掲載開始日:2023年11月14日更新日:2023年11月14日

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宮崎県知事定例記者会見(2023年10月20日)

項目

配布資料

発表事項(知事発言)

特別国民体育大会の結果について

まずは、お手元に資料をご用意していませんが、特別国民体育大会の結果についてであります。「燃ゆる感動かごしま国体」が10月17日まで開催されたところであります。男女総合得点で争う天皇杯順位につきましては、本県が27位ということで、昨年の栃木国体の32位から順位を5つ上げ、目標であります20位台を何とか達成することができたところであります。

競技別に見ても、ゴルフ女子団体で本県初の優勝を成し遂げたのを皮切りに、空手道の成年男子、ボクシングの少年男子、カヌー少年女子のほか、弓道成年女子でも1位を勝ち取るなど、これまでの競技力向上に向けた取組が少しずつ実を結んでいるのかなと手応えを感じたところであります。選手の皆様、競技団体の皆様のご尽力に改めて心より感謝を申し上げるものであります。

今回は、全体で31の競技でありまして、そのうち24の競技で入賞しました。この入賞の数も過去最多であります。ただ、今回の総合得点が942点(正しくは「942.5点」)でした。今回の天皇杯は東京都でありましたが、それを達成するにはあと1400から1500点上げなければならないということで、これも相当高い目標であろうかと考えております。これまでもご説明しておりますように、天皇杯を取ることを目標に掲げております。この大会は、来年から「国民スポーツ大会」になりますが、それに向けて施設も整備し、競技力の向上、そしてスポーツの振興を図っていきます。国民スポーツ大会開催後にもそうした成果がスポーツランドみやざきとして残っていくことを見据えてしっかりと競技力の向上にも取り組んでまいりたいということで、ご報告を申し上げたところであります。

「日本のひなた宮崎 国スポ・障スポ」イメージソングの歌詞決定・曲募集について

それにも関連しますが、4年後の国スポ・障スポに向けてのイメージソングの歌詞が決定いたしましたというご報告であります。お手元に資料を配布しており、具体的な歌詞についても掲載しております。宮崎市在住の松岡茂樹さんの作品「ひなたのチカラ」に決定したところであります。県内在住者から435点の応募と、たくさんの応募をいただいたことに感謝を申し上げます。年齢も5歳から90歳までの非常に幅広い方々から、特に高校生以下からは254点と非常に多くの皆様から応募いただきましたし、グループでの応募も72点ありました。今回は県内在住者を対象に歌詞を募集したところであります。県民がふるさと宮崎の魅力を見つめ直して、歌詞を作っていただきたいという思いで募集したものであります。

作曲については、今後県内外から広く募集することとしております。お手元のチラシは、その曲募集についてであります。作曲については専門性も必要になること、さらにはこうした募集を通じて宮崎での国スポ・障スポの開催を周知していきたいという思いで対象を県外にも広げたところであります。応募方法、それから応募の締切については書いてあるとおりでございます。歌詞が決定し、そして曲を12月25日までに応募していただいて、県準備委員会で決定した上で、その曲の調子によっては誰に歌っていただくかといったところも検討しまして、イメージソングの最終的なお披露目は来年夏ごろになる見込みであります。

これは、開会式・閉会式、さらには競技会場のBGMとして流すだけでなく、ダンスや体操にも活用するということで、県民の皆様に広く親しまれるものにしていきたいと考えております。振り返ると、国民文化祭でアルケミストに歌っていただいた曲も、非常に良いものができております。こうした歌作りを通じて、宮崎の魅力を改めて県民としても見つめ直して、お互い大切にしていきたいと考えております。

10月上旬からは公式Xとインスタグラムを始めました。これらも活用しながら大会に関する情報を県内外へ広く発信して、さらなる周知、それから大会開催に向けての気運醸成を図っていきたいと考えているところであります。

