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掲載開始日:2025年2月13日更新日:2025年2月13日
知事室へようこそ
ここから本文です。
私から冒頭に何点かご報告を申し上げます。1点目は、令和6年度宮崎県障害者スポーツ賞受賞者の決定についてであります。障がい者スポーツの普及発展に貢献し、顕著な成績をあげられた選手の栄誉をたたえるものであります。栄誉賞と優秀選手賞がございまして、今回、栄誉賞には陸上競技の中川もえさんを、そして、優秀選手賞には資料にあるように11名の方を決定したところであります。
栄誉賞は、国際的規模の大会で優秀な成績を収めた若しくは全国的規模の大会で長期にわたる優秀な成績を収めた個人又は団体でありまして、中川選手については、資料にありますように、長きにわたり全国的に大変な活躍を収めておられます。
授賞式は2月19日に、この本館講堂にてスポーツ栄誉賞・特別賞と合同での開催を予定しているところであります。2年後には全国障害者スポーツ大会も開催されますので、このような選手が中心になりながら、しっかりと障がい者スポーツの振興にもこれからさらに取り組んでまいりたい、さらに盛り上げを図っていきたいと考えておりますし、多くの県民の皆様にパラスポーツの魅力を伝える工夫についても、これからさらに取組を進めてまいりたいと考えております。これが1点目であります。
2点目であります。メディキット県民文化センターのリニューアルオープン記念式典のお知らせであります。ホール天井の耐震化や舞台設備の改修など大規模改修のため、令和5年8月から1年8ヶ月にわたって休館しておりました。この間、利用者の皆様には大変ご不便をおかけすることとなったところでありますが、今年4月にリニューアルオープンを迎えることを記念して、このような式典の開催を3月28日にアイザックスターンホールで予定しております。
式典の内容を資料に記載しておりますが、中心となりますのは、この第30回宮崎国際音楽祭から音楽監督を務めていただきます三浦文彰さんによる記念演奏です。それに加えて、県内の中高生によるウェルカム演奏やファンファーレも行っていただく予定にしております。
県民の皆様500名を無料で招待するということで、本日から申し込みを受け付けます。ぜひご来場いただき、新しくなったメディキット県民文化センターをご覧いただきたいと考えております。
このホールのリニューアルについては、30年ほど経ったということで、老朽化に伴うものもございますが、全国的にやはり東日本大震災を踏まえた天井等の耐震改修が進んでいて、東京も含めていろいろなところでホール不足になっているという状況もございます。そういった流れの中で、本県としてもこのメディキット県民文化センターのリニューアルを行っておりますし、宮崎市民文化ホールは今年の10月からやはり改修に入るということであります。それぞれ重要な役割を果たすホールでありますけど、重ならないように時期をずらしてということになろうかと考えております。また、大事なことは、施設がこのように耐震性を高めるリニューアルがなされたことのみならず、今回で第30回を迎える宮崎国際音楽祭が開催され、先日概要についてご報告を申し上げたところでありますが、しっかりと新しいホールで、そして三浦音楽監督のもと新しい体制で将来につなげていきたいと考えております。
なお、少しリニューアルの内容を補足させていただきますと、天井の落下防止措置や、エレベーターの耐震機能の充実、また、舞台設備の改修によって舞台上でもっと重いものを吊るすことができるようになったため、最近ではLEDビジョンを活用した演出が行われていることもあって、演出面での幅も広がりました。あと、コンサートホールでは音響設備の明瞭度が上がりました。大体こういったホールでの講演では、いまいち音が十分聞こえなかったりするわけですが、講演や研修などでも利用しやすくなりました。これは補足でありました。
昨日は若山牧水賞の授賞式と祝賀会も行われましたが、今回が29回目ということで来年度が30回目になります。伊藤一彦先生をはじめ、やはり30回という大きな節目に向けてこれまでを振り返り、今後どのように展望していくのかということで、30回目の若山牧水賞に向けていろいろと検討していきましょうと議論も行われております。宮崎国際音楽祭の方はひと足早く大きな節目を迎えるわけでありますが、若山牧水賞もこの節目にあたって次につながるように、やはり文化という面で本県にとって大きな柱となるこれらを30回という節目で盛り上げていくことがこの令和7年の大きな課題であろうかと考えております。
