常生活に支障が出ることとなります。
南海トラフ巨大地震の想定では、全国で950万人、県内で約37万人が避難生活を送ることが予想され、食糧や水などの生活物資の調達はとても困難となると考えられます。
もちろん、自治体や自衛隊などの支援も期待できますし、そのための訓練なども行われていますが、ただでさえ全国に被災者がいて品物が不足しがちであることや、道路や橋梁の被災状況によっては支援が届くまで時間がかかる場合も考えておかなければなりません。
日頃の食材ストックも利用して可能であれば1週間分備えておくことが、自分や家族の命を救うことになります。東日本大震災後に東北のFMラジオ局が実施した「東日本大震災の一日前に戻れるとしら、あなたは何をしますか?」というアンケートにおいても、「物資の調達」が92.8%とダントツの1位でした。
備蓄は、個人や家庭で備えることが基本ですが、地域のみんなで備えたり、避難所に備えて置くなどの取組を併せ行なっていただくことも効果的です。
支援物資が届くようになっても、食物アレルギーがあったり、乳幼児や、病気の人がいたりと、自分や家族の状況によっては必要な物が足りないという場合もあります。それぞれの家族で必要なものを考えて、日頃から備えておくことも大切です。
総務部危機管理局危機管理課防災企画担当
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