令和7年度「知事との本音トーク」分野版(第2回)
内容
開催日時など
開催日時
令和7年12月12日(金曜日)午後1時30分から午後3時まで
場所
県庁本館講堂
テーマ
宮崎県における外国人材の活躍推進~本県産業を支える人材としての受入れ・定着~
参加者
外国人材を受け入れている本県の事業者等関係者6人
知事挨拶
- 本日は、御多忙の中、「知事との本音トーク」に参加いただき、感謝申し上げる。県政を進める上で対話と協働を重視しており、この本音トークは、県民の皆様と意見交換を行う場である。
- 今回は、外国人材の活躍促進、本県産業を支える人材としての受け入れ定着をテーマに分野版の本音トークを開催する。
- 少子高齢化・人口減少が進む中で、産業人材の担い手の確保は重要課題である。一方で諸外国では働く場や知識技術の取得を求めるニーズがあり、マッチングにより産業人材として受け入れを図ることが重要になってくる。
- 様々な文化や言葉の違いがあり、軋轢や様々な問題が生じる可能性はある。そのような中で、根拠に基づかない排外主義的な意見が出てしまうことを懸念している。本県にとっても外国人材にとっても有用性のある環境をこの宮崎で築いていきたい。
- 本日は、支援活動をされている又は外国人材を受け入れられている皆様の忌憚のない御意見をいただき、今後に繋がる意見交換ができればと思う。
ページの先頭へ戻る




ページの先頭へ戻る
外国人材の受入れ・定着の実態を踏まえた課題
- 一番の課題は宿泊施設(住居)だと考える。外国人の居住を敬遠される家主も多い。一部認められている市町村も出てきているが公営住宅の使用を検討いただきたい。
- 農業の分野だとトラクター運転免許の取得支援やホイルローダーの使い方を教えてくれる支援があると助かる。
- 実際に従業員に話を聞いたところ、宮崎から母国へ帰る直行便の飛行機があるとよいと言っていた。帰国する機会は少ないが、福岡等を経由して帰郷することになり時間やお金がかかってしまう。
- 住居の問題はもちろん、交通手段の問題もある。地方ではひとり住まいの住宅が不足している。交通手段も公共交通機関がなく自転車等に限られる。介護の分野では夜間の出勤等もあるため、暗闇を走らざるを得ない。施設による自動車免許取得の支援もおこなっているが、限界があるため公的支援があるとよい。
- 全国規模のアンケート結果の中で、選ばれる職場の理由として1番多かったのは、コミュニケーションが良好な職場であった。支援団体でも相談・サポートの体制構築が課題であると受け止め対策していく必要性を感じている。
- 最低賃金について、東京は1,226円、宮崎は1,023円で約200円差となっている。月の労働時間で換算すると3万5千円程の差となる。この賃金格差を理由に都市部へ人材が流出していることも課題である。賃金差を穴埋めできるような宮崎で働くメリットを提示して納得いただく必要がある。
- サービスの紹介となってしまうが、宮崎交通では外国人技能実習生向けのインターンパスを発行いただいている。1回200円で距離に関係なく高速バスであっても乗ることができるサービスがある。
- 2027年に技能実習制度が廃止され育成就労制度が開始される。これまでは実習生は3年間辞められず移動もできなかった。転職するという概念がなかったが、育成就労制度では転職も可能となるため、より定着するためにはどうすればいいかを考えなければならない。
- 賃金面だけ見れば諸外国よりも日本は劣る部分も多い。その中で日本が選ばれているのは日本文化に興味を持たれたり、安全・安心であると考えられていたり、ビザの取得のステップが分かりやすいといったところがある。
- 農業分野の特定技能者が転職する際は、香川県や熊本県の八代市等が同じ農業分野であるが、例えば、安全基準が翻訳されている等、外国人労働者にとって受け入れ体制が整っている場所が選ばれている。宮崎県が海外又は転職先として選ばれるためには、言語的・文化的な部分について受入れ体制を整える必要性を感じている。
- 企業の努力では改善に限界がある。多文化共生を含めた要素は自治体等で取り組んでいくことが有効だと感じている。他県では、国籍や業種を超えた交流会を実施している自治体もある。企業と一丸となり、宮崎の温暖な気候や安全・安心であること等をブランディングしてPRすることが重要と考える。
外国人材の活躍促進に向けた提言
- 免許取得支援及び時給の向上を重ね、定着につながることが1番好ましいと考える。農業分野の外国人材を受け入れている他の企業とバーベキュー等の交流会ができればいいと考えている。
- 趣味でおこなっている社会人サッカーの練習に外国人の従業員と参加したら非常に楽しんでいた。生活の中で楽しいことが多いと定着に繋がると考える。
- 資格取得時に日本語でつまずくケースも多い。試験をベトナム語や英語等で受けられるとよいと考える。
