掲載開始日:2025年9月22日更新日:2025年9月22日

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宮崎県知事定例記者会見(2025年9月2日)

項目

 配布資料

宮崎県韓国訪問団について(報告)

私から何点かご報告いたします。

まず、先日の韓国訪問について、8月24日から2泊3日の日程で、実質現地は1日でありましたが、目的としましては、「宮崎-ソウル線」の維持・充実や本県と韓国のさらなる交流促進を図ることということで、主な参加者は議長、宮崎市、経済団体の訪問団で行なってまいりました。

アシアナ航空では「宮崎-ソウル線」の維持・充実、特に昨年冬のダイヤがデイリーになりましたので、現在は週3便の定期運航でありますが、引き続き安定して運航していただくとともに、特にゴルフ旅行の需要が高まる冬期に向けて、デイリーも含む増便について要望したところであります。昨年度の搭乗率も8割弱、75%で比較的好調な状況ということで、アシアナ航空としても評価しているところでありますが、機材繰りの関係もありまして、具体的に冬のダイヤがどうなるということを、この場で報告を受けたわけではありませんが、しっかりと手応えも感じながら、今後さらなるインバウンド、アウトバウンドの双方の利用促進と、本県からの継続的な様々な支援について要請があったということであります。基本的に毎年航空会社を訪問して、路線の維持・充実について意見交換を行なっておりますが、今回もそのような形で行なってまいりました。

ロッテ観光開発本社につきましては、本県向けの旅行商品の造成に取り組んでいただいておりますので、そのお礼と引き続きの観光誘客に向けて意見交換を行なったということであります。

韓日親善協会中央会とは、引き続き、本県と韓国とのさらなる交流促進について意見交換を行なったということであります。

現地では、JNTO・ジェトロからもいろいろと聞き取り、レクチャーを受けたところでありますが、韓国では我が国以上に少子化が進み、経済についても非常に様々な課題を抱えている状況ではありますが、海外旅行の需要はとても旺盛だということを伺いました。5200万人ほどの人口の中で、海外旅行者は2800万人という大変多くの人数、そして過去最も親日感情が高まっている状況の中で、日本への訪問というのも大変活発になっております。現在、訪日観光客の中で韓国は約4分の1を占めるトップの状況であります。ただ、入口としては関西と福岡と成田の3つの空港で8割を占めているということで、圧倒的にその3つの空港から入ってきているということであります。本県にとって、韓国からのお客様は、冬場のゴルフ客という印象が比較的強いわけでありますが、やはり主要空港を中心に来日されておりますし、現在韓国の中では、日本における小都市旅行として、宮崎のような地方に目が向いているということでありまして、そのような追い風も吹いている中で、しっかりと定期便の維持・充実を図りながら取り込んでいきたい、そのような思いであります。

JNTOの所長から非常に印象的な言葉があって、ある日本の新聞記事の中で、韓国と日本について、「互いの存在が日常化している」という表現があったということであります。以前は経済的にもいろいろな差があったり、歴史の問題もあったりして、少しいろいろな緊張関係もあったところですが、普通の隣国になってきて、現在1人当たりのGDPでも韓国と日本はほぼ並んでいる状況もございますので、特にアニメやゲーム、音楽などの文化を通じて、若い世代が普通に隣国として興味を持ち、行き来が進んでいるというお話を伺ったところでありまして、今後とも韓国との関係、定期便等も大切にしながら、本県の経済活性化にも結びつけてまいりたいと考えております。

県立美術館開館30周年事業について

2つ目は、県立美術館開館30周年を迎えておりまして、様々な記念行事を展開しております。資料にございますように、記念特別展として「オバケ?展」、おとといまで行われました「奇才・ダリとシュルレアリスム展」、これに続いて10月4日から「ひろしま美術館コレクション」というものを柱として展開するということでございます。

