平成28年度第11回知事とのふれあいフォーラム
第11回知事とのふれあいフォーラム
内容
開催日時等
開催日
平成29年2月10日(金曜)午前10時から午前11時30分
場所
県庁講堂
参加者
Hinata・あぐりんぬメンバー7名
知事
ふれあいフォーラムの内容
知事挨拶
- 宮崎県にとって、農業の重要性は皆さんも御承知のとおりであるが、しっかりした担い手を確保するためには、女性の活躍により宮崎の農業に活力を入れていくことが必要であり、皆さんの活躍が非常に重要だと思う。
- 皆さんの活躍がますます注目を浴びて、次の世代の人たちが、自分も頑張ろうと思ってもらえるような影響や刺激を与える存在になってもらいたい。そのためにも、ぜひ忌憚のない御意見をいただきたい。
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フォーラムの様子



「輝け!!農業女子~宮崎の農業をもっと元気に~」をテーマとして、活発な意見交換が行われました。
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- 就農のきっかけについて
- 実家が農業をやっていたが、農家のイメージは、毎日働きづめで休みもなく、子どもたちもほったらかしにされるというものだったので、自分は農業はやりたくないと思っていた。しかし、同じく実家が農家で、農業をやりたいという今の夫と結婚することになった。当初は外に働きに出ていたが、会社が閉鎖されることになり、それをきっかけに就農した。
- 実家も農業はしておらず、私自身も銀行員であったため、全く別の世界から就農した。何もかもが新鮮で、私自身の両親も手伝いを楽しんでしてくれた。自然相手なので大変なこともあるが、20年たった今でも知らないことが多く、楽しんでやっている。
- 実家が農業をしており、小さい頃から親の仕事を見ていて大変なのはわかっていたが、親が楽しく農業をしているのを見て、農業大学校に進学した。卒業後は農業関連の仕事に就いた。その後、JAの独身部会の婚活で今の夫と知り合い、結婚と出産を機に就農した。
- 就農する5年前は、地元の歯科医院で受付事務や助手をしていた。今の夫と交際している時、黒皮かぼちゃをもらったのだが、それがおいしくて、そのおいしさが忘れられず、結婚を決意した。
- 実家が農家であり、小さい頃から手伝いをしていた。それが楽しいと感じるまま、今にいたっている。両親が朝早くから夜中まで働いていて、家にいないことが多く、大変さは感じていたが、両親が疲れているのにやりがいがある顔をして、楽しんでいる様子だったので、農業はやりがいのある仕事なんだと思った。
- 東京出身で、東京でシステムエンジニアとして働いていたが、同じ職場で働いていた夫から、出身地の宮崎で農業をやりたいと言われた。突然でびっくりしたが、たまには新しい冒険をするのも良いかと思い、翌日には了解したのがきっかけである。
体力だけが心配だったが、夫と2人であれば何とかなるという根拠のない自信があり、特に心配はしていなかった。
- 実家がもともと施設きゅうり農家だったのだが、当時交際していた今の夫がたまたま夏に露地きゅうりを作っていたので、ちょっと良いところを見せようと思い手伝いにいったら、思いのほか好感触になって、結婚することになり、就農した。
両親の姿を見て、大変そうだけどつらそうに見えなかった。その点からも、農家になることに抵抗はなく、ちょっとやってみようという感じで就農した。
- 農業をやっていて良かったこと・苦労したこと
- 実際に農業を始めると、自分が想像していたとおり大変だったこともあり、この先の自分の人生が不安であった。
出産後は、1歳までは子どものそばにいたかったので、作業場に子どもを連れて行き、仕事をしていた。しかし、周りの女性たちからのプレッシャーもあって、結局保育園に預けることになった。
その当時は、自分自身がやりがいが持てず、精神的にきつかった。
その中で、両親とも話し合って、家族経営協定を結んだ。それによって、自分の時間や子どもとの時間を持てるようになり、自分の役割が明確化された。
今までたくさんの苦労はしたが、それがあって、今は農業を楽しめて、幸せなのだと思う。
- 苦労という苦労をあまり感じたことがないのは、おそらく周りの環境が良いからだと思う。
農業は決まった時間の仕事ではなく、男性も女性も同じ仕事をしており、時間の使い方に男女の違いはないと思う。仕事の内容では、力仕事などの差はあるかもしれないが、女性でも機械作業が好きな人もいたりするので、得意分野、不得意分野でそれぞれ補ってやっていければ、苦労も苦労と感じないのではないだろうか。
- 不安や悩みなどはいろいろあるが、周りの環境に恵まれている。
保育園も朝7時から夜の8時までみてくれたり、お盆やお正月も手続きさえすればみてもらえる。義理の両親も理解があり、勉強会などにも参加しやすい環境にあり、楽しく農業をしている。