- 介護業界においては、資格取得支援を国や都道府県に要望している。介護福祉士の資格を得るとほぼ永住が可能となり、資格取得がモチベーションになっている。しかし、特定技能の期間では2、3回しか受験することができない。日本語の試験では、流暢に話すことができる職員であっても筆記の日本語を理解するのは難しい。事業者においても学校やeラーニング等を受けられるように努力しているが、行政の費用助成や、授業に専念できる環境づくりへの事業者支援をおこなって欲しい。
- 定住のきっかけとして、婚活も1つの形と考える。日本人との結婚や外国人同士の結婚もある。結婚や生活の場の安定を目標に頑張っている職員も多い。介護職は女性が多いので、他業種との婚活等の交流があるとよい。事業者だけでは難しいので、行政の子育て支援があるとよい。合計特殊出生率の向上にもつながると考える。
- 自動車免許を持たない外国人同士が結婚した場合、子育てにおいて車での移動が必要になった際、勤務先の事業者が支援する場合も多く、事業者の負担になっている。外国人同士ならではのニーズに対する子育て支援等もあるとよい。
- 介護業界では県の取組で「介護へGO」という取組をおこなっており、介護業界のイメージアップにつながっている。外国人材に対しても活用できると考えている。外国人材との共生ができている現実もあるので同じようにイメージアップにつながる取組ができればよいと考える。
- 日本語能力の向上は課題である。最初の1年で月2~4回程度、就業時間中の2時間程度時間を確保して、年間で80時間、日本語授業を実施している。日本語能力を身につけた人材は定着に繋がっていると感じている。日本語能力試験の合格者を表彰することをおこなっている。
- インドネシアと宮崎は似ている部分が多く、人の気質も似ている。県外への流出は少ないと考える。
- 移住者間では、宮崎県は意外とアパート代が高いという話がある。一軒家は比較的安く借りられるが、外国人ということで借りられないケースもある。空き家問題解決の方策ともなるため、橋渡しをしてくれる機関があるとよい。
- 日本人材が1次産業になかなか集まらないという現状がある。そういった中で資格や安全講習を外国人材が受けやすい環境を作ることが外国人材が活躍するために重要と考える。閑散期でないと職場が試験や講習に送り出すことができないため、継続的に試験や講習が実施されるとよい。
- 北海道では、法人が場所のみを準備し、労働者である外国人材が主体となってお祭りを計画・実施し、日本人も招待して楽しむ取組があった。日本に来て働く方は積極的で優秀な人が多いが、実際に日本に来ると主体的に企画する場面が少ない。受入れという形だけではなく同じ立場に立って行える取組を増やしていくことも共生・定着につながると考える。
- 行政と事業者間でどのエリアでどういう人がどれくらいの規模で求められているか等の情報に格差を感じるケースもある。そういった情報を一元的に取り扱う組織体が必要と考える。
- 県内で長期就労している方や国家資格等、高度な資格を取得した方への表彰、感謝状授与が外国人材のモチベーション向上につながると考える。
- 外国人材受入・定着支援センターに高校や大学等の教育機関から多文化共生という視点で何かできることはないか問合せを受けることがある。地域の方に外国人材と一緒に生きていくということを御理解いただくことは重要である。例えば外国人材が学園祭や文化祭等に参加し、各国の文化紹介等ができると交流機会や相互理解の場の創出に繋がると考える。
ページの先頭へ戻る
- 本日の「知事との本音トーク」における皆様の貴重な御意見と情報共有に心から感謝申し上げる。限られた時間と人数の中で、非常に興味深いお話をきくことができ、とても有意義な時間だった。
- 都市部との賃金格差等すぐには解決できない部分もあるが、県を含む行政としては、免許取得の課題等、企業だけでは改善が難しい部分や相談体制の充実に取り組むことにより、働きやすい環境を整えることが求められていると感じた。
- 河川敷で外国の方がサッカーをおこなっているのを見かけたことがある。自分もサッカーが好きなので、そういった趣味等を通じて、交流が増えていくとよいと感じた。また、様々ある交流の中で婚活という視点はとても面白いと思った。
- 宮崎は県外から来た方を温かく迎え入れる土地柄である。私も広島県出身であるが、知事という仕事をさせていただいている。外国人材においても、宮崎は温かく受け入れて活躍できる場所であることを発信していくことが重要である。
- 本日は皆様から、様々なヒントをいただいた。これからも率直な声をいただきながら、宮崎として働きやすさの向上、受入れ体制の強化や定着をしてもらえるような環境づくりに取り組み、発信することで更なる飛躍に繋がるように対応してまいりたい。
ページの先頭へ戻る