ひろしま美術館のコレクションでありますが、国内有数のフランス印象派などを中心としたコレクションを誇るひろしま美術館の名作70点を展示するということで、モネやルノワール、黒田清輝といった巨匠の作品、教科書に出るレベルの作品を楽しむことができるというものであります。

それからマイ・ミュージアムという企画がございまして、これは美術館が所蔵している作品のうち、県民の皆さんからの投票で上位にランキングした作品50点を中心に展示するということであります。どれが展示されるのかというのは、いずれ発表されるのかと思いますが、資料に掲載しているルネ・マグリットの「現実の感覚」は、現在のコレクション展にも展示されておりますが、この作品なども上位に入って展示される、この作品がトップだったという話も聞いておりますが、そのような県が所蔵する作品について、より親しんでいただこうという企画ということです。

それから、10月19日は開館30周年の記念式典を行い、これまでの歩みを映像で振り返るとともに、元職員や現役高校生によるトークセッションを行い、美術館活動の振り返りや今後の美術館の展望をうかがうということであります。

国際音楽祭も30回、それから若山牧水賞も30回、美術館も30年という大きな節目に当たり、これまでの取組を振り返って将来を展望するということが、このような記念特別展であったり、「皆でつくるマイ・ミュージアム」の企画、記念式典ということであります。

さらに11月22日でありますが、ベストセラー作家の原田マハさんをお招きして、「美術館へ行こう!今日からはじめる『ミュゼ活』のすすめ」と題して、記念講演会も行うということです。気楽に美術館に行なって、日常的に楽しんでいこうということを「ミュゼ活」という表現で提唱しておられるということであります。聴講は無料ですが、事前の申し込みが必要となってまいりますので、美術館のホームページで紹介するということであります。

今後も県民に親しまれる開かれた美術館として、様々な体験ができる展覧会やイベントを開催してまいりたいと考えております。

ひろしま美術館のコレクションと「皆でつくるマイ・ミュージアム」を絡めて個人的なことを少しお話しすると、ひろしま美術館は、私も高校時代、それ以降も含めて度々訪れております。高校時代は、デートスポットであったという思い出もあるのですが、今年の夏、広島に帰ったときもふらっと立ち寄ったのですが、「昔見た懐かしい絵がここにまだあるな」というそんな感覚がしたところです。ピカソやマネ、ドガ、モネ、セザンヌなどそうそうたる作品が、ピカソなども平気で数点ドーンと並んでいたり、その中で印象深い絵があったりして、年数を重ねることによって、その美術館の所蔵品が自分の友達だったり親族のような気持ちになるところでありまして、宮崎における美術館も「皆でつくるマイ・ミュージアム」のように、宮崎県立美術館にはこのような作品があるなというのが、長い年月を経て県民の皆さんに定着し、自分の友達のように大切な作品として、これからも親しんでいただければなということを、今回の企画を目にしながら思ったところであります。

宮崎の本格焼酎出荷量日本一を契機としたPRツールの製作について

本格焼酎の2つのPRツールについてご報告であります。先月、日本酒造組合中央会が発表したところによりますと、本県の本格焼酎出荷量が、11年連続で日本一を達成したということであります。様々な関係者の皆様のご尽力を頂いて、焼酎というものが本県を代表する県産品、魅力になっているということをありがたく思っております。これを追い風として、「焼酎を世界の宝に」をテーマに、国内外に向けてもっともっと発信していきたいという思いでございます。

酒造組合と共同で2つのPRツールを作成したというのが今日の報告でありまして、まず、「宮崎本格焼酎だれやみBOOK」です。これまでも推し活BOOKや焼酎印帳といった様々なガイドブックを紹介したところでありますが、これは県内38の蔵元のおすすめの焼酎や飲み方の紹介、飲み方もロックやお湯割りなど7種類の飲み方がありますし、焼酎と料理のペアリング、これは面白いなと思いましたし、焼酎観光スポットの紹介、焼酎の基本的なデータというものがこの1冊に詰まっているというものであります。今日から、物産館KONNEや東京・大阪・福岡のアンテナショップで順次配布するとともに、県内外での各種PRイベントなどでの配布を予定しているというものであります。

