宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

Jajaバックナンバー

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見て、飲んで、食べて楽しむ
お酒のテーマパークの旅

宮崎の蔵元を訪ねる

鵜戸神宮

酒づくりの工程を見て楽しみ、できたての製品を試飲でき、そのお酒を引き立てる食事も楽しめる「お酒のテーマパーク」が増えてきた。これまで蔵人たちの技術の世界だった酒蔵やワイナリーが、現在では多くのお客を引きつける観光スポットとなっている。
見て、飲んで、食べて楽しめる、宮崎の観光型の蔵元を訪ねてみよう。

多様な銘柄を試飲できる
日本初のお酒のテーマパーク 「酒泉の杜」

綾町を流れる清流・綾南川のほとりにある蔵元 綾 酒泉の杜(しゅせんのもり)は、日本初のお酒のテーマパークとして平成元年にオープン。焼酎、日本酒、ワイン、ビールなどの酒造りを中心に、温泉や純和風の宿、レストラン、ガラス工房など、さまざまな施設が集まる、綾町最大の観光施設となっている。

酒泉の杜
左上)甲冑や刀剣などの骨董を展示する綾古美術館 右上)さまざまなお酒を味わえる試飲コーナー
左下)綾温泉・照葉の湯 右下)地元産のソーセージやハムも販売

隣接する雲海酒造・綾蔵の酒造りの水は、日本最大の照葉樹林から湧き出る綾川湧水群(日本名水百選に選定)から取水。深い森に磨かれ適度なミネラルを含んだ水は、原料の持ち味を引きだし、口当たりの良い酒を造るという。代表銘柄のそば焼酎をはじめ、芋焼酎、清酒、ワインなどのほか数多くのお酒を味わえる試飲コーナーは、いつも大勢の観光客でにぎわっている。

酒泉の杜
左上)数種類のワインを作る綾ワイナリー 右上)敷地内にはガラス、陶芸、木工竹の工房がある
左下)草木染め、織物、陶芸など綾の工芸品を集めた「雅匠庵」 
右下)綾の地ビール工房では、ブルーベリーを使った発泡酒も

平成17年には、昔ながらの甕壷仕込みの「綾・手造り蔵」がオープン。甕壺で仕込み、甕貯蔵する昔ながらの製造工程を、間近で見学することもできる。宮崎牛指定店のステーキハウス、焼きたてのピッツァが楽しめるワイン&ビアレストランなど3つのレストランも人気。大吟醸酒の酒粕から作る甘酒や酒まんじゅうも、蔵元ならではの味と話題になっている。お酒を飲めない人や家族連れでも、散策がてらに楽しめそうな施設だ。

酒泉の杜
左)主力の焼酎は、各地の工場でさまざまな味わいの銘柄が造られている
右上)小規模・手造りの焼酎づくりを見学できる綾・手造り蔵
右下)大吟醸酒の酒粕を使った甘酒と酒まんじゅう。甘酒は夏には冷やしたものが供される

酒泉の杜

◎蔵元 綾 酒泉の杜
東諸県郡綾町大字南俣1800_19 
TEL0985-77-2222