掲載開始日:2023年9月4日更新日:2023年9月4日

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宮崎県知事定例記者会見(2023年8月22日)

項目

配布資料

発表事項(知事発言)

山本由伸選手への「スポーツランドみやざき特別表彰」表彰式の開催について

私から冒頭何点かご報告申し上げます。1点目、お手元に資料があると思います。山本由伸選手に対する「スポーツランドみやざき特別表彰」の実施日程が決まったというご報告でございます。WBC優勝の功績を称えて、本県にゆかりのある山本選手に対して「スポーツランドみやざき特別表彰」を行うと決定していたところでございます。

球団との調整の結果、今月27日に京セラドーム大阪におきまして山本選手に表彰を行います。シーズン終盤に向けて非常に重要な局面ですが、今、オリックスはパリーグのトップを大変順調に走っており、2位とのゲーム差が7.5ですが、球団のご理解をいただきながらこのタイミングで表彰を行うものであります。

概要についてはお手元の資料のとおりであります。山本選手に対しましては、東京オリンピックで金メダルを獲得された活躍に対して、同様に「スポーツランドみやざき特別表彰」を行いましたが、あの時は春のキャンプが始まるタイミングで贈呈したものであります。今回、WBCがたいへん盛り上がった状況の中で、球団のご理解をいただいてこのタイミングで表彰を行うことができます。なお、WBC関係では戸郷選手への表彰も予定しておりますが、それについては球団と調整している段階でございます。

「理容・美容・クリーニング利用促進緊急支援事業」について

2点目であります。お手元にチラシがあるかと思います。「理容・美容・クリーニング」の応援キャンペーンであります。これは6月補正で予算を計上しておりました「美容・理容・クリーニング利用促進緊急支援事業」を具体的にこのように実施してまいりますというご報告であります。物価高対策として様々な事業を6月補正予算で組んでいたところでありますが、「理容・美容・クリーニング」に関しましては、県民の皆様に幅広く利用していただきたいということで、事業設計し、このような形で9月からスタートするというご説明であります。

これは、各店舗において対象のキャッシュレス決済を利用したお客様に対して、決済額の最大30%をポイントで還元するというキャンペーンであります。9月1日からの3か月間、一つのキャッシュレスIDについて、1回当たり最大1000円相当、そして期間中最大4000円相当の還元が受けられます。背景として、コロナ禍からの回復がいろいろと進む中で、飲食や、ホテル・旅館はある程度、例えば公共交通機関等のお盆の利用状況も、コロナ前の9割程度に回復している傾向がありますが、物価高の影響で光熱費・原材料費の高騰に苦しむ中、理容・美容・クリーニング業界はコロナ禍前の消費水準に戻り切っていないという実態があるということで、このようなキャンペーンでなんとか回復を後押ししたいということであります。県民の皆様にはぜひ積極的にご利用いただいて、地域経済の回復にもご貢献いただければと考えているところであります。

資料は以上ですが、今月の上旬に台風第6号が迷走して、本県でも1時間あたりの降水量が観測史上最多を記録するところもございました、人的被害が大きく広がることにはなっていないということで安堵していますが、昨年の台風第14号での被害に続いて、例えば国道327号は同じ箇所で今度は山腹斜面の土砂災害などが起こっています。改めて被害を受けられた地域の皆様にお見舞い申し上げるところであります。今、全体像の早期の把握、そして早期の復旧に向けた様々な検討・準備を進めているところでございまして、国や地元と連携しながら早期の回復に努めてまいりたいと考えております。私からは以上です。

質疑応答

「理容・美容・クリーニング利用促進緊急支援事業」について

(NHK)

理美容クリーニングのキャッシュレス決済のポイント付与について、今回、物価高対策として9月から11月までということですが、コロナと違って物価高・燃油高は今後収まる見通しがあまりないかと思います。その中で、短期間でのこういったキャンペーンでどれほどの効果があるのか、やはり長期的に考えていかないといけないのかなというところもあるとは思うんですけれども、知事のお考えを教えていただけますか。

(知事)

