宮崎県グラフ誌「Jaja」じゃじゃ

 

Jajaバックナンバー

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宮崎 みやざき

南国情緒にあふれた県都。 神々の系図をたどる旅も。


宮崎平野の南部にあり、温暖な気候に恵まれた県都・宮崎市。フェニックスがそよぐ、南国色豊かな都市であると同時に、神話伝承を裏付ける名所・旧跡も多く、観光宮崎の拠点となっている。


江田神社/宮崎市阿波岐原(あわきがはら)にある江田神社は、イザナギ・イザナミ両神をまつる。古事記によると、天照大神(あまてらすおおみかみ)、スサノオノミコト、月読命(つくよみのみこと)らの神々も、この周辺で誕生したという。近年は、パワースポットとしても注目されている。

近年のスピリチュアルブームで、大勢の参拝客が訪れるようになったのが、日本神話に最初に登場する夫婦神・イザナギノミコトとイザナミノミコトを祀った江田神社。境内にそびえる大木は荘厳で、近くの「みそぎ池」までの参道を歩けば、霊験あらたかな気持ちにさせられる。

江田神社に続き、イザナギ、イザナミ両神の孫にあたるホオリノミコト(山幸彦)を祀る青島神社と、さらにその孫の神武天皇を祀った宮崎神宮と市内の3社を巡れば、神々の系図を辿る旅となり、さらに印象が増すことだろう。

このほかにも近世ゴシック建築の宮崎県庁の見学や、隣接するみやざき物産館で本格焼酎やマンゴーなどの特産品を探すのも楽しみの一つ。さらに180度以上の水平線を望める堀切峠や、サーフポイントとして有名な木崎浜など海のスポットで遊び、夜は、中心繁華街の西橘通りで名物の鶏炭火焼きや宮崎牛などに舌鼓を打つなど、旅の楽しみは尽きない。

県庁
県庁/宮崎県庁本館は、昭和7年(1932年)に完成した近世ゴシック様式の建物。四角柱がそびえる正面玄関に、80年余の歴史と風格が感じられる。

朝市と堀切峠と青島神社
写真左)朝市/県庁前楠並木通りにて、毎月第1、第3日曜日に開催される。毎回60店舗ほどが出店する。 写真中央)堀切峠/眼下に広がる太平洋、海岸線に続く波状岩、フェニックス並木など雄大な景観を楽しめる。近くの「道の駅フェニックス」も休憩スポットして人気。 写真右)青島神社/ビロウなどの亜熱帯植物が群生し、周りを波状岩「鬼の洗濯板」が取り巻く周囲860mの小さな島、青島。その中央に立つ青島神社は、ホオリノミコト(山幸彦)とトヨタマヒメの夫婦神を祀り、縁結びや安産の神として信仰を集める。

フローランテ宮崎と西橘通りとサンビーチ一ツ葉
写真左)フローランテ宮崎/花と緑をテーマにした公園。四季を通じて色とりどりの花が咲き誇る。冬にはイルミネーションイベントが開催される。 写真中央)西橘通り/飲食店が立ち並ぶ県下随一の歓楽街。通称「ニシタチ」。プロ野球のキャンプの時期などには県外からも大勢訪れる。 写真右)サンビーチ一ツ葉/みやざき臨海公園の一角にある、県内で唯一の人口ビーチ。波が穏やかでシャワーなどの設備も充実している。

宮崎はスポーツランド Miyazaki is sportsLand


温暖な気候に恵まれ、宮崎県総合運動公園をはじめとしたスポーツ施設を備えた宮崎市はまさにスポーツランドだ。

最も賑わうのは毎年2月に行われるプロ野球キャンプで、宮崎県総合運動公園の読売巨人軍に、宮崎市生目の杜運動公園の福岡ソフトバンクホークスとセ・パの人気球団がキャンプをはり、全国から野球ファンが訪れる。

プロ野球同様に盛り上がりをみせるのがJリーグのキャンプで、1月から3月にかけて、12チームほどがキャンプをはり、開幕に備える。

プロゴルフではダンロップフェニックストーナメントとLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップという男女の最高峰の大会が、11月中旬から下旬の2週に渡り、宮崎市内で開催。宮崎市ではこの2大会が開催される11月を「みやざきゴルフマンス」と銘打ち、市街地でのイベントをはじめ、バナーやタペストリーの掲出、横断幕や懸垂幕、ビジョンを活用したPRを行い、市内がゴルフ一色となる。

皇宮神社

宮崎神宮の摂社である皇宮神社(宮崎市下北方)には、美々津から東征される前の神武天皇が住まわれていたと伝わる皇宮屋(こぐや)跡がある。もともと宮崎の地名は、宮(皇居)の前(さき)に由来するといわれるが、南九州一帯を治めた神武天皇は、この地で雄飛への構想を練っていたのだろうか。近くにある奈古神社の記録によると、建久8年(1197)にこの地から現在の宮崎神宮へ遷座したとあることから、神武天皇の宮跡として古くから祭られていたことをうかがわせる。