令和4年度知事とのふれあいフォーラム地域版(第1回)
内容
開催日時など
開催日時
令和4年7月1日(金曜日)午後3時30分から午後5時まで
場所
自然休養村管理センター第1・2研修室
テーマ
「未来に残したいもの、かわっていくもの」など
参加者
高千穂町の皆さん15名
ふれあいフォーラムの内容
知事挨拶
- 今日は大変ご多用のところ、ふれあいフォーラムにご参加をいただいた皆さんに、まずは感謝を申し上げる。県政を進める上で県民の皆さんのさまざまなご意見を大事にしながら進めていきたい。
- 今日から、この4巡目がスタートするということで、やっぱり「始まりの地」は高千穂町である。久しぶりに皆さんとの意見交換ができるのを、楽しみに思ってきたところである。
- やはり、出かけることによっていろんな人との出会いなり、いろんな出会いの体験があるなということを改めて感じた。コロナの中でオンラインで物事が進むということはあるが、やっぱり実際に対面であること、そして実際に出かけて、そこの良さを感じること、人と出会うこと、その大切さというのを改めて感じるところである。
- 県も、この高千穂町も将来人口は減少するが、だからダメになるということではなく、減少する中で今の我々の暮らしをどのように保っていくのか、そしてどのように、我々が持っているこの地域の魅力というものを使って地域の活力をより強いものにしていくのかと、そんな議論ができればと思っている。
- 限られた時間だが、全員にいろんな形で発言をしていただいて、実りある時間となることを祈念し、冒頭にあたってのお礼のごあいさつとさせていただきたい。
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フォーラムの様子
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主な意見など
1.新型コロナの影響について
- 高千穂や世界農業遺産に登録されているエリアの産品をゲストの方々にお送りして、オンラインツアーという形で、インターネットの力を借りて何とか乗り切ってきたというところが非常に大きい。
- コロナによって廃業した方が商工会の会員としては3軒ぐらいある。また、普通の小売店や、商店街とかはやはり、お年寄りで今までやってきたようなところがある。そのお年寄りまでがネット通販を覚えられたので、お客さんがぐっと減っている。今後、商店がなくなるのではないかという心配をしている。
- 高千穂町内にもかなり多くの観光客が戻ってきたと思っている。組合19施設にヒアリングをし、それぞれに尋ねたところ、観光客が戻ってきている旅館・ホテルは、県のジモ・ミヤ・タビキャンペーンなどで後押ししていただいた。
- 今後、担い手不足などが課題になってくる。コロナでキャンペーンなども始まって、お客さまもかなり戻ってきたわけだが、なかなか観光客を受け入れしづらい現状がある。我々としても、5年後・10年後しっかりと受け入れ体制を維持できるようにやっていきたい。
- 高千穂町にはおしゃれなフェスタや神楽などの祭りがたくさんあるが、その祭りを通して人が集まって賑わっていた。そういう祭りがなくなって、どんどん活気がなくなってしまうと感じている。
- 外食産業の消費低迷により、牛肉需要が減ったことで、子牛相場が大幅に下落したところである。一時期、相場も戻ってきたが、それに追い打ちをかけるように、ロシアとウクライナの戦争が起きた。えさ代も高騰していて、今、畜産経営をしている人たちは、所得の面においては、非常に圧迫された状況になっている。
- この2年間は、ほとんど今まで通り開催できた行事はない。参観日なども、この1ヶ月の中でいい日を選んでくださいという感じで、毎年1日で終わっていたものが、数日に分けて行うという感じに変わってきたものもある。
2.人口減少の中でどういったことが課題か
- 中山間で農業を営むにあたっては、大きなコンバインなどは高額になるし、防除も高齢化で大変だから、ヘリやドローンでの防除を昨年から始めた。高千穂町のような山間地では、コンパクトな、集落に合った形の組織を作った方がいいのではないかと思う。
- 年々、高千穂町から若者が出ていってしまうことで、活気がどんどんなくなっているのではないかと感じている。若者がいないことで、お店の閉まる時間が早くなっており、本当に活気がなくなっているので、その高千穂町にどうやって若者を残していくかということが課題になってくるのではないかと思う。
- 飲食店では従業員の確保がなかなか難しく、特に夜働くという方が少なくなっている。できれば外国人雇用など、何か行政と連携して対応をしていただければ、今後続けていくことができると考えている。
- 介護報酬ルールをどうにかするのは難しい部分があるかと思うが、これを変えていかないと、介護を受けたくてもどうにもならないという高齢者が確実に増えてくるだろうと思っているところである。
- 高千穂地区の建設業協会は、多いときでは70社近くいたが、今はもう半分近くの37社になって深刻な問題になってきている。インフラの整備や災害時の対応に建設業者が一番先に現場に行くので、建設業がいなくなると誰がするのかという問題がやはりある。
- 人口が減っていく中で、危惧しているのが、「医療」、「教育」、「娯楽」。延岡・熊本・宮崎まで毎週治療に通わないといけないなど、仕事をしながら子育てする上ですごく負担である。教育は今、オンラインもあるが、リアルな環境で友達と切磋琢磨しながらやる環境を子どもに作ってあげたい。娯楽の面ではすごくいい施設があるのに、スポーツがすごく今衰退していると思っている。
- 高千穂高校の将来を考えたときに、歴史観光科みたいなものができると、子どもたちがそこに集って、将来またリターンして帰ってくれるのではないかと考えている。宮大の地域資源創生学部とタイアップしながら、そういう高校を作ってほしい。
- 森林所有者の高齢化が進んでおり、森林経営の意欲の低下、また不在地主などの森林管理が厳しい状況にある。所有者が植林しないと考えられる理由が、担い手不足とか、木が成長してお金になるまでの期間の労力とお金。少しでも山に関心を持っていただけるような取り組みを行政と真剣に取り組んでいけたらと考えている。
- 消防団には操法大会というものがあるが、まずその練習ができない。また、消防団の団員の人員確保が非常に今難しくなっている。
3.高千穂町の皆さんが考える「未来に残したいもの、かわっていくもの」
- 神楽は素晴らしいものでなので絶対残さないといけない。神事は簡素化できないが、夜に観光客に振る舞いをするとかいうことを簡素化していこうと協議をした。
- 世代間の溝は変わっていった方が良い。若手の言うことを黙って見守って後ろからバックアップしてあげられるような体制と、あとコミュニケーションと対話がもう少し必要なのではないかと思う。
- 将来的に、女性が神楽を舞うようになる時代が来ると思う。これからは女性が神楽を舞っても良いのではないかと思っている。
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知事総括
- 本当に幅広く、また全員に発言をいただくことができて、感謝を申し上げる。
- 久しぶりのこういう対面でのふれあいフォーラムであったが、大いに刺激をいただいた。しっかり思いを共有しながら、この高千穂町のこと、また宮崎県全体のことを、これからも頑張っていきたいと思う。
- これを契機にいろんな形で、ご意見・ご提案を寄せていただければと思う。
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