3点目です。本県の観光地を再現したメタバース空間「バーチャルみやざき」の公開についてのご報告であります。メタバースとは、インターネット上の仮想空間のことでありますが、ユーザーが自分の分身となるアバターを利用して仮想空間内を自由に散策したり、そこで様々な情報に接したり、また他のユーザーとコミュニケーションをとったりして楽しむことができるものであります。
県としては初めてこのメタバースを活用した観光PRになろうかと考えております。県内の観光地を仮想空間上に再現することに加えて、ゲーム性を持たせた演出を行うことで、やはり特に若い世代にこういったメタバース等も楽しんでいただきながら、観光誘客に結び付けていきたいと考えております。
メタバースのプラットフォームはいろいろあるようですけど、本県が使うのは「クラスター」というメタバースプラットフォームでありまして、本日からオープンします。
こちらのモニターでそのイメージを具体的にご覧いただければと思います。まず宮崎県庁であります。空間の入口としてこちらの宮崎県庁を訪れて、観光情報や宿泊予約へのリンクのほか、県産品のECサイト、それから県のふるさと納税の発信など、いろいろな情報へつながっていきます。国スポ・障スポの情報発信も行うほか、鵜戸神宮や高千穂峡のエリアへもワープ、飛ぶことができます。
次は鵜戸神宮であります。鵜戸神宮は、このように神門(しんもん)から始まって、実際にそこを訪れたように空間が移動しまして、海に面した景観、そして色あざやかな本殿までを再現しております。また、サンメッセ日南など日南の観光名所を紹介するほか運玉投げをゲームで体験いただけるような仕立てになっております。
それから高千穂峡のエリアです。高千穂峡のやはり雄大な自然をドローンで空撮した映像のようになっております。それからここでは、ボート漕ぎをゲームで体験できます。映像のようにボートを漕いでポイントを稼いでいくようなゲームもあり、このボートから真名井の滝や柱状節理を間近に見ていただけます。こういったものを見ていただくことによって、実際にここを訪れてみようという気持ちになっていただくようにという狙いであります。
この空間に入るには、冒頭申し上げましたように「クラスター」のアプリをダウンロードしていただく必要があります。今、他の県でも何県か使われているようでありますし、「クラスター」のアプリは今の時点で200万ダウンロードされており、かなりいろいろと使われているようであります。今回3つの世界の空間を作ったわけですが、エリアの追加やメタバース空間上でのいろいろなイベントの開催、また、いろいろな新たな情報発信を行うことで継続的にこういったメタバース空間を訪れていただき、そして本県の認知度を高めていく取組を行っていきたいと考えております。これまでも観光情報については、SNS等も活用しながら様々な発信を行ってまいりましたが、こういった新たなツールを使った発信を今日からスタートいたしますという報告でありました。
私から冒頭以上であります。
(NHK)
「バーチャルみやざき」について、既に受付も始まっているのでしょうか。
(観光推進課)
本日11時からこの空間をリリースしたところでございます。
(NHK)
今のところは3つのエリアということで、先ほど今後も広げたいということだったと思いますけれども、当面、例えばこの他の予定は今のところいかがでしょうか。
(知事)
まずは利用状況を見ながらになろうかと思います。
(NHK)
アクセス数のような何か目標はございますか。
(観光推進課)
クラスターのプラットフォームについて、200万ダウンロードされておりますけれども、日々のアクティブユーザーといいますか、どれくらいのユーザーがその空間に来ているのかというところがオープンにされていないものですから、我々としてどれくらいという具体的な数値目標の設定は難しいと思っております。ただ、できる限り多くの方に来ていただけるようなイベントの開催などを行っていきたいと思っております。
(NHK)
事業費はいくらになりますか。
(観光推進課)
メタバース空間の構築と今後開催していくイベント等を含めまして1760万円で契約しております。
(毎日新聞)
「バーチャルみやざき」ですけれども、これはプラットフォームの構築費用はかからないということですよね。このメタバース空間の構築に1760万円ということでしたけれども、これは1個あたりにすると500万円ぐらいですか。
(観光推進課)