それから2つ目が「宮崎焼酎カクテルBOOK」というものであります。これは、世界初の焼酎カクテルのみをテーマにしたカクテルブックということであります。焼酎を幅広く楽しんでいただきたいということで、2020年頃から「宮崎SHOCHU Mix Up」というカクテルで焼酎を楽しんでいただくイベントを県内外で行なっておりまして、国内外の著名なバーテンダーとの連携で、様々な焼酎カクテルを紹介してまいりました。

先日、ロサンゼルスを訪問してジャパンハウスでイベントを行なったときも、焼酎カクテルを楽しんでいただいたところでありまして、首都圏や海外のバーを中心に、焼酎を使ったカクテルの人気、認知度が徐々に高まってきていると思います。

これまでにバーテンダーの協力のもとに作った焼酎カクテルが、1000を超えているということで、全部を掲載するわけではありませんが、そのうちのいくつかを厳選してカクテルブックに掲載して、日本語と英語の2か国語で制作し、まだ冊子はできておりませんが、国内外のバーを中心に配布を予定しております。そして、この2種類は冊子として配るだけではなく、ダウンロードできるということでありまして、今日から、みやざき観光ナビのホームページから自由にダウンロードが可能であります。

私も先ほど、「宮崎焼酎カクテルBOOK」を見てみましたが、いろいろなイベントで焼酎カクテルを飲ませていただきましたが、一覧で写真や作り方、名前も含めて掲載されていて、それを見ているだけでもすごく楽しいなというように思います。名前も「九州男児」や「厳冬」、「日向iPS細胞」、「ディープパープル」などいろいろなものがありまして、カクテルの外観も含めて、見ていて楽しいなと思いますし、これをきっかけに焼酎に興味を持ってもらい、やはり大事なことは、こういったツールを活用しながら焼酎の消費拡大、それから焼酎のグローバル化、世界に向けて焼酎のことをもっともっとアピールしていこうということであります。

現在、日本酒や国産ウイスキーは海外の輸出がどんどん伸びておりますが、焼酎についてはまだまだということで、これから大きな伸びしろがあると思います。韓国でジェトロからレクチャーを受けたときも、日本酒の韓国への輸出が初めて2000万ドルを超えたとのことでした。今までの輸出の状況がどうだったのかはわかりませんが、そのような大台にも上ったということで、日本酒は韓国に向けても順調に伸びているということでありましたし、ロサンゼルスのジェトロで報告を受けたときも、日本からアメリカに輸出されている食品等のトップがアルコール飲料。やはりこれも日本酒や国産ウイスキーが牽引しているのだと思います。ちなみに、順位はアルコール飲料、ブリ、ホタテ、お茶、そして牛肉、そのような順番で輸出されているところでありまして、日本酒などがそれだけ輸出されているわけで、和食に対する関心や人気の高まりとあわせて、輸出が伸びております。話を伺うと、和食で自然にペアリングのような形で日本酒が出されるような仕組みが、例えばアメリカなどのお店でも展開されているのですが、そこに焼酎は、まだ入っていないということであります。カクテルも含めて、様々なことをきっかけに焼酎のグローバル化をさらに目指してまいりたいと考えております。

令和7年国勢調査の実施について

次は国勢調査についてであります。5年に1回行われる、10月1日を調査期日として、日本に住んでいる全ての人と世帯を対象とした最も重要な統計調査ということであります。ぜひ県民の皆さんに国勢調査にご協力いただきたいということで、みやざき大使の酒井瞳さんに出演いただいてCMを作成しましたので、御覧いただければと思います。

(動画放映)

特にポイントとなりますのは、9月20日から調査員が各世帯を訪問して調査票を配布していくのですが、簡単・便利で安心なインターネット回答をおすすめしているということであります。これまでの利用状況が、全国的にも本県も30数%程度ということであります。国はインターネット回答50%を目指していこうということであります。前回、私もインターネット回答をした記憶がありますが、本当に簡単ですぐに済むものであります。

