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掲載開始日:2011年8月6日更新日:2011年8月6日

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口蹄疫終息宣言から1年を迎えて

発言

8月27日、昨年の口蹄疫終息宣言から1年を迎えます。
昨年の口蹄疫は、約30万頭に迫る家畜の尊い命を奪い、畜産業のみならず地域経済や県民生活に大きな影響を及ぼしました。
我が国の畜産を守るために大切な家畜を犠牲にし、また休む間もなく消毒作業に当たっていただいた畜産農家の方々、そして、温かい御支援をいただいた県民や全国の皆様に対しまして、改めて深く感謝を申し上げます。

さて、畜産経営の再開状況は、終息宣言から1年を経過した現段階で57%となっており、着実な再生・復興に向けては課題が残っている状況にあります。
また、高病原性鳥インフルエンザの発生、新燃岳の噴火、東日本大震災の発生により、一時、回復の兆しが見えた県内経済も大変厳しい状況が続くことが見込まれております。

このような中にあって、口蹄疫からの再生・復興を確実なものとするためには、県内のあらゆる機関・団体はもとより、畜産関係者や県民の皆さんと連携、協働して取り組むことが重要であります。
県といたしましては、再生・復興方針に掲げました「早急な県内経済の回復、県民生活の回復」、「全国のモデルとなる畜産の再構築(本県畜産の新生)」、「産業構造・産地構造の転換」という目標に向けて、下記の事項を中心に全力で取り組んでまいりますので、皆様の一層の御協力をよろしくお願いします。

1県として、市町村、関係団体と連携して全力で取り組むこと

  • 防疫対策について、これまで防疫マニュアルの見直し、万が一を想定した防疫演習の実施や関係12団体との防疫協定の締結などを行なってまいりましたが、今後とも全国のモデルとなる防疫体制の強化を推進してまいります。
  • 畜産農家が安心して経営できるよう、家畜防疫員の体制を強化するとともに県内全農場の巡回指導を実施し、飼養衛生管理基準の遵守や埋却地の確保等について、助言指導を行なってまいります。
  • 経営再開をためらっておられる畜産農家に対しましては、個別の聞き取りを行いながら、農家に寄り添う形で経営再開や耕種部門への転換などに必要な支援を行なってまいります。
  • 畜産経営再開や産地構造・産業構造の転換を促進する冷凍野菜加工施設の整備を支援してまいりましたが、今後も、農業者等が行なう畜産を中心とした6次産業化や農商工連携の取組について、口蹄疫復興対策ファンドなどを活用して支援を行なってまいります。
  • 家畜の生産性の向上や防疫などの観点から、適正な飼養方法・規模等に関するガイドラインを検討するとともに、新たな消費者ニーズに基づく牛肉・豚肉の在り方の検討などを進め、より安全・安心で付加価値の高い畜産経営を目指してまいります。
  • 市町村が実施するプレミアム商品券発行などに対して、中小企業応援ファンドにより支援してまいりましたが、今後も、市町村が企画・提案する、地域経済の回復を目的とした、交流拠点整備や地域資源を活用する事業等に支援を行なってまいります。
  • 商工・観光団体等が行なう販路拡大、地元商店街の活性化、新製品・商品開発のほか、コンベンション・スポーツキャンプの誘致等による、県内経済の回復や雇用創出につながる復興への取組について、口蹄疫復興対策ファンドなどを活用して支援を行なってまいります。
  • 景気低迷や東日本大震災の影響等で食肉の消費が減退していることから、農業団体等と連携して消費拡大に取り組んでまいります。

2畜産農家の皆様へ

  • 経営の再開・継続
    口蹄疫の終息以降も、枝肉価格の低迷や飼料価格の高騰など畜産経営を取り巻く環境は厳しい状況にありますが、県といたしましても経営の安定化に向けて全力でサポートしてまいりますので、再開及び継続に努めていただきますようお願いします。
    また、加工施設等を利用した耕種への転換等、経営の多角化にも積極的に取り組まれることをお願いします。
  • 防疫対策の徹底
    二度と口蹄疫を発生させないためには、「自分の家畜は自分で守る」という固い意志のもと、毎日の農場・衣服・作業靴などの消毒はもとより、毎月20日の「県内一斉消毒の日」には、一層の消毒の徹底をお願いします。
  • 飼養衛生管理基準の遵守
    全国のモデルとなる新しい畜産経営の構築に向けて、昨年の経験を風化させないために、消毒の徹底や家畜の健康観察、埋却地の確保などを定めた、家畜飼養者が守るべき新しい「飼養衛生管理基準」の遵守をお願いします。
  • 正確な情報・防疫知識の収集
    自らの農場を守るためには、国内だけではなく、海外での発生情報や正しい防疫知識を入手することが重要です。
    家畜防疫情報メールの登録や地域での研修会などへの積極的な参加を通して、正確な情報の入手に努めるとともに、地域全体での互いの声かけをお願いします。

3県民の皆様へ

  • 防疫対策への協力
    国内外からの来県者が利用する空港や港湾、主要駅、ホテル・旅館、ゴルフ場などでは、水際防疫を徹底するため、消毒マットによる靴底消毒等を実施していただいておりますので、これらの施設を利用する際は、御協力をお願いします。
  • 県内経済活性化への協力
    昨年の口蹄疫以降、高病原性鳥インフルエンザの発生や新燃岳の噴火、東日本大震災と、相次ぐ危機事象により、県内経済は疲弊しています。
    このため、県といたしましては、「みやざき元気プロジェクト」を掲げて、経済活性化対策に取り組むこととしており、市町村や地域の商工観光団体等が実施する様々なイベントへの参加など、県内経済の活性化への御協力をお願いします。
  • 食肉の消費拡大への協力
    畜産経営の再生・復興を確実なものとするためには、食肉が安定的に消費されることが重要ですが、景気低迷や東日本大震災の影響等で消費が減退していますので、安全・安心な本県産牛肉・豚肉・鶏肉の消費拡大に御協力をお願いします。

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