例えば高千穂峡では真名井の滝や柱状節理など、そういったところでの演出がそれぞれの空間で異なるものですから、(空間によって)実際にかかるコストは変わるのかなと思ってます。
(毎日新聞)
これは初期段階だけで終わるものですか。それとも毎月いくらかのコストがかかっていくものですか。
(観光推進課)
ランニングコストという意味合いでは、今回のものはかかりません。
(毎日新聞)
今後のイベント費用を含んでいるというのはいつまでの分ですか。
(観光推進課)
先ほど申し上げました1760万円というのは、今年度に他のイベントも行っていこうというものになります
(毎日新聞)
今年度中にイベントも行うということですか。
(観光推進課)
3月中には何らかのイベントを行っていきたいということで、それに向けて準備しているところでございます。
(朝日新聞)
同じく「バーチャルみやざき」についてですけど、今後イベントを開催していくというのは、どんなイベントを開催していくのか教えてください。
(観光推進課)
例えばですけれども、デモ動画でもございましたようなボートでポイントを稼いでいったり、そういった期間限定の大会だったり、あとは例えば著名人の方によるバーチャル空間の中でのトークイベントなどができないかと考えております。
(朝日新聞)
アバターで体験していくことになると思うんですが、アバターはいろいろ選べたりするんですか。
(観光推進課)
それぞれのアプリごとに初めて入っていくときに、各人がそれぞれアバターを選べる形になっておりますので、今回の「クラスター」につきましても、いくつかサンプルといいますか、自分でアバターを選べるような形になっておりますので、自分が好きなものを選んで、それが自分のアバターとしてその空間で表現されるようになっております。
(UMK)
同じく「バーチャルみやざき」についてですが、今は生成AIだったりこうしたメタバース空間だったりと、どんどん新しい技術が出てきている中で、こうした技術を観光の面で使っていくことの重要性だったり、知事としてどういうチャンスにしていきたいかというお考えを聞かせていただけますか。
(知事)
やはりこういった新しい様々なツールがある中で、特に若い世代に対してアピールする手段として今回のメタバースについては考えております。本県を訪れる観光客の統計からしても、20代や30代の若い世代にもっと力を入れていきたいという思いがありますので、こういったものをきっかけに本県のことに興味を持っていただきたいと思います。去年は「ひなたフェス」などを通じて興味を持っていただくという展開ができたわけですけど、いろいろなツールを使うことによって、より幅を広げていきたいと思います。宮崎の地元にいる方であれば、こういったところをすぐに訪れることができますけど、遠く離れたところにいらっしゃる方にとってみると、なかなか直接訪れることができないものをリアルに近い感じで体験していただくというのは、今までにない発信の仕方ではないかなと期待しております。
(宮崎日日新聞)
「バーチャルみやざき」について、昨年度の当初予算の知事査定のときにこの事業が公開されていて、そのときに知事もどのようにアクティブユーザーを見ることができるのか気にされていたと思います。事業の効果が測りにくいなという印象を受けたんですけど、例えばどういうところでこの事業の効果が得られたと見ていくのかという判断材料について、最近ではKPIなども結構重視されると思うんですけど、どういう見方をするのが適切だと考えますか。
(知事)
やはりどれだけアクセスがあるかについてどういうふうに把握できるのかということかと思います。イベントなどを行った場合にどれだけの参加者がいるか、どれだけアバターを作られる方がいるかなど、いろいろな形で反応を見ていくことになろうかと思います。
(観光推進課)
宮崎県のバーチャル空間に何人ぐらいのアクセスがあったのかについては把握できることになっております。あとはこの空間の中で、宮崎の観光サイトなどへリンクから誘導するといったことを考えております。
(宮崎日日新聞)
メディキット県民文化センターについてですけれども、こちらの式典が3月28日にあるということですが、リニューアルオープンは4月と書かれているので確認です。昨年の県議会常任委員会で日程等が発表されていたと思うんですけれども、一般利用は4月スタートで間違いないのか確認させてください。
(みやざき文化振興課)
一般の方の利用につきましては、2月1日から部分オープンということで、練習室の利用を再開しております。4月1日から全面オープンということで、ホールも含めた全施設をオープンすることになっております。