回答は10月8日までということであります。今後の様々な施策に活かしていく基礎的なデータを収集するものでありますので、ぜひ県民の皆さんにご協力をいただきたいということであります。

広域リージョン連携について

私から冒頭あと1点、資料はないのですが、国が地方創生2.0の5本柱の1つとして、「広域リージョン連携」という取組を進めておりまして、今ちょうど同じ時間帯に本部会議が開催され、その要綱等が示されているようであります。まだその内容を見ている状況ではありませんが、おそらく九州も支援対象に含まれて発表がなされているのだろうと思います。内々にそのような報告を受けておりまして、九州、広域連合を持っている関西、それから中国地方がそのような支援対象になるということであります。

この広域リージョン構想というのは、都道府県域を超えて幅広く地方公共団体、企業、大学、研究機関が連携して、地域経済の成長に繋がるような様々なプロジェクトを国が支援するというたてつけになっているところであります。九州ではこれまでもご報告しましたように、知事会と経済界が一緒になって九州地域戦略会議というものを立ち上げて、例えば九州MaaSやツール・ド・九州、九州観光機構を立ち上げたりといったいろいろなプロジェクトを推進しておりまして、元々国が広域リージョン連携の構想を進めるにあたって、関西広域連合と並んで九州の取組に注目しておりまして、石破総理が1月に広域リージョン連携を打ち出して、3月に九州が国の研究会に呼ばれまして、九州地域戦略会議の共同議長であります当時の九経連の倉富会長と私が、研究会で九州の取組について報告し、様々な国の支援策、財政支援や規制緩和などを要望してきたところでありますが、それが具体的な形として要綱になって、実際に支援対象になるということであります。

どのような財政的な支援をいただけるのかはまだはっきりしておりませんが、特に九州では、TSMCの立地などを契機として、「新生シリコンアイランド九州」をめざしていこうと、九州各県が連携して、半導体関連産業の立地、さらにはそこに向けた人材の育成・確保ということに取り組んでいるところでありまして、そういったところへの後押しもいただけるものかとか考えております。

手続き的には、対象地域が「広域リージョン連携宣言」といった一定の計画を作成して公表し、そして国が様々な支援を行うということであります。

九州においては、既に「九州創生アクションプラン」ということで、九州版の地方創生の取組で計画を作って、いろいろな事業を進めており、現在第3期目でありまして、先日、7つのプロジェクトをスタートさせたタイミングでありますので、国のこのような動きと軌を一にしながら、早期に宣言を行い、支援対象としていただいて、九州が取り組む様々な事業の後押しに繋げてまいりたいと考えております。

私から冒頭以上です。

質疑応答

宮崎県韓国訪問団について(報告)

(UMK)

まずは韓国訪問について質問です。アシアナ航空に冬季デイリー運航のご要望を行なったということで、機材繰りの調整についてもご紹介ありましたけれども、もう少し詳しくアシアナ航空側の反応について教えていただければと思います。

(知事)

初めてこの冬のダイヤでデイリー運航がなされたところですが、そこも含めて搭乗率が順調であるということで、アシアナ航空としても宮崎線について評価している。やはり冬場のゴルフのお客様は、底堅いものがありますし、現在、日本への観光客の増加ということを先ほどご報告したとおり、大きな流れがありますので、しっかりとこれをやっていこうと。

ロッテ観光開発本社も、アシアナ航空との間で、デイリーぐらいの運航にしてもらうと、ロッテ観光開発本社もプラスになりますし、アシアナ航空もプラスになりますよという話をしておられるというようなことも伺ったところです。