今回の特別国体での成績、それから国スポ・障スポに向けたテーマ曲作りについてご報告を申し上げました。

宮崎本格焼酎味わいマップ(芋焼酎版)の公開について

3点目の話題はがらっと変わります。焼酎のプロモーションにつきまして、初めて「宮崎本格焼酎味わいマップ(芋焼酎版)」を作成しました。

いよいよ11月1日が本格焼酎の日ということで、新酒も発売されるタイミングで焼酎出荷量9年連続日本一を誇る本県の本格焼酎の消費拡大等を図っていくため、「焼酎ノンジョルノ」というイベントも予定しているところでありますが、本格焼酎ファンをさらに増やすことを目的としまして、これまで県で作成を進めておりました焼酎の味わいマップが完成しました。焼酎の成分を科学的に分析して、その特徴を視覚化する取組ということで、これは全国初の取組であります。日本酒や泡盛、また、それぞれの蔵元では事例がありますが、焼酎については初めてであります。

概要資料の2にありますとおり、県内27の蔵元74銘柄の芋焼酎の香気成分や味について、県食品開発センターの機器による分析やヒトによる味の評価を解析して、「芳醇(ほうじゅん)」、「華やか」「和(わ)」「すっきり」の4つに分類・可視化したものであります。

お手元に今回制作したリーフレット版を配布しているところであります。このデータは、本日から宮崎県本格焼酎応援サイト「Dareyami(だれやみ)」のほか、食品開発センターや「旬ナビ」のホームページに、本格焼酎の日である11月1日にあわせ、本日11時1分から公開するということで、もう公開されているかと思います。どなたでも自由にダウンロードできるということで、先ほど触れました「焼酎ノンジョルノ」の開催が今月29日にアミュプラザみやざきで予定されておりますが、そうした場所でも配布するとか、飲食店や酒販店にも各組合を通じて周知を図ることとしております。

私もこれをしげしげと見て、「なるほど、いろいろな銘柄は頭にありますし飲んだこともありますが、こういうところにポジショニングされているんだ、、本当にそうかな」とか、いろいろと皆でそうしたことを言い合いながら、これを見て焼酎をさらに楽しんでいただきたいと思います。ついつい我々はx軸y軸の座標軸でとらえがちですが、先ほど言いましたように4つのポイントで分類されておりますので、必ずしも単純な縦横のxとyの座標軸で見るものではないということになります。「芳醇」、「華やか」、「和」、「すっきり」それぞれの丸により近いものがその度合いが高いということで、「芳醇」に近い位置にあるものがより芳醇、「華やか」に近いものはより華やか、「すっきり」に近いとよりすっきりしたものだとシンプルに捉えていただければと考えております。

これは、あくまで今参加いただいている蔵元・銘柄だけでありますが、さらに今後追加ということも考えられるでしょうし、これはあくまで芋焼酎ですが、麦も米もありますので、ぜひそういったものも考えていきたいですし、特に海外の皆様向けに例えば英語版を作るとか、そうした展開も考えられます。いつまでにということが今決まっているわけではありませんが、まず芋焼酎版がこのように出来上がりました。その反応を見ながらさらに、広げて展開していくことができればと考えております。

先日のフランスでのコンクールでは柳田酒造の麦焼酎が焼酎部門でトップを取り、本県では今、芋がかなり人気でありますが、麦や米、栗、トウモロコシなど本当に多様な種類があるのが宮崎の焼酎の魅力でもありますし、同じ芋でもこんなにバラエティーに富んでいるなということを改めて可視化できたことも非常に面白い取組ではないかなと考えております。焼酎は本県の強みでありますし、いろいろなコメントもいただきながら海外への輸出にもさらに取り組んでいきたいと思います。日本酒や国産ウイスキーと比べると焼酎はまだまだというところで、日本酒などではアメリカ現地での生産も始まっているところもありますので、そういった流れに乗りながら国内でさらに、そして国外に向けて焼酎の魅力を発信していきたいと考えております。

