宮崎県グラフ誌「Jaja」じゃじゃ

 

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西都原 さいとばる

国内有数の大古墳群。 歴史と神話が折り重なる。

西都原古墳群
西都原古墳群/東西2km、南北4kmの中に大小311基もの古墳が群集する全国有数の大古墳群。花の名所としても知られ、春は桜と菜の花、夏はヒマワリ、秋はコスモスが咲き誇る。

宮崎県のほぼ中央部に位置する西都市。九州山地に流れを発した一ツ瀬川が、ゆったりと野をうるおし、そのまま海へと注ぐこの豊かな平野は、古くから日向国の中心地として栄え、奈良時代には日向国府が置かれていた。

3世紀から7世紀頃にかけて、ここには現在知られているだけで311基の古墳が築かれた。国内有数の大古墳群である西都原古墳群だ。

鬼の窟古墳
鬼の窟古墳/西都原古墳群では横穴式石室を有する唯一の古墳で、最後の首長の墓とされている。

最大の規模をもつ男狭穂塚(おさほづか)(墳長175m)や女狭穂塚(めさほづか)(同180m)、日本唯一の土塁つき円墳である鬼(おに)の窟(いわや)古墳をはじめ、特色ある古墳が東西2.6km、南北4.2kmの台地に集まっている。

西都市は古墳のまちであると同時に、数々の神話伝承が残る神話のまちでもある。これを示すのが神話ロード「記・紀の道」に盛り込まれた、天孫ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメのロマンスだ。

二人が出逢った地とされる逢初川、コノハナサクヤヒメを祀る都萬神社、三人の皇子の産湯に使ったとされる児湯の池、そして二人の陵墓参考地に指定されている前述の男狭穂塚・女狭穂塚など、歴史と神話が重なるように、その魅力を現代に伝えている。

記・紀の道
宮崎観光遺産
記・紀の道/都萬神社から西都原古墳までのニニギノミコトとコノハナサクヤヒメにまつわる伝承の地を結んだ延長4kmの神話ロード。

鶴富屋敷と三ヶ所神社と五ヶ瀬ワイナリー

小川城址公園とゆた〜と
写真左)小川城址公園/旧米良領主・菊池氏の居城・小川城址を公園として整備。園内にある資料館には昔の農耕具など、生活用品3330点が展示・保存されている。 写真右)ゆた〜と/一ツ瀬川上流の川沿いにある温泉施設。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で「美人の湯」として知られる。隣接地には双子キャンプ村もある。

一夜で石の館を作れるなら娘をやろう」と、木花開耶姫(このはなのさくやひめ)の父、大山祇神(おおやまずみのかみ)にいわれた鬼が一晩で作ったといわれるのが鬼の窟古墳だ。大山祇神は窟から一つの石を抜いて、これを口実に断る。その時のものとされる石が石貫神社の参道に鎮座している。

地図