国際定期便についていつも課題となりますのがアウトバウンドです。インバウンドは多いもののアウトバウンドが、宮崎ではそれほど多くないということを言われていますが、パスポート取得の支援なども行なって、それから、先ほど言いました日韓の関係改善、それぞれの文化に対する関心の高まりということで、日本から韓国への渡航のお客様もずいぶん増えているということも伺っております。

引き続き、様々な支援策を講じながら、インバウンド・アウトバウンド双方のさらなる交流促進、そのことでさらなる定期便の充実を図っていきたいと考えています。

県立美術館開館30周年事業について

(UMK)

続いて県立美術館30周年についてお伺いします。様々な特別展やイベントがこれからもありますけれども、改めて30年の節目を迎えたということで、先ほど知事の方からも昔の思い出話も交えてご紹介いただきましたが、収蔵している作品やそういったイベントと、県民の方がどのように親しんでいって、これから歩みを進めてほしいのか、利用の呼びかけ等ございましたらお願いします。

(知事)

置県100周年の記念事業ということで文化公園、そして様々な文化施設を整備して、いろいろな事業に取り組み、県立美術館も30周年を迎えたところであります。ここに至るまで、様々な収蔵品の充実、いろいろな企画展、特別展を行いながら、本県の美術、芸術文化の振興ということで大きな役割を果たしていただいています。

その中で、先ほど少し紹介しましたとおり、いろいろな楽しみ方があると思います。収蔵作品のこれをまた見たいということで、ふらっと立ち寄っていただくというのもいいかと思います。「現実の感覚」もあれば、瑛九の所蔵というものが、本県にとっても特徴であります。現在も「つばさ」という大作が掲げられておりますし、シュルレアリスムというのが本県の収蔵品の特徴でもありますので、そういったところも含めて、個人それぞれにさらに親しんでいただければと考えております。

宮崎の本格焼酎出荷量日本一を契機としたPRツールの製作について

(UMK)

焼酎カクテルブックについてですけども、1000を超えるレシピとのことですが、改めて知事が飲まれた印象的なものやおすすめのものがございましたら教えてください。

(知事)

どれも美味しいです。普段飲んでいる焼酎とはまた違った魅力が、カクテルにはあるなと思います。私が県政YouTubeのロケで飲んだのは、チェスナットエンブレイスだったと思います。栗の香りや甘みもあって、先ほど見ながら「これ飲んだな」と思ったりしましたけど、これも飲んだあれも飲んだということや、ぜひこれを飲んでみたいというような楽しみ方もあるのだろうなと思います。

えびの駐屯地におけるスタンド・オフ・ミサイルの配備について

(宮崎日日新聞)

えびの駐屯地に、長射程ミサイルが配備されることが発表されました。まず、これについての知事の受け止めを教えていただけますか。

(知事)

防衛に関しては、国の判断で、現在の安全保障環境も考慮しながら、そのような判断がなされたものと受け止めております。大事なことは、しっかりと地域の皆さんも含めて、丁寧に説明をしていただく、そのことによる不安というものが広がらないような対応が大事なのではないかと考えております。

(宮崎日日新聞)

F-35Bも含めてですけど、国が九州の防衛力を強化する中で、南西シフトというのが、宮崎県においても急速に進んでいるのかなという印象を受けるのですが、そこについて知事はいかがでしょうか。

(知事)

現在の我が国を取り巻く安全保障環境を考慮しての国の判断であると受け止めております。ウクライナの情勢もまだ戦争が継続しております。中東情勢も非常に不安定になっている。また、アジア近隣においても、今後、安全保障環境が非常に不透明、不安定な状況にあるという中で、必要な対応を図られているものと考えております。

(宮崎日日新聞)

有事の際に攻撃対象になるリスクを知事がどう考えてらっしゃるかと、改めて国に求めていきたいことを教えていただけますか。

(知事)

国に対してはそれぞれの判断事に、丁寧な説明を行なっていただきたいと考えておりますし、F-35Bでも問題になっておりますが、不安、負担、そういったものの高まりに対して、国として必要な対応を図っていただきたいと考えております。