(時事通信)
「バーチャルみやざき」についてですけれども、まずこの事業で特に若い世代など特定の年代層をターゲットとして設定しているのかということと、この事業自体のPRは今後どのように行っていくのかについてお伺いしたいです。
(知事)
先ほど申しましたように、特にメタバースなどを活発に使っておられる方は若い世代が多いということもありますので、そういった世代に対して、それからやはり遠くに住んでおられる方が宮崎のことに興味を持っていただくきっかけになるのではないかなと期待しております。SNS等を使いながら、この空間がオープンしたことをしっかりと発信していきたいと考えています。
(NHK)
埼玉県で起きた道路の大規模な陥没事故の原因については、下水道管が破損したのではないかというのが有力視されておりますけれども、今回の事故について知事はどういうふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(知事)
ショッキングな事故であり、そしてまだお一人の救出がなされていないということで、まずは早期の救出・救助を願いたいと考えております。今、原因が分析されておりますが、下水道管の老朽化、破損等により、このような事態になったのではないかと言われておりまして、能登半島地震のときは、別途の観点から下水道や水道などの耐震改修の必要性が強く課題として浮かび上がったわけでありますが、安全・安心を確保する上での老朽化対策も急務であることを改めて感じたところであります。下水道施設の管理は基本的に市町村が行うこととされておりますが、市町村をまたがるものについては都道府県が管理することができるとされております。そのうち全国で7都府県に対して国土交通省からも点検の要請がされているようでありますが、改めてそれぞれの市町村においても老朽化対策を安全・安心の確保という観点からも進めていく必要があると受け止めております。
(NHK)
直接的な管理は市町村になり、県が直接管理することはないと承知しておりますけれども、やはり県として市町村に対して今後何か要請だったり、大勢によって何らかの動きについては今のところいかがでしょうか。
(知事)
基本的には国からの要請を受けて、それぞれの市町村において必要な対応が図られると考えておりますが、県としましても、幅広い意味で防災対策を一緒に進めていくという観点から、先ほど申し上げましたような老朽化に加えて耐震改修を進めていただくということをぜひ要請していきたいなと考えております。
(NHK)
要請ということでしたけれども、何らかの財政的な措置と言ったらいいんでしょうか、支援についてはいかがでしょうか。
(知事)
水道も含めてなかなか耐震改修も進まないのは、財政的な課題にも直面しておられることは把握しております。これは国の支援策も含めてどのようなものがあるのかも考えながら、その中で県としてどういう役割が果たせるのかよく整理していく必要があると考えております。先日たまたま、以前宮崎で勤務しておられた職員で、今は国土交通省の大臣官房審議官で上下水道を担当されている方とお会いしたばかりですけど、大変な課題に直面しているのではないかなと思います。そういった方からもいろいろな情報を聞きながら、どのように国、市町村、また県で役割を果たすことができるかというのは整理していきたいと思います。
(共同通信)
九州地域戦略会議の台湾訪問についてお伺いします。2月に九州各県の知事や経済界の関係者の皆さんが台湾を訪問予定ですが、各県のトップが訪問して直接意見を交わすということで、河野知事としてはどういった成果を得ることを目標とされているか教えてください。
(知事)
これは九州地方知事会、そして経済界と一緒になった九州地域戦略会議でもそれぞれ議論を行う中で、ぜひ知事会も経済界も一緒になって訪問することで、台湾の関係機関との連携を深めるとともに、やはり九州全体の取組姿勢もしっかりと伝えていこうということがポイントになろうかと考えております。私も先日向こうの研究機関を訪れたりするなど、個々の県が訪れたり、個々の経済団体が訪れたりということはあるんですが、九州全体として「新生シリコンアイランド九州」を目指していこうと先日グランドデザインも策定し、一体となって半導体関連産業の振興、そして試験研究機能も高めていこうという大きな流れの中で、九州全体で連携して台湾の関係機関との関係を深めていき、そしてその姿勢を伝えるということになります。それぞれの県の置かれた事情と、それからそこに立地する半導体産業はまた異なるわけでありますが、やはり全体として連携して人材育成・確保に努めていこうということもありますので、今回の訪台はとても重要なプロジェクトだと考えております。
