掲載開始日:2005年9月8日更新日:2005年9月8日

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答申第16号

平成17年5月18日

宮崎県議会議長坂元裕一殿

宮崎県個人情報保護審議会会長日野直彦

個人情報の取扱い原則の例外事項について(答申)

平成17年5月11日付け410-48で諮問のあった標記について、その理由や必要性等を審議した結果、当審議会の意見は下記のとおりです。

1.「本人収集の原則」の例外事項(条例第8条第2項第7号関係)について

諮問のあった事項については、本人以外のものから収集することに相当の理由があると判断され、妥当なものと認められる。
ただし、類型の「1栄典、表彰等」、「2委員等選考」、「3団体等指導又は補助金交付」などについては、本人以外から収集する必要性が広く解釈されたり、不必要な情報まで収集されるおそれがあるので、真に必要と認められる場合に必要な情報に限って収集することとすべきである。

2.「思想、信条及び信教に関する個人情報並びに社会的差別の原因となるおそれのある個人情報の収集の制限」の例外事項(条例第8条第4項第3号関係)について

諮問のあった事項については、事務の目的を達成するために必要であると判断され、妥当なものと認められる。
なお、思想、信条等に関する個人情報は、その取扱いによっては個人の権利利益を侵害するおそれが大きいことから、他の個人情報に比べてより慎重な取扱いが求められる。したがって、類型事項に該当すると判断される場合であっても、収集の原則禁止の趣旨を踏まえ、収集する個人情報の範囲や必要性を十分に検討し、当該個人情報を取り扱う機会を必要最小限にするなど特段の配慮が必要である。

3.「目的外利用・提供の制限」の例外事項(条例第9条第2項第7号関係)について

諮問のあった事項については、目的外で利用・提供することに相当の理由があると判断され、妥当なものと認められる。
ただし、類型の「1報道取材対応」や「5訴訟等」については、個人情報が広く外部に提供されることになり、当該個人情報の本人のプライバシーの侵害につながるおそれもあることから、可能な限り本人の同意を得るなど慎重に対応する必要がある。

4.「オンライン結合による提供の制限」の例外事項(条例第10条第3号関係)について

諮問のあった事項については、公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと判断され、妥当なものと認められる。

5.付言

(1)個人情報の取扱いについて

今回諮問のあった類型事項については、個々の個人情報を取り扱う事務がそれぞれの類型に該当するかどうかの判断に当たっては、個人の権利利益の保護の観点に立って厳正に行うこととし、当該事務が類型に該当するかどうか判断し難い場合には、当審議会へ別途諮問を行うなど慎重に取り扱う必要がある。
また、類型事項に該当すると判断される場合であっても、個人情報の取扱い原則を踏まえ、例外的取扱いは事務の目的の達成に必要な範囲内で行うよう十分に留意すべきである。
なお、「オンライン結合による提供の制限」の例外事項については、オンラインで結ばれる当事者双方において十分なセキュリティ対策が確保されている場合に限り認められるものであるので、常に適切な保護措置が講じられていなければならないことに留意すべきである。

(2)県民や事業者の個人情報の保護について

個人情報の保護が社会的ルールとして定着するためには、県民一人ひとりが相互に個人情報保護の重要性を強く認識することが大切である。
したがって、実施機関におかれては、県民や事業者に対して、個人情報保護の必要性及び重要性について積極的な意識啓発に努められるよう要望する。

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