重要なご指摘と思います。例えば今、国全体ではガソリンに対する支援策が徐々に少なくなっていて、それがガソリン価格の高騰につながっているとも言われています。国がそういったところの対策を行い、自治体がそれぞれの地域の状況に応じて様々な物価高への支援策に取り組んでいるというのがこれまでの状況であります。そして、いま言われたように先が見えない、じゃあどこまでやっていくんだというところは非常に難しい部分がございます。ただ、今の物価高は大変厳しい状況が続いているということで、コロナ禍の影響に続いてこのような物価高が地域経済に与える影響に着目して6月補正でも手を打ちましたし、今後さらに状況を見極めながら、県として必要な対策を打っていく必要もあろうかと考えています。したがって、先が見えないから長期的なことをやるべきではないかというご指摘もありましたが、当面の対応もしっかりいろいろと手当していく必要があります。今日は報告しておりませんが、旅行キャンペーンなどはすでに発表しておりますし、地域経済を支援するプレミアム商品券なども予算化して、執行に向けて準備しているところでありまして、しっかりと手を次々打っていく必要があろうと考えています。

(NHK)

この点について追加でお伺いしたいのですが、キャッシュレスのポイントだったり「ひなたお食事券」など消費者に届けるというものは県民にとって非常に分かりやすい支援だと思うんですが、それが長期的にどれほどの効果があるのかというところはしっかりと検証も必要なのかなと思うんですが、その点について、例えばこれまでやってきたことや今後やっていくことについて、どのように見直していったり、ブラッシュアップするのか、お考えがあれば教えてください。

(知事)

効果の検証は難しい部分があろうかと考えております。例えばコロナに対する地方創生臨時交付金の活用状況や効果を検証すべきではないかという指摘は国全体でもされている部分はあります。本県でも、例えばコロナ対策を色々と打ってきましたが、それがどれほど効果をあげてきたのか。でも、厳しい状況の中で後押しをする効果は間違いなくあったと思いますが、より効率的な、効果的なやり方はあったかもしれないという不断の検証、努力は必要であろうと考えております。ただ、この物価高は、これまでにないほど世界同時的に見舞われている状況で、そして先が見えない中で、もちろん限られた財源でありますので、打てる手をいかに効率的に、有効に使っていくのかということは、不断の問題意識として受け止めながら今後も検証作業を行いつつ次の手を打っていくという姿勢で取り組んでまいります。

台風第6号について

(朝日新聞)

台風のことでお伺いします。今回の台風は西側を通るといういつものコースだったんですけれども、通り過ぎた後に線状降水帯ができたり、今までにはないケースだったように思います。その点について知事はどういう印象を持たれていて、例えば防災計画なんかに反映することがあるとか、そのあたりの考えはありますか。

(知事)

そもそも大陸の方に向かっていったものが引き返してきて、さらに北上するという今までにないといいますか、非常に見通しがつかない、予測がつかない台風の進路であり、そしてそれに伴う災害への影響がどれだけ及ぶのだろうかという不安に駆られながらも、しっかり準備はできたのかなと考えております。今回は、去年の台風第14号の進路よりもどちらかというと西側に振れたこともあって、そこまでの被害は生じませんでしたが、雨が降り続き、台風第7号以降の影響もあったのかもしれませんが、都農町でも観測史上最多の雨が降ったという状況もございます。やはり災害が激甚化しているという危機感を持ちながら、これから台風シーズンも本格化しますので、さらに様々な備えを強めていく必要があろうかと考えております。そして、様々な方と意見交換する中で、やはり防災・減災・国土強靱化の対策による一定のハード整備もありますし、それから河川の掘削などが行われてきたことが、去年にしても今年にしても災害が大きく広がることを防いできたのではないかと言われておりまして、本格的な台風シーズンを前に河川掘削を引き続き進めていきます。さらには、高速道路の整備の文脈でも必ず議論しておりますが、防災・減災・国土強靱化として3か年、そして5か年の財源が確保できていますが、財源を継続的に確保して事業に取り組んでいく必要性を改めて強く感じているところです。

(朝日新聞)

今回の台風の被害のとき、知事は椎葉村の方に行かれ、佐藤副知事は美郷町に今回のタイミングで行かれたと思うんですけれども、その狙いとどんなものだったか感想をお願いします。