焼酎の生産量が9年連続で日本一の宮崎県での初めての取組として、こうしたことを行っておりますというご報告でありました。

宮崎県人会世界大会のオンライン配信等について

次に宮崎県人会世界大会に関してであります。開催までいよいよあと7日と迫ってきているところであります。各メディアの皆様にも発信にあたりまして様々なご協力をいただいておりますこと改めて感謝を申し上げます。発表事項が3つございますが、当日の記念式典や記念コンサートにつきまして、オンラインでの配信も予定しており、YouTubeでの同時発信を行います。会場にいらっしゃることのできない県民の皆様に、こういったものもぜひ活用していただきたいなと考えております。記念式典をはじめ、PRブースや伝統文化体験コーナーなど大会の様子も随時、県公式フェイスブックやX等を活用して情報発信を行ってまいりたいと考えております。記念式典やコンサートも大事ですし、県人会の皆様が行う意見交換や情報交換など、今回の大会をどのような成果に結びつけ、将来につなげていくのかということで、いろいろと知恵を絞っているところでありますが、大会の状況についても、そのような形で幅広く発信していくというのがまず1点目であります。

それから2点目になりますが、宮崎ブーゲンビリア空港の1階オアシス広場におきまして、宮崎県人会世界大会に合わせて様々なパネル展での情報発信を行っていきます。空港を利用される方にもこういったイベントがあることをパネル展示などで広く知っていただくとともに、メッセージボードも大変大事だと思います。参加される皆様へのメッセージもあろうかと思いますし、いろいろな思いをこうしたボードの制作などをきっかけに寄せていただきたいと考えております。本県にとって、空港は人の行き来の大きな拠点になりますので、そこで県人会についても発信してまいります。

それから宮崎県人会世界大会Facebookの開設であります。この大会のレガシーをどのようにというところもありますが、様々な情報を共有できる場として、Facebookページを10月26日から開設いたします。先ほど申し上げましたように、宮崎県人会世界大会は本県として初めての取組でありますが、このような形での様々な発信、それから将来につながる取組を進めてまいりたいと考えております。また、本番の成功に向けてもしっかり準備を進めてまいりたいと考えております。

令和5年度宮崎県文化賞の受賞者について

次に、宮崎県文化賞の受賞者の発表であります。今回3つの部門で、2名と1団体に決定したところであります。芸術部門では、宮崎県俳句協会顧問の布施伊夜子さん、文化功労部門におきましては宮崎民俗学会会長の前田博仁さん、それから文化功労部門につきまして、宮崎県川南町モーツァルト音楽祭実行委員会に決定いたしました。2名と1団体で、授賞式の予定は資料に記載のとおりであります。

受賞理由は、次のページに皆様それぞれの業績を整理しております。布施伊夜子さんにつきまして、宮崎は若山牧水ということで、短歌文学についてはいろいろな取組を進めておりますが、俳句の部門で大変ご功績のある方であります。近年の句集「あやかり福」が全国的な評価を受けられますとともに、「宮崎の季語」、「宮崎俳枕」などの刊行をとおして広く俳句を詠む環境づくりに携わり、本県俳句文化の向上発展に寄与したということであります。俳句については民放の番組等を通じて今、全国的にも非常に注目されていますし、短歌自体も非常にブームじゃないかと言われているところで、本県としても大変ありがたいところでありますが、俳句についても布施さんが素晴らしい活躍をされたことを、受賞を通じて多くの県民の皆様にも知っていただくことができるかと考えております。

それから、前田博仁さんの受賞理由につきましては、長年にわたり、特に神楽の調査研究にご尽力いただいたということになります。その成果を「神楽のこころを舞いつぐ」などの著書及び映像資料として広く発信していただいております。そのことを通じて本県民族文化の保存継承及び普及に寄与していただいているということであります。

宮崎県川南町モーツァルト音楽祭実行委員会につきましては、地域発祥の音楽祭において、大変長きにわたり地元合唱団と国内外の音楽家との共演を重ねていただいて、音楽を通じた文化振興に大変ご尽力いただいております。本県の地域文化振興、それから青少年の育成にも寄与いただいているということで、海外公演なども積極的に行っておられます。私も川南町でのコンサートに度々伺っております。人口規模を考えたときに川南町で海外公演も含めてこれだけの音楽祭に取り組んでおられるのは、やはり中心になってご尽力されている皆様の力の賜物であろうかと考えているところでありまして、改めて敬意を表するものであります。