- 義理の両親が仕事熱心な上に仕事に厳しい人であり、結婚した際に「昼間に仕事以外のことで出かけないでほしい」と言われた。JAの女性部の集まりなどに声をかけてもらったりしても、今までは全部断っていた。Hinata・あぐりんぬから声かけしてもらった時も、義理の両親に言い出しにくかったが、夫と一緒にいろいろ話し合って、ようやく理解してもらえた。
そのような状況でずっときていたので大変なこともあったが、家族で役割分担をするようになり、コミュニケーションも増えてきた。
- 実際に就農して、小さい頃は楽しいと思っていた仕事が、一連の流れで作業をしていくと、想像していた以上に大変で、体力面でもきつかった。また、学校で学んだこと以上に、現場でやることや覚えることがたくさんあり、初めはなかなかできなくて自分には向いていないのではないかと悩んだ。
その中で、日々こなして何年もたち、何とか慣れて、作物の変化もわかるなど余裕ができ、楽しめるようになっている。
そして、最近になって、ほかの女性農業者の方とつながって、これからもっと勉強をしたいと思うようになった。
- 苦労している感覚はないが、結婚した当初は義理の両親とのやりとりで大変な部分もあった。自分の仕事をきちんとすれば言われることもないだろうと思い一生懸命仕事をしているうちに、自分の発言も通るようになり、今は楽しいばかりである。
農業を始めてすぐに周りの農家の奥さんたちなど、同じような環境の人たちと触れあうことができたのが、自分にとって成長の一つになった。
- 一言で言って楽しい。農作業中はきついし、体も痛いし、思うようにいかないなど、本当につらいことが多いが、作業後に鈴なりになっている真っ赤なトマトを見ていると、宮崎で農業をやっていることがとても不思議だと思うのと同時に、東京では見られなかった生き生きとした夫の笑顔を見て幸せを感じる。
また、地元の小学生と一緒に給食を食べる機会があったのだが、その時にほかのトマトは食べられないけど、自分の作ったトマトだけは食べられると言われ、これこそが農業の醍醐味だと思い、本当に農業をやっていて良かったと感じた。
大変な部分は、生産・加工・販売の全てを2人だけでやっているので、出張などが重なると作業が滞る。寝る時間も削って作業をするので、バランスを取るのが今の課題である。
- 女性農業者を増やしていくために
- 昔に比べて女性農業者が農業をやりやすい状況にあると思う。しかしながら、女性農業者の組織やグループに入りたくても入れないような方も少なからずいる。そのような方がいるという認識のもと、これから就農を考えている若い人たちも含め、今、自分たちが昔とは違う農業の良さを発信し、またどのようにしたらもうかるかについても勉強して、次の世代につなげていく必要がある。
- いろいろな組織に加わって、地域の人たちと関わることによって、地域の問題についても勉強するようになった。自分の知らなかったことなどを聞いたりして、広い視野で農業をみれるようになった。
男性社会と言われる農業の中に、女性が入っていくということが必要ではないだろうか。
また、いろいろな組織が活動しているが、みんなが目指すところは、宮崎の農業を盛り上げよう、そして日本の農業を盛り上げようというところである。全国にいる若手の農業者や私たち女性農業者が元気な姿を発信することで、もっと盛り上げていきたい。
- 男性と女性の平等な扱い、女性農業者としての地位の確立をお願いしたい。
- 男性農業者がお嫁さんを探す婚活イベントはあるが、逆の女性農業者のための婚活イベントがあると良い。
- 後継者に関して、誰かが継いでくれるだろうではなく、自分たちの格好いい面を発信してけたらいいと思う。後継者のことを考えて、家庭においても、いろいろな面で子どもに農業についてのプレゼンをしている。
- 小さい時は自分の家が農家であることが恥ずかしかった。自分の子どもには、自信を持って農家になりたいと言ってもらえるように、格好いい、自信が持てるような農業をしていきたい。農家を継げということではなく、自分から選んでもらえるような姿を見せていくことが課題だと考える。
- いろんな農業の楽しみ方であったり、農業でもうかる方法であったり、私たちがいろんな情報を共有し合った結果を、多くの人に発信して、それによって農業をやってくれる人が増えるといいと思う。
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知事総括
- 農業にも守るべき部分と変えるべき部分があると思うが、女性が活躍することで、その環境を整えることできるのではないかと感じた。
- 家族の理解や地域との交流、Hinata・あぐりんぬやJAあどいろいろな女性グループとの交流により、様々な刺激を与え合ったり、自分自身を支えたりということにつながり、非常にプラスになっているのだと実感した。
- ぜひ、皆さんの活動を盛り上げてもらい、その活動を発信していただくことで、農業が元気になり、新しい人の参入など次につながると思う。行政としてもいろんな活動に参加しやすい体制づくりなどサポートを強化していきたい。
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