最低賃金の改定について

(時事通信)

8月25日に宮崎地方最低賃金審議会が、目安より7円上回る71円引き上げて1023円と答申しました。これについての受け止めと、県として中小企業への支援策等、お考えがあれば伺いたいです。

(知事)

過去最大の引き上げ額だというように思います。初めて1000円台に突入したということで、全国的に賃上げというものが大きく課題となっており、物価高騰が進む状況など様々な配慮の中で、国が示した目安を踏まえて、最低賃金審議会が、本県の経済状況など様々なことを考慮しながら結論に至ったものと考えております。

労働者側については、これまでよりはプラスの方向、賃上げという方向になったわけでありますが、事業者については、本県は中小企業、特に小規模事業者が多いということで、賃上げの原資をしっかりと確保する、そのためにも経済活動を活発にし、収益を上げていく仕組みづくり、その後押しというものが欠かせないと考えております。

国の審議会においても、国に対して様々な対策を講じるよう提言がなされたというように伺っておりますので、国がどのような対策を講じるのか、そして本県の今後の経済状況等を見据えながら、県としても、必要な対応を検討していきたいと考えています。

えびの駐屯地におけるスタンド・オフ・ミサイルの配備について

(宮崎日日新聞)

えびの駐屯地へのミサイル配備の話をお伺いさせてください。国の方は、防衛力を担保・確保することで侵攻への抑止力ということにしていますが、各方面からも指摘があるように、こういった島しょ部であってもミサイルを配備するということは、やはり攻撃対象となるのではないかという指摘がございます。この点について知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)

外国からの直接的な攻撃、そこに至るような事態も想定されるのかということを、今の不安の声も含めて、改めて感じるところでありますが、そこも含めて国の防衛方針の中で決定されたものと考えておりますし、今回の長射程については、万が一、そのような攻撃を受けた場合の反撃能力というようなことも伺っているところであります。

いずれにせよ、我が国を取り巻く状況が厳しさを増している中で、しっかりと「万が一」が発生しないように防衛力の強化を図っていくということは、極めて国全体として重要な課題であろうかと考えております。

新田原基地におけるF-35Bの配備について

(宮崎日日新聞)

加えて新田原基地のF-35Bのお話をお伺いいたします。現在、臨時飛行隊というものになっておりますが、来年度をめどに第202飛行隊になるということが示されたところです。今月デモフライトも予定されていて、その後にどのような負担軽減策が出されるかということが注目されているところだと思うのですが、この件に対する知事の所見を改めて伺わせてください。

(知事)

先日初めて1機が飛来して、現在駐機しているということですし、今度のデモフライトでは、改めて離着陸の状況、そのときの騒音も含めた状況というものを、地域の皆様に体感していただく、そしてその後、今後の国の対応というものが説明される、これまで、地域の皆さんの様々な不安や思いというものに寄り添った対応を求めてきたところでありまして、国がどのような方針を示されるのかということを注視しているところであります。

(宮崎日日新聞)

これも改めてになりますが、当初は、緊急時等を除き垂直着陸は行わないと。それが今年の3月になって、夜間も含めて垂直着陸訓練を行いますという方針転換をしたと我々は考えているところですが、これについて、ここまでの防衛省側の対応を知事としてどのように見ていらっしゃるか、伺わせてください。

(知事)

当初の説明と違う方針が示されたことによって、不安、そして不信というものが広がったという状況に対して、丁寧な説明を求めてきたということであります。国においてはそれぞれの地域で、地域の声を聞き取る取組も回数を重ねていただいて、それを踏まえての対応方針が示されるということでありますので、しっかりと地域の皆さんの思いを汲んだ方針を示していただきたいと考えておりますし、国に対しては、基地が地域と共存することの意味、そのことを国としてしっかりと受け止めていただきたいということを、繰り返し求めておりますので、そのような対応方針が示されるのかということを注視していきたいと思います。

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総合政策部秘書広報課広報戦略室報道担当

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