受賞者決定までの経過についてであります。本年4月から6月までの間、幅広く候補者の推薦をお願いし、本年度は14件の推薦があった中で、選考審査会に諮問して、2名と1団体が受賞者として適当との答申をいただきました。それを受けて県と県教育委員会において検討した結果、この答申どおりの受賞者を決定したというのがプロセスであります。

令和5年度宮崎中小企業大賞表彰企業の決定について

盛りだくさんで、あと2点であります。もう一つは「宮崎中小企業大賞」の表彰企業を決定いたしました。先ほどの文化賞は、顕彰を通じて文化の振興に貢献された方の活動を幅広くお伝えするということであります。今回の中小企業大賞は、県内産業の振興や地域経済の活性化に特に寄与している企業を表彰するということで、やはり県民の皆様にこういった分野の活躍についても幅広く知っていただきたい、そしてさらに経済の活性化を図るため、平成19年度に創設したものであります。

今年度は3つの企業に決定したところでありまして、1社目、株式会社栗山ノーサンにおかれては、畜産副生物を活用した加工食品製造に着手して、様々な商品の開発・販売をしておられます。フードロスの削減や廃棄物の削減・リサイクルなど、SDGsの達成に大きく寄与いただいております。例えば肉でもサーロインとかヒレを活用することはありますが、それ以外の副生物についても幅広く、無駄なく活用していく、そのような事業展開をしていただいていることであろうかと思います。

株式会社ハニーについては、よく縁日などにあるかき氷にかける「氷みつ」で業界トップシェアであります。業務用の飲料・食品、プラスチックボトル、化成品及びそれらの周辺商材を製造されていますが、こういった分野で全国トップの業績をあげる企業の表彰であります。

3社目、株式会社モリタにおかれては、産業機械、特殊加工品から消耗品・副資材等の販売を手がける総合商社として創業され、平成20年には、県と市の誘致企業として自動車部品製造を主力業務とした宮崎工場の操業を開始して、今では航空機部品などにも進出しておられるということで事業拡大を進めておられます。

以上の3社でありまして、表彰式については10月24日に開催いたします。

令和6年度当初予算編成方針について

最後に令和6年度当初予算編成方針についてであります。これだけをとっても改めて時間をとってご説明するような内容のものでありますが、お手元の資料、また、モニターを使いながらポイントをご説明申し上げます。当初予算編成のポイントとしましては、3つほど掲げておりますが、日本一挑戦プロジェクトを今回の9月議会でもこの3つの分野の挑戦についてもご報告したところでありますが、それに向けて基金を設置して必要な財源を確保するということであります。これまでも人口減少とか観光だとか、今、宮崎再生だとか腰を据えて継続的に取り組んでいく重要分野については、基金という形でまとまった金額を用意して、財源を確保しているところでありますが、「日本一挑戦プロジェクト」についても基金を設置して取り組んでまいります。それから、宮崎再生関連の対応について、これは既に宮崎再生基金を30億円、さらに先日は25億円積み増しして、今10数億円の残があろうかと考えておりますが、そういったものを使いながら、しっかりと取り組んでいきます。それから人材の確保についても、人口減少等の中で様々な分野で課題となっております。多様な人材の確保に向けた対応については、特別枠を設定して、しっかりと取り組んでいきます。これら3つを大きなポイントに挙げております。知事査定は令和6年1月中旬に行い、予算案については2月上旬に発表というスケジュールで進めていくこととしております。