(共同通信)
今お話もありましたが、「新生シリコンアイランド九州」のグランドデザインが昨年6月に採択された中で大事な時期でもあるかと思うんですが、九州地方知事会長としての2025年はこのテーマに関してはどういった1年にしていきたいとお考えでしょうか。
(知事)
それぞれの県を置かれた事情の中で、しっかりと半導体関連産業の振興や人材確保に努めつつ、個々で取り組むことに加えてやはり九州全体でまとまって取り組むことによる意義は極めて大きいと考えております。例えば熊本県であれば、あれだけ工場の新規の立地がなされる中で、交通インフラの整備も非常に重要な課題になっております。熊本県は熊本県で隣県とも連携しながら進められており、本県とであれば九州中央自動車道、それから大分県とは中九州横断道路の早期整備に努めているところでありますが、九州全体として取り組むこととしては、主に人材の育成・確保、それから試験研究機関ですが、台湾ではサイエンスパークのように立地集約することによって試験研究機能や、いろいろな製造機能を高めていく効果があったということで、そういったサイエンスパークのようなものを具体的に1ヶ所で作るのは難しいにしても、九州の試験研究機関が連携することでその機能を果たしていくことができないかと、そのような方向で議論・検討がなされているところであります。いずれにせよ台湾の取組に学びながら、九州がやはり日本全体を半導体関連産業でリードしていけるような取組をさらに進めていく年になっていこうかと考えております。
(UMK)
2点伺わせてください。まず1点目が先日、カタールへの牛肉の輸出が始まったSEミート宮崎についてですけれども、今回の輸出が今後に向けてどんなチャンスだと捉えてらっしゃって、県としてどういう支援を今後していきたいか聞かせていただけますか。
(知事)
宮崎牛の輸出は基本的に右肩上がりで伸びている中で、もっともっとチャンスを幅広く、販路の拡大を展開していきたいということを考える中で、イスラム圏は世界人口で言うと約4分の1を占めるとても重要なマーケットであります。それに向けてハラールに対応した工場が事業者の努力もあり、国からの支援もいただきながら、ようやく本県としても整備され、ハラール認証もいただいたということで大きな一歩だと考えております。カタールだけというとそれほど大きなマーケットではないと伺いますが、これでイスラム圏へ最初の一歩を踏み出すことができ、さらにはインドネシア、マレーシアなど近隣のアジアにおけるイスラム圏への輸出というのは、どんどん人口も増え、そして経済力を高めている中で大きな可能性が開けていると考えております。カタールへの輸出を成功させていくことによって、宮崎からもっと幅広くイスラム圏へ輸出していきたいと思います。国内において和牛は、物価高の中で枝肉価格の低迷などいろいろな課題に直面しておりますが、イスラム圏への輸出によって、本県の宝である和牛生産をもっともっと生かすことができる展開に結びつけていくことができるのかなと期待しております。
(UMK)
県としての後押しについては何か考えてらっしゃる部分はありますか。
(知事)
いろいろな関係機関と連携しながらプロモーションを行っていくことも大事であろうかと考えております。国外への輸出を考えると台湾が1位で、台湾、アメリカ、香港、シンガポールといったところに輸出しておりますが、台湾の場合は、輸出が解禁されたときに宮崎牛が一番乗りになって、向こうの事業者としっかり連携しながら輸出がぐんぐんと伸びたといういわば成功事例があるわけですので、やはりJA関係、それから輸出に取り組むいろいろな事業者との良い関係を作って。良い商流を作って伸ばしていくことができればなと考えております。
(UMK)
2点目がスポーツに関連して、今キャンプシーズンだと思うんですけれども、Jリーグのキャンプが今度シーズン移行するというところで、夏のキャンプについて東北や北海道が誘致に力を入れているというニュースも聞きますが、宮崎県としてはどういうふうに今後進めていきたいと考えてらっしゃいますか。
(知事)