(知事)

台風による被害の大きな場所という報告を受ける中で、特に国道327号は昨年の台風第14号での大きな災害の復旧にあたっていたその箇所が、昨年は道路が被害を受けたわけですが、今度は山腹の土砂災害と、同じ箇所が被害にあわれたということで、改めて椎葉村長・議長等にお会いして、お見舞いを申し上げ、早期の復旧を図っていきたいと申し上げたところであります。現場としては、何とか年内に道路の復旧を目指せないかという思いで、頑張って取り組んでいたところでありますが、道路の復旧のために打ったアンカーなども流されてしまい、もう1回そこもやり直さなければならないということで、やはり椎葉村をはじめ地域の皆様の落胆はいかばかりかということで、その思いを受け止めて、早期に復旧を図れるように努力していきたいと考えております。

(朝日新聞)

その視察に行かれるとき、早朝に出発されたのかと思うんですけれども、先ほど申した線状降水帯で、前夜から未明にかけて緊急安全確保が発令された自治体もあったかと思います。出発された段階でもそれが解けてないところがあったと思うんですけれども、出発の段階で被害の状況の集約は知事の耳に入っていたのでしょうか。

(知事)

現在進行形で随時情報は入っております。

(朝日新聞)

もしも孤立があるとか人命に関わる事態が起きたりということもあり得るかなと思いますが、同じ県内で酒盛りをしていたという話ではないんですけれども、ちょっと視察に行かれたタイミングが早いのかなという印象があったので、そこはどうだったのかなと。

(知事)

遅ければ遅いと言われ、早ければ早いと言われて、じゃあいつ行けばいいのかというところはあります。ただ、全体の状況を把握する中で、今言われたような状況にまではなっていないということ、それからやはりあそこが昨年に続いての災害であり、同じ箇所であるというところも含めて、まずは状況を自分で確認したいと言いました。現場に行くと、国道327号が直接通れないので迂回路を整備しますという報告を受けて、実際にそこをたどりながら途中まで行ったわけでありますが、迂回路の状況も肌で感じることができたと考えています。

福島第一原発ALPS処理水の放出について

(NHK)

先ほど首相の会見もありまして、福島第1原発からの処理水の海洋放出が早くて24日以降になりました。県内ではカツオの漁船が気仙沼で水揚げしているなど東北の沖合での漁船の操業もあるんですけれども、ちょっと離れた話ではありますが、知事として海洋放出についてのお考えがあれば教えていただけますでしょうか。

(知事)

これはIAEAが定めた基準をしっかり満たした上で様々な関係機関、国の理解も得ながら、順を追って決断されてきているものと考えております。その中で、そういった国の取組、判断については理解しつつも、やはり風評被害に対する懸念が特に漁業関係者から出されていると受け止めているところであります。それに対しては国としても責任を持って、適切な情報提供であったり、対策を進めていく方針が示されていると受け止めておりまして、大変難しい問題であろうかと考えておりますが、現実問題として水をどう処理するかというのは我が国全体にとっても非常に重要な課題だと考えておりますので、しっかりとこれからも様々な関係方面の理解をいただきながら進めていく取組は非常に重要だと考えております。非常に印象深いことがあって、先日ベトナム、韓国に出張に行った折に、ベトナムから韓国に向かっていた途中でしたかね、国名は言わないですが隣に海外の方が座られて、普通に会話していましたが、処理水の放出についてはどう考えるかと急に聞かれました。それはあくまで国際的、科学的な基準を満たして進めているんですよという話をしたんですが、その方はどちらかというと「反対だ」とか「警戒している」といったことをおっしゃっておりました。やはりいくらIAEAの基準を満たして、科学的な根拠に基づいて取り組んでいると言っても、不安に思っている方というのは様々な国も含めておられるんだなということは自分も実際に体験したことであります。だからこそしっかりとした説明であったり今後の広報に国としても取り組んでいただく必要があろうかと考えております。

五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業休止について

(UMK)

五ヶ瀬ハイランドスキー場について何点かお聞きいたします。先日の五ヶ瀬町議会で、スキー場の2年連続の営業休止が決まりました。このことについて知事の受け止めを聞かせてください。