重点施策については、財政の健全性も確保して年間予算として編成いたします。予算要求について、原則としては令和5年度当初予算額の範囲内でありますが、重要なのは例外でありまして、個別に柱としてご説明しました、3つの日本一挑戦プロジェクトについては別途要求、それから宮崎再生に取り組む経費については別途要求、それから新規・改善に要する経費、多様な人材の活躍に要する増分は別途要求です。それから老朽化を含む施設の維持管理について、インフラの老朽化、施設の老朽化は非常に重要な課題となっておりますが、これも別途要求を認めております。それから公共事業に関しては、それぞれの所要額等を認めることで整理しているところであります。全般的に事務事業の見直しを徹底して行うこと、それから成果を検証するためにKPIなどと言われておりますが、事業と関連性の高い指標をしっかり設定して効果を見極めながら、予算を構築して事業を推進していく取組も進めております。

歳入に関して、今回初めてでありますが、グリーンボンドへの参加を検討していきます。少しテクニカルな話になりますが、全国の自治体が環境問題への取組などに使途を限定して共同で発行するグリーンボンド(グリーン共同債)を行っております。本県としてはこういったものへの参加を初めて検討いたします。現在、全国で42の団体によってグリーン共同債が発行されております。それから企業版ふるさと納税も積極的な活用を行いながら収入を確保していきます。それから、環境負荷や長期的コストの低減も意識しながら取り組んでいきます。

予算編成方針のポイントということでご説明申し上げましたが、施策に関しては重点施策を設定しております。先ほど来触れておりますように人口減少、少子高齢化がどんどん進む中、さまざまな分野での人材不足も進行しております。そして物価高騰への対応、さらにはDXや脱炭素化、GXなどへの対応も求められているということで、総合計画アクションプランも2年目となります。今日の庁議でも幹部に指示したところでありますが、今の予算編成方針に基づいて積極的にアクセルを踏んでいく段階だということです。県民の暮らしにおいて、コロナや物価高、様々な自然災害から立ち上がっていくことを、「宮崎再生」という言葉で表現しておりますが、先を見据えた取組としての「日本一挑戦プロジェクト」などにしっかりと取り組んでいくんだという方針であります。

3つの「日本一挑戦プロジェクト」の中で、「子ども・若者プロジェクト」については、「日本一産み育てやすい県への挑戦」とし、わかりやすい指標として、合計特殊出生率は現在、全国2位ないし3位のところにありますが、1位を目指していこうと掲げております。正直かなり高い目標でありますが、そこへ向けて頑張っていきます。それから、これまでもご説明しております婚姻数については、コロナの中で出会いや結婚の機会が大きく減り、4000組を割る状況になっております。毎年これまで大体4600組が結婚されていましたが、4000組を割る状況になっておりまして、4500組以上を目指していきます。子育て運動についても、出会いも含めた県民運動に、方針を見直したところでありますし、子どもが欲しい人の希望を叶える取組や、安心して子育てできる教育環境をつくっていくことなど、とても重要なテーマであります。

3つのテーマに共通しておりますが、宮崎が比較的強みを持っている、頑張っている取組をさらに前を進めていきます。この分野では、合計特殊出生率が全国と比較しても比較的高いところにありますが、それをもっともっと伸ばしていきます。それから子育て環境については、高校生の海外留学支援などにも取り組んでいます。少子化対策のみならず、そうした子育て環境や教育環境の整備に向けてしっかりと取り組んでいくというのが1つ目のプロジェクトであります。

2つ目の「グリーン成長プロジェクト」では、「再造林率日本一への挑戦」として、これもわかりやすい指標として再造林率が今73%で、宮崎県ぐらいのそれなりの林業県だけで比べると、北海道、栃木県に次いで全国3位になっております。再造林率の全国平均が3割程度と、大変低くなっており、宮崎県はかなり高いところに位置しております。それから、規模の小さい都道府県であれば100%を達成している都道府県はあるわけですが、それなりのボリュームを持った林業県の中で、全国1位を目指していきます。これも内実を見ると相当高い目標でありますが、頑張っていきます。それから農業分野での粗飼料自給率100%を目指していこうというものであります。今回、G7宮崎農業大臣会合でも宮崎の名前がついた方針が決められたところでございまして、それを具体的に実現していく取組をさらに進めていきます。地域資源を有効活用して宮崎らしい農業に取り組んでいくこと、それから脱炭素への取組などへも積極的に取り組んでいくというのが「グリーン成長プロジェクト」になります。