まず我々は優れた施設や受け入れノウハウ、そしてこれまで構築してきた関係、連携体制がありますので、それを大切にしていきたいということと、夏にそのまま受け入れることができるかというと、夏場の本県の暑さを考えると同じようにはいかないかもしれません。ただ、我々としてはいつでも受け入れる用意があることはしっかりお伝えしながら、トレーニングセンターも含めていろんな施設の充実に努めておりますので、そこをアピールしつつ、いわばシーズンオフは夏に移るわけですけど、シーズンの途中であっても一定のブレークがある冬の時期などはしっかりまた宮崎で受け入れるなど、これまでの関係がありますので、いろいろな情報等をしっかりいただきながら、本県としては引き続き全体のスケジュールが移動しながらも役割を果たしていくことができるような働きかけであったり、セールス、アピールを行っていきたいと思います。
(MRT)
4期目の任期が半分過ぎましたけれども、今までのところでどのように受け止めてらっしゃるかお願いします。
(知事)
4期目の最初の2年間を終えたわけでありますが、特にこれまでのコロナで影響を受けた県民生活の回復を目指していこうと、「宮崎再生」というワードをかかげて取り組んでまいりましたが、ある程度順調に回復に向けては前に進めることができているのかなと感じております。それを宮崎のさらなる発展に結びつけるべく、日本一挑戦プロジェクトも展開しているところでありまして、引き続きしっかり成果を出していきたいと考えておりますし、先ほど半導体関連の台湾訪問の文脈で話がありましたが、九州地方知事会長の役割もいただいたり、全国知事会の中での仕事もいただいておりますので、4期目を託していただいたことによってそのようにいろいろな役職もいただいたことを宮崎のプラスに生かしていくことができればなと思います。それをもっともっと成果に結び付けていきたい、そのような思いで仕事をしております。
(MRT)
日本一挑戦プロジェクトの進捗状況を伺いたいんですが、いかがでしょうか。
(知事)
これはいろいろなデータが1年遅れとかで出てくるので、去年行ったものによってどれだけ成果が出ているのかなかなか数字で直接捕捉しにくい部分はありますが、確実にいろいろな取組体制ができつつあるのではないかなと思います。特にグリーン成長プロジェクトやスポーツ観光プロジェクトはある意味わかりやすい部分があろうかと思います。グリーン成長プロジェクトでは、再造林推進条例を定めて、地域再造林推進ネットワークという組織を作るなど、確実に動いていると考えておりますし、スポーツ観光プロジェクトの面で言うと、いろいろな施設整備、それから新たな合宿の受け入れが進んでいます。今回例えば、都城市がいろいろな施設を整備することによってロッテのキャンプ受け入れが増えたことや、日向市でも球場が新たに拡張されるなど、県だけではなく市町村のそういった取組もあって、本県としてもトレーニングセンターの整備などいろいろなものに取り組んでおりますが、いろいろなさらなる受け入れにつながるような動きがが見えているのかなと思います。子ども・若者プロジェクトのうち、特に合計特殊出生率で掲げている目標については、全国的にやはりコロナの影響をまだ脱していない部分があり、さらに力を入れて、まずは出会い・結婚のサポートへも力を入れていこうということで、これは多分1年、2年遅れてこれから成果が出てくる部分であろうかと考えておりますが、今、力を入れていくことで、3年後、4年後、5年後、10年後につながっていくような取組に着手し、手を打っているという意味では、順調に進んでいるのではないかなと考えております。
(NHK)
先ほど出生率の関係をお話ししていましたけれども、去年1年間の出生者数は、前の年を500人以上下回っています。合計特殊出生率で日本一を目指している一方で、現実の数字としては逆の方向の数字が出ました。この数字についてもどういうふうに知事は受け止めてらっしゃいますか。
(知事)
決して言い訳で言うわけではないですけど、本県だけががんと下がって他の県が上がっていれば「どうなっているんですか」ということになりますけれども、全国的にコロナ以降の婚姻数や少子化の傾向がまだまだ回復傾向になっていません。だからこそ全国的に強い危機感を持って子育て支援により力を入れていこうという取組が進んでいると考えております。我々はもっと前の段階から危機感を持っていろいろな取組を進めていて、そのことによって全国順位で言うと、なんとか2位になっている状況ではありますが、おっしゃったとおり全国的な減少傾向の中で特に出生数もぐんと落ちてるというところはまた強い危機感を持っております。原因分析もいろいろと行っておりますし、市町村ごとのいろいろな少子化の見える化ツールをお示ししながら、市町村にもそれぞれの地域の実情に応じて問題を受け止めていただいて、それぞれの取組がいろいろ動いていると考えております。結果がすぐに1年、2年でポンと跳ね上がるようなものではないにしろ、今頑張ることが将来に確実につながっていくという思いで打てる手を可能な限り打っていきたいと考えております。