(知事)

大変残念ですね。五ヶ瀬町にとって、地域経済や雇用、観光面と、様々な大きな役割を果たすスキー場であります。昨年の台風第14号によって入り口となる道路が大きな被害を受け、私も直接現場に参りまして、なんとか早期に回復できないものかと関係者が力を合わせて取組を進めてきたところでありますが、今回2期続けて残念ながら営業できないということで、大変残念に思っているところでございます。これについては五ヶ瀬町の皆様が、これまでも様々な経営努力を重ねながら運営に懸命に取り組んでこられ、県としてもいろいろなサポートをしてきたところであります。県全体の位置づけを考えても、ここにスキー場があることは非常に大きなものがあろうと考えておりますので、早期に再開できるよう災害復旧に、これからも力を合わせていきたいと考えております。

(UMK)

県内全体の観光を見渡したときに、冬場の貴重な観光スポットの一つだったと思うんですけれども、県内観光の施策として、これがどういった影響があるのか、どういった打撃なのか、そのあたりのお考えも聞かせてください。

(知事)

やはりスポーツランドみやざきにとって、様々なスポーツ環境は売り物といいますか、地域の魅力発信の重要な要素であると考えております。ゴルフだとか、様々な合宿の受入れだとか、そして最近であれば特にサーフィンの環境などもアピールする中で、日本最南端の自然のスキー場があるというのは、意外性も含めてアピールポイントであります。以前であればサーフ&スノーとか、そんなアピールもできたところでありますし、このスキー場にしても、えびの市のスケート場にしても、南国宮崎にもそういう環境があるということは、スポーツの多様な魅力をアピールする上で、そしてもちろん五ヶ瀬町を中心とする西臼杵の観光であり、地域経済に非常に大きな力を持つ施設であると考えております。今後、九州中央自動車道の整備がさらに進むことによって、県外からの誘客もより期待できます。特に、コロナ以降のアウトドアスポーツの魅力なり人気が高まっている状況も考えると、県全体にとっても非常に重要な施設だと考えています。

(UMK)

これまでもサポートしてきたという言葉も先ほどありましたけども、アクセス道路の被害だったり、復旧工事はまだ続いている状態で、そこに県として今後どのように関わっていくのかという部分も教えてください。

(知事)

これは一緒になって検討しております。どのような復旧手段、工事があるのかというところは一緒になって取り組んでいるところでありまして、そもそも工事のための進入道路をどのように取っていくのかというところもあります。それから、道路のみならず斜面が相当崩れていた記憶もありますので、これも国道327号と同様にまずは斜面を安定させながら工事のための進入路を確保して、そして道路を整備してと、プロセスがかなり必要になってきます。でも、地域の不安に思っている皆様に対してどのような方法でどういうスケジュールでできるのかという情報提供も早い段階でできればなと思います。今の状況でどこまで検討が進んでいるか把握してるわけではありませんが、引き続き関心を持って、また五ヶ瀬町とも一緒になりながら力を合わせて復旧に向けて力を尽くしていきたいと考えております。

口蹄疫終息から13年を迎えるにあたって

(宮崎日日新聞社)

今週日曜日の8月27日で、口蹄疫の終息から13年になるんですけれども、この終息を迎えるにあたってちょっと早いですけれども知事の受け止めと、あと、県内では今、子牛価格の低迷であるとか飼料高とか、生産していく上でなかなか厳しい環境があるかなと思うんですけども、このあたりのことも含めて復興の状況とか今後の農家へのサポートへの意気込みもあれば、あわせてお聞かせください。

(知事)