スポーツ環境についても合宿等の受入れを行っていて、それぞれ様々な成果を挙げております。侍ジャパンが世界一になって、ラグビーの日本代表も本当に残念でありました。ベスト8まではいけなかったんですけど、よく考えたら日本と同じ予選リーグを戦ったイングランドとアルゼンチンがベスト4に残っているというのは、本当にレベルの高い予選リーグだったなということも考えられます。そうした世界レベルのキャンプ・大会等の戦略的な誘致を引き続き行っていくことや、4年後の国スポ・障スポ等を見据えながらハード整備等も行っていき、それからスポーツ環境の充実を図っていくということで、大きなわかりやすい目標としては、野球・サッカー・ラグビーのプロチームキャンプ数が今32チームと、沖縄県に次いで2位になっておりますが、1位を目指していきます。43チームと「43」という端数が目につくところでありますが、今沖縄県が43ということであります。それ以上を目指していくんだという思いであります。それから春季キャンプ・合宿の経済効果について、過去も大体130億円から140億円あったところですが、それをさらに上回っていきます。今、コロナの影響で落ちこんだものが回復傾向にありますが、さらにいろいろな環境整備を行うことによって、それ以上のものを目指していきます。経済効果では、春季キャンプの直接の経済効果が150(正しくは「約120億円」)で、加えてPR効果が今回は侍ジャパンのPR効果もあり100億円ありました。いずれにせよ宮崎として強みの部分でありますが、それをさらに伸ばしていくんだというところを、3つのプロジェクトでそれぞれ取り組んでまいります。

宮崎再生に向けてはこのような柱を立ててそれぞれ取り組んでおります。「3つの日本一挑戦プロジェクト」と宮崎再生の部分の関係がわかりにくいところがありますが、コロナや物価高、自然災害等から宮崎再生を着実に図り、さらなる成長を図っていくんだというのが、より大きな目標として、大きな集合としてあります。その中で、この3つの分野については、「日本一挑戦プロジェクト」として特出しで指標、課題、目標を設定しながら取り組んでいく関係と受け止めていただければと考えております。

以上、重点施策の推進方針について説明しました。国においても当面の経済対策が議論されているところであります。場合によっては今年度中の補正予算対応も考えられると受け止めております。今はウクライナ情勢に加えて中東情勢ということで、世界経済とか物価高、原油高の行方が非常にまた不透明になったところがあります。力点がどういったところに置かれるのかも踏まえて、今後ともそうした動きにしっかりアンテナを張りながら、今年度の補正予算対応、それから来年度の当初予算に向けてもしっかりと事業を構築していく、予算を編成していきたいと考えております。

私からは以上であります。

質疑応答

「日本のひなた宮崎 国スポ・障スポ」イメージソングの歌詞決定・曲募集について

(宮崎日日新聞社)

国スポ・障スポのイメージソングの歌詞ができたということで、この歌詞にどのような感想をお持ちになったか教えてください。

(知事)

宮崎らしい素晴らしい歌詞を作っていただいたなと考えております。カタカナで「チカラ」と表現しているのは、宮崎の強みという表現をしておりますが、まさに宮崎の温暖な気候であり、宮崎の様々な豊かな資源を生かしていくんだと、特にスポーツの祭典でありますが「みんなのチカラ」を結集して、宮崎の魅力の発信、また、将来につなげていくと、非常に前向きで明るい宮崎らしい歌詞を作っていただいたなと感謝するところであります。これにどんなメロディーをつけていただけるのか非常に楽しみにしています。

9月県議会定例会提出予定議案について

(宮崎日日新聞社)

