宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ
ゆず

宮崎は全国4位のゆず産地

ひきしまった冬の青空を背景に、たわわに実る黄色いゆずは、宮崎の山里ではどこでも見られる風景だ。宮崎は高知、徳島、愛媛に次いで全国4位のゆずの生産量を誇っている。県内にはもともと多くのゆずが自生していたが、寒さに強い特性を生かして主に山間部で産地づくりが進み、西都市、日之影町、小林市須木村、西米良村などを中心に、質のよいゆずが生産されている。

ゆずは、鍋物や焼き魚などに使う木酢としての利用のほかに、皮を干して保存し、吸い物に入れたり、丸ごと味噌漬けにしたり、その風味をさまざまな形で楽しめるため、古くから多くのバリエーションを生んできた。珍しいところでは、種を乾燥させたものを焼酎に漬け込み、化粧水として利用するところもある。

最近のヒット商品は、やはりゆずこしょう。もともと大分県天瀬村が発祥の地といわれているが、いつのまにか全国区の人気を獲得するようになった。県内でもゆずと唐辛子を使った独特の香辛料が、椎葉村や高千穂町などで継承されてきた。「川の駅・百菜屋」などでは、地元の腕自慢の人たちの産品が出品され、その味を競っている。その味わいを食べ比べてみるのも楽しい。


ジャンボゆず
山之口町の農家、森さんが作る地元名物。皮が分厚いので砂糖漬けやジャムにするのにもお薦め。
ジャンボゆず
ゆずようかん
ゆずようかん
地元で取れる山柚子の皮を使ったようかん。どこか懐かしさを感じる味わいでゆずの豊かな風味がある。

柚子柿
干し柿の種を取り除き、開いたものを、ゆずの表皮と交互に重ね合わせ藁縄で巻き絞めた。薄くスライスして食べると、ほどよい自然の甘味と香味が広がる。
柚子柿
ゆず味噌
ゆず味噌
西米良の特産ゆずを甘みそと一緒に練り上げたゆずみそ。田楽やご飯の上にのせて食べるとゆずの香りとともにみその甘味が口の中で広がる。

ゆずこしょう
青唐辛子と青ゆずに塩を加えて練り上げて作る。製法はシンプルだが、作り手によって微妙にちがう風味がある。
ゆずこしょう
ゆず湯

ゆず湯
一年中、柚子湯を楽しむ
ゆず皮を乾燥させて粗めの粉末にし、家庭でも気軽にゆず湯が楽しめるように加工。100%天然のゆずを使い、お風呂に入れると爽やかな香りが楽しめる。