やはりこの13年の歩みを振り返ると、口蹄疫が本県の畜産や農業のみならず、社会全体にいかに影響を及ぼしたか、コロナと同様に強い大きな影響を受ける事案であったかと考えております。畜産関係者、また様々な関係者と連携しながら一歩一歩、回復に向けて着実に歩みを進めてきて、例えば和牛であれば、全国和牛能力共進会での素晴らしい成績など、宮崎の復興を全国に向けてもアピールすることができました。昨年12月の鹿児島大会でもずっとその流れがつながっていること、そして和牛の産出額、輸出額も過去最高の金額になっていることは、復興の歩み、手応えを感じているところであります。ただ、今おっしゃったように特に年明けからの子牛価格の低迷は、大変憂慮しているところであります。農業関係者、畜産関係者、それから国会議員と会うたびにこの議論をしているところでありまして、せっかく全国和牛能力共進会でもあれだけ頑張って良い成績を上げる中で、そしてコロナも5類に移行して経済も回り始めた中で、物価高等を背景に牛肉の消費量が伸びない、そして子牛価格が低迷している一方で餌代は上がり続けている状況は重く受け止めているところであります。6月補正予算でも一定の対策は打ったところでありますが、引き続き、県としても支援策を鋭意検討しているところであります。先日JA経済連が支援策を発表しておられて、やっぱり国・県、それから市町村・JA、それぞれ役割分担しながら、この前もある国会議員の先生方と、国としても、今のこの状況に対して検討してるというような話もしておられて。それぞれがこの状況、この畜産というのが今は和牛の話中心になっておりますが、和牛にしても酪農にしてもやはり裾野の広い関連産業が多い状況でありますので、これを何とか今後とも生産を支えていく支援が、今後の農業のみならず、本県経済にとっても非常に重要な課題だという認識のもとで継続的に支援に取り組んでいきたいと考えております。それから一方で家畜防疫も極めて重要だと考えております。この前の全国知事会でもあえてそこは発言して、やはり口蹄疫を経験した宮崎県として、全国に向けて警鐘を鳴らし続けることは非常に重要だと考えておりまして、意識して発言するようにしています。全国知事会では、豚熱対策ということで提言を取りまとめておりますが、豚熱ももちろん重要でありますし、まだ国内で発生おりませんが、ワクチンのないアフリカ豚熱についても海外との行き来が活発化する中で入り込むようなことがあってはいけません。さらには4年ぶりに韓国で口蹄疫が確認されている状況の中で、本県のような畜産県のみならず、やはり全国で警戒を強めないといけません。畜産県じゃないところからすり抜けてウイルスが入ってしまえば元も子もないところでありまして、口蹄疫、そして度重なる鳥インフルエンザも経験している本県の役割として、そういった場で、またさらに国へも含めて今後とも提言を続けていきたいと考えています。

東九州新幹線について

(UMK)

東九州新幹線のことについてお伺いいたします。先日、大分県が県議会でこれまでの東九州の海岸沿いを通るルートに加えて、日田市と久留米市を通る久大本線ルートについても調査を始めたという報道がございました。まずこの件について知事としてどういう印象を持たれているか教えていただけますでしょうか。

(知事)

本県も一緒になって東九州新幹線に向けて機運を高める努力をしておりますが、大分県としては別ルートも含めてのさらなる検討を進められているのかなと受け止めております。大分県の場合は、特に東九州のルートに加えて四国からの新幹線も四国と一緒に運動されているところでありまして、四国新幹線それから東九州新幹線の結節点という思いが非常に強く、その中でいろいろな選択肢も検討されているのが今回の発表であろうかと考えております。引き続きスタンスとしては変わりありません。今の整備新幹線の整備が一段落してその先の計画になるところでありますが、その中で東九州新幹線についてもしっかり考えていただけるよう、引き上げていただけるように、大分県また関係県と連携しながら取組を進めていきたいと考えています。

(UMK)

知事は東九州新幹線について宮崎県内の機運は今どういう状況にあるとお考えでしょうか。

(知事)