(NHK)
全国的な減少の中ではまだ踏みとどまっている方だという認識でいらっしゃるんでしょうか。
(知事)
九州・沖縄では合計特殊出生率が比較的高いことも我々の強みだということは、必ず九州での会合の中では言うようにしております。それから特に自然減もそうですが、社会減も大きな課題だと全国的に言われております。特に若い女性も含めて東京圏に集中して、地方の自然減がさらに加速をしていると言われております。やはり社会減対策をもっと力を入れていこうという取組を進めている中で、直接、本県だけの話になりませんけど、九州全体として合計特殊出生率も高いですし、割と福岡県が人口のダム機能を果たしているというところは、九州全体としてやはり少子化対策、人口減少対策という面でも一つのモデルとなるような地域として頑張っていくことができればと思います。その中でも宮崎県は数字の上では上位に位置していますので、さらに上を目指していく取組を進めていきたいと考えています。
(宮崎日日新聞)
今お答えいただいたことと関連するんですが、今年は社会減対策に力を入れていきたいということで、総務省が昨年2024年の都道府県間などの移動の取りまとめを発表しています。その中で、まだ宮崎県もいわゆる転出超過の状態が続いているところですけれども、日本人の移動者数を見ると前年からマイナス0.7ポイントぐらいで、ここももちろん取り組んでいかないといけないと思います。人口や労働力とかいろいろなところを考えたときに、外国人の労働者の方々をどう確保していくのかということも地域を支える上で大事なのかなと思うんですけど、知事がイメージしてらっしゃる社会減対策というのは、例えば外国人の労働者をどういうふうに宮崎にとどめていくのかみたいなところもイメージしてお話しされているのでしょうか。
(知事)
そこの部分もあります。急速に様々な産業分野での人手不足、また地域の担い手も減少している中で、もちろん若者が宮崎で引き続き働き、暮らして、子どもを育てる選択をしてもらうように促していく。さらにはU・I・Jターンなど、一度県外に行かれた方が宮崎に戻ってくることを促すことも進める一方で、現実問題として、外国人材も様々な産業分野で重要な役割を果たしていただいておりますので、例えばベトナム国立大学等と連携して、いろいろなパイプ作りにこれまでも取り組んでおりますが、さらに力を入れて、必要な外国人材も確保できるように、そしてしっかりと受け入れ体制を整えることも重要な課題だと認識しています。
(宮崎日日新聞)
話題が変わるんですけれども、先日、東京出張の際にNPBへ要望に行かれていると思います。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が来年の3月の春にあると思うんですけれども、こちらの代表合宿の誘致に向けた要望活動をされたかと思うんですが、この要望の内容と、コミッショナーにお会いになられて、どういう反応をいただいているのかというところも含めて、あと今後どういう誘致活動を展開していきたいなという思いを含めてお聞かせください。
(知事)
早いものでまた来年もWBCが予定されているということで、本県としてはこれまでにWBC、またプレミア12でのキャンプの受け入れ実績がありますし、しっかりと役割を果たすことができているという自負がありますので、来年もぜひ宮崎で強化合宿を行っていただきたいという内容で先日宮崎市長と一緒に要望を行ったところであります。まだNPBとしてそれは決定いただいているところではありませんが、やはりこれまでの実績、運営ノウハウの蓄積等がありますので、我々としてはそれを強みだと考えて、これからも働きかけていきたいと考えております。榊原コミッショナーもプロ野球の視察等で来県されるようでありますので、またそういった場面でもお会いして、いろいろな意見交換を行っていきたいと思います。良い意味でNPBとは合宿の受け入れも含めて、それからフェニックスリーグの開催などを通じて、本県としてはしっかりといろいろなコミュニケーションを図っているところでありまして、今後ともそういった誘致に結びつけていきたいと考えています。
(NHK)
どうもありがとうございました。
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