掲載開始日:2024年7月5日更新日:2024年7月5日
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7月7日は「乾(ほし)しいたけの日」。
6月~7月が乾しいたけの旬な時期であること、また7月7日は七夕であることから、「星」と「乾(ほし)」をかけて「乾しいたけの日」とされています。
今回は、美郷町で乾しいたけの問屋として大正元年に創業した株式会社岡田商店について紹介します。
岡田商店では、生産者と消費者の橋渡し役として、美郷町産の乾しいたけを全国各地に届けています。
今回取材したのは、岡田商店常務取締役の岡田光さん。
商品開発や乾しいたけのPR、乾しいたけに関する講話などを行なっています。
岡田光さん
まずは、乾しいたけと岡田さんの関係性を探るため、乾しいたけの魅力や商品開発に至った経緯などを伺いました。
料理は昔から好きでしたが、いつも生しいたけを使っていました(笑)
岡田商店に嫁いでから乾しいたけの勉強をするようになったことで、乾しいたけの多くの魅力に気づき、乾しいたけが我が家の常備菜になりました。
乾しいたけは、「香り」、「うま味」があり、実は手軽な食材であることも魅力だと思います。
常温で長く保存できるため、とりあえず家にあれば、しいたけが必要な時に買いに出る手間いらずで、食べることができます。
乾しいたけは、だしが魅力の一つ。岡田商店に嫁いだことにより、乾しいたけについて話す機会ができたので、だしに精通することで、より説得力のある形で乾しいたけの魅力を伝えられるのではないかと思いました。
注…だしの知識があり、味が分かり、ブレンドができて、料理に生かすことができる人。
それは、東日本大震災の際に発生した原発事故です。この時の風評被害はしいたけ農家にも及びました。きのこ類の単価が下がり、生産者の中には廃業する方もいらっしゃいました。
そんな状況を目の当たりにして、しいたけ農家さんがこれからも安心して生産を続けられる環境を作る手助けをしたいと考えるようになりました。
特に、乾しいたけをあまり食べたことがない人にも乾しいたけの価値や良さを理解してもらえるような取組を始めたいと思い、乾しいたけを使った加工品を作ることを決意しました。
だしソムリエである岡田光さんに乾しいたけグルメを紹介していただきました。
以下の商品は、すべて岡田さんが考案した乾しいたけの魅力を生かした絶品のグルメです。
若い世代をターゲット層として開発しました。
乾しいたけを食べる機会の少ない子どもにも美味しさを伝えたいと思ったので、子どもを産み育て、料理をすることの多い女性が興味を持つような商品にしようと考えました。
この商品は、
を意識した商品です。
岡田家お気に入りの食べ方は、
夫や娘のおすすめの食べ方です。
椎茸パテ
販売先…岡田商店、フーデリー、みやざき物産館KONNE、宮崎空港、オンラインショップなど(令和6年6月現在)
考案したきっかけは、宮崎市で開催されるまつりみやざきで実施されていた「ご当地グルメコンテスト」に出品するためでした。
この商品は、
を意識した商品です。
2015年のグルメコンテストでは、なんと2位にダブルスコアの差をつけ、優勝。
味には自信ありの一品です。
また、美郷町内の学校給食などでも提供され、子どもたちの間でも大人気のメニューです。しいたけが苦手な子どもさんもナバ手羽餃子なら食べられるという子もいるそうなので、しいたけが苦手な方にもおすすめです。
焼いても揚げても美味しいですが、参鶏湯(さむげたん)にいれてもとてもおいしいです。
ナバ手羽餃子
販売先…岡田商店、オンラインショップなど(令和6年6月現在)
「失われゆく食文化を後世につないでいく」ことをコンセプトとし、キムラ漬物宮崎工業株式会社さんなどと製作中の商品です。
この商品には、乾しいたけだけでなく、木桶しょうゆ(木桶を使ってゆっくり醸造する昔ながらの製法で作られた醤油)や漬物も使われています。
その名のとおり、野菜につけて食べるのがおすすめですが、醤油や漬物が使われているため、ご飯との相性も抜群です。
現在、多くの方が興味を惹かれるような商品にするべく、商品名やパッケージデザインなどを再検討中。(令和6年6月現在)
販売開始を楽しみにお待ちください。
森のバーニャカウダ
販売時期は、未定です。(令和6年6月現在)
乾しいたけの美味しさを知ってもらうため、現在販売中の商品をより多くの方に食べてもらうことはもちろんですが、今後も町の産業として継続していくために、乾しいたけの魅力を伝えられるような商品を作り続けたいと考えています。
他の事業者と素材やアイディアを出し合い、協力し合いながら、製作した商品を販売したいという思いもあるので、実現できるように頑張りたいと思います。
私自身が乾しいたけの大ファンであったことから実現した今回の取材。
初めて乾しいたけを食べた時は、こんなにもうまみが…!と感動し、その瞬間から乾しいたけの虜に。
こんなに乾しいたけは美味しいのだから、この美味しさをより多くの方に知っていただきたいと思い、取材のお願いをさせてもらいました。
乾しいたけそのものを食べてほしいということはもちろんですが、仕事や子育てなどで忙しい毎日を過ごされている方にとっては、前日から水で戻してという作業は、なかなか気が進まないものかもしれません。
岡田さんの開発した商品は、戻す手間なく、乾しいたけの美味しさを十分に感じることができ、食卓に手軽に取り入れられる商品。
特に乾しいたけをあまり食べたことのない方には、これらの商品を通して乾しいたけの魅力を感じてもらい、余裕のある時に乾しいたけそのものの美味しさにも触れてもらえたら…と思います。
今後も、乾しいたけを活用した商品開発を行うという岡田さん。これからも岡田商店のファンの一人として、新商品の開発を楽しみに待っていようと思います。
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