宮崎県グラフ誌「Jaja」じゃじゃ

 

Jajaバックナンバー

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五ヶ瀬・椎葉 ごかせ・しいば

1000m級の山々に囲まれた、 奥深い緑の山里。

古事記の舞台、宮崎の神話
五ヶ瀬ハイランドスキー場/日本最南端の天然スキー場。向坂山の標高1610mの斜面に位置し、毎年12月上旬に滑走可能となる。

標高1307mの祇園山の山頂より約四億三千年前に生息していたという珊瑚や三葉虫の化石が発見されたことから、九州発祥の地と呼ばれる五ヶ瀬町。

南国宮崎県にありながら、年間の平均気温は13.4℃と高冷地の気候で、日本最南端の天然雪スキー場「五ヶ瀬ハイランドスキー場」がある。

町内の桑野内地区では、阿蘇外輪山に沈む夕日を地域づくりのシンボルとした「夕日の里づくり」運動に十数年前より取り組み、農家民泊などのグリーンツーリズムや、夕日を見ながら、神楽などの伝統芸能を楽しむ「夕日の里フェスタ」を開き、内外から人を集めている。

ここから渓流沿いの国道を行き、国見トンネルを抜けると椎葉村だ。椎葉村は標高1739mの国見岳をはじめ、1000m級の山々に囲まれ、ブナ、ミズナラなどの貴重な原生林もみられる。

平家落人にまつわる伝説が残り、鶴富屋敷や十根川神社などゆかりの地が旅のロマンをかきたて、「ひえつき節」に代表される民謡や、数百年の伝統をもつ椎葉神楽など、民俗学的にも多くのみどころがある秘境の山里だ。

浄専寺のしだれ桜と白滝
写真左)浄専寺のしだれ桜/浄専寺は江戸時代初期に創建された、浄土真宗の寺院。境内に咲くしだれ桜は、樹齢250〜300年と言われ、見事な枝ぶりで知られる。 写真右)白滝/五ヶ瀬町鞍岡・五ヶ瀬川の源流に位置する。落差約60mを誇る見事な滝で、秋は紅葉も楽しめる。

鶴富屋敷と三ヶ所神社と五ヶ瀬ワイナリー
写真左)鶴富屋敷/平家の鶴富姫と源氏の那須大八郎のロマンスの舞台。建物は神殿造りで4室と土間が横一列に並ぶ椎葉特有の造りになっている。国指定重要文化財。 写真中央)三ヶ所神社/西暦900年後半頃に創建。1818年に建てられた本殿は総欅(けやき)造りで、建築風と彫刻は近世の傑作と言われている。 写真右)五ヶ瀬ワイナリー/五ヶ瀬町産のブドウを100%使用したワインを醸造。2005年にオープンした。併設のレストランでは、雄大に広がる阿蘇連山を見渡しながら、食事を堪能できる。

二上山

天孫降臨伝説の比定地のひとつである二上山には、男岳と女岳の二つの峰があり、それぞれをイザナギノミコト、イザナミノミコトに擬して信仰されてきた。男岳の9合目付近にある三ヶ所神社奥宮は、そんな山岳信仰の時代の雰囲気をとどめている。

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