今回のさらなる検討という報道がされたときに、大分県と比べると、それが大きく話題になるところは少ないのかなというところを改めて受け止めたところであります。ただ本県の将来を考えた上で、高速交通体系のさらなる整備は極めて重要な課題であろうかと考えています。ちょっと別の話になりますが、東九州自動車道の整備に向けた大会が北九州市で先日行われたときに、九州経済調査協会の方が、新幹線も含めた高速交通体系として、九州全体の中での時間距離からすると、宮崎県が他の県と比べると、九州の中心である福岡県への時間距離が圧倒的に遠いと報告されておりまして、高速道路の整備を進めていくことと併せて、東九州新幹線も含めた鉄道における高速交通体系の整備もやはり本県にとって極めて重要な課題であるなと改めて認識したところであります。これは県議会や経済団体とも一緒になりながら鉄道建設促進期成同盟会として要望を毎年行っております。そういったものを引き続き継続していきながら、そして鉄道についてはどちらかというと日南線や吉都線をどのようにしていくのかという方に意識が向いていくところでありますが、日豊本線の高速化や新幹線も含めた鉄道における高速交通体系の整備についても、県民の機運を高めていく、議論を深めていくことも改めて大事だなと感じております。

(UMK)

取材をとおしても、大分県民の中でもそんなに機運が高まっているわけではないという言葉を私は耳にしましたが、実際先ほど知事がおっしゃっていたように大分県はこれまで関西や四国とのルートを考えてみたり、今回日田市を結ぶ久大本線のルートを考えたり、いわゆる議論を耕すということについてはいろんな材料を提示しているのかなと思います。この辺り宮崎県はこれからどういうふうに考えていくか教えていただけますでしょうか。

(知事)

本県におきましても、調査を行い、その報告書を取りまとめて発表しているところでしたが、国に対して毎年要望している中で国からは、現実問題として今の整備新幹線の整備が終わってその先の課題ですと言われ続けているのが今の状況であります。ただ、やはり声を上げ続けることの大切さを改めて感じておりますので、我々行政だけが要望するのではなく、東九州新幹線であったり鉄道の重要性を様々な形で改めて県民が認識するような世論喚起についても改めて取組が必要だと感じております。

(UMK)

整備計画路線への格上げについては、タイムライン的な表現でいくと、どのぐらいの年次で進めていくことが理想とお考えでしょうか。

(知事)

先ほど言いましたように、国からは、今の整備新幹線の整備が進んでからその先の計画と言われております。完全に整備されてから考えましょうではもちろんないにしてもまだまだ先は長いなと、西九州新幹線もあのような状況でありますし、北の方もまだまだというところがあります。ただ、継続して声を上げ続けていくことが将来につながるということであろうかと思います。

五ヶ瀬ハイランドスキー場の営業休止について

(UMK)

先ほどの五ヶ瀬ハイランドスキー場の件ですが、先ほどは復旧工事について主に言及いただいたかと思うんですが、観光施策的なところから、五ヶ瀬ハイランドスキー場が、宮崎県内としては観光資源として非常に唯一無二的なところなんだという観点からすると、観光施設への支援ということでの考え方として、2期連続で営業ができないとか、そのことによる周辺へのお客さんの流れだとかいろんな背後に関わる問題もあると思うんですが、この辺りの観光施設としての今後の県の関わり方、支援について何か考えられることはあるんでしょうか。

(知事)

営業が2期連続でできず、そしてスキー場における雇用であったり、経済効果をどういうふうに宿泊関係も含めて埋めていくのかというのは地域にとって重要な課題だということで、五ヶ瀬町長とお会いするたびに、その問題は常に投げかけているところであります。スキーの利用ができなければ何か別のイベントを行うというように、いろいろな工夫があろうかと考えております。県が主体になってというよりは五ヶ瀬町と一緒になって、五ヶ瀬町として状況を見極めながらどのように今後の振興を図っていくのかというのは非常に重要な課題だと考えています。将来に向けて残していくとともに、ご指摘があったような当面の対応についてどのように乗り越えていくのかというのは、一緒になって様々な工夫をしていきたいと思います。

(株)島津製作所子会社に対する熊本県からの業務改善命令について

(朝日新聞)

島津製作所の子会社の件で、先日熊本県が業務改善命令を出されたということで、熊本県では不正の確定している部分が何件かあった上でのそういう措置だと思うんですけど、宮崎県においても不正の疑いがある件数が結構あったかと思うんですが、県として何か対応を考えておられることがあるか一応お尋ねします。

(知事)

それについては申し訳ありません、私は情報を持っておりません。改めてそこは担当課に確認して情報提供するようにします。

(NHK)

以上で会見を終わりたいと思います。

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