補正予算案が発表され、先ほど牛の話もしていただいたんですが、この中でスポーツとか日本一挑戦プロジェクトに関わる事業がいくつか提案されていたと思います。具体的な目標像というか目標値であるとか、どういう形で表現するのかというのは度々伺っているんですが、この具体像について、河野県政4期目の大きな政策の柱だと受け止めているのですけれども、知事の中で早急にというお言葉もありましたけど、この具体像をいつどのような形で県民の皆さんにお示ししていくのか時期的なものも含めてお聞かせください。

(知事)

最終的な整理をしているところでありまして、9月議会では、県民の皆様にお示しできるのではないかと思います。これまで申し上げておりますように、やはりいろいろな準備検討が必要ですが、そうしたものを整理してから予算や手段を考えるのではなく、予算は先行して考え、そして目標設定をどのようにしていくのかも一緒に議論しているところです。スピード感も重視した対応だということはご理解いただきながらも、9月議会がもうすぐ始まりますので、その中では大きな方針を示すことができればと考えております。

令和6年度当初予算編成方針について

(宮崎日日新聞社)

予算編成のところで、新たに基金を設立するというお話があったと思うんですけども、大体どれぐらいの規模の金額を考えていらっしゃるでしょうか。

(知事)

まだ予算編成の過程で様々な数字を精査して、また、どのような財源が確保できるかということを見極めた上で規模については考えてまいりたいと、今の段階ではそのように判断しております。先ほど簡単に触れました人口減少とか観光だとか、そうした過去の例でいうと20億円だとか、それから口蹄疫からの復興だとか宮崎再生というところが30億円というのが過去最も大きい規模になります。いずれにせよ、「日本一プロジェクト」は大変重要な取組でもあります。それからこの基金の期間も考える必要があろうかと考えておりますし、先ほど言いました財源の確保状況についても、国で今、減税論議も行われておりますが、その減税がどのように県に反映され、影響するのかといったところも本当に見極めながら、基金については、しっかりと必要な予算を確保して実践、また成果に結びつけるべく検討してまいります。

(宮崎日日新聞社)

ちょっと細かいことになるんですけども、日本一挑戦プロジェクトの3つ目の「スポーツ観光プロジェクト」のところなんで確認なんですけど、合宿数としては野球・サッカー・ラグビーの3つで、例えばプロ以外のところはカウントしない、もしくは他の種目は入れないということでよろしいですか。

(知事)

わかりやすい比較ができる部分として、それからプロが選んでいるんだとして、県外にも宮崎の魅力をより発信できるものということで、あくまでも目標設定はそこに限定していますが、もちろんそれ以外の競技についても積極的に取り組んでいきます。特にプロ野球やサッカーに加えて陸上競技や駅伝チームなどもかなり多く受け入れておりますし、そういったところはもちろんやっていくわけですが、あくまで比較上、それから、宮崎の魅力のさらなる発信ができるものということで、3つの種目を選んだということになります。

(宮崎日日新聞社)

改めてですけども、日本一挑戦プロジェクトが3つあるかと思うんですけど、ここへの知事の思いをお聞かせください。

(知事)

私も4期目を迎えまして、これまでの取組も踏まえながら、さらに成果を出していくんだということをこの予算編成、それから事業展開でも形にしていくという思いのもとで検討が始まったものであります。この3つについては、宮崎がすでにある程度強みを持っている分野をさらに伸ばしていくことによって、より成果につなげていく、それから宮崎の将来につなげていくんだという思いのもとでこの日本一挑戦プロジェクトの取組を進めているところであります。ここにあげた指標以外にも、先ほど予算編成方針の中で説明したKPIなど、いろいろな事業でそれぞれ細かく様々な目標を設定して、取り組んでいくんだということで、わかりやすいものとしては合計特殊出生率、再造林率、それからプロスポーツチームのキャンプの誘致と例を挙げましたが、それ以外も含めてしっかりと必要な目標値を設定し、成果に結びつけていきたいと考えております。

(宮崎日日新聞社)

他に発表事項に関して質問がある社はよろしくお願いします。

令和4年台風第14号について

(読売新聞)

去年の台風第14号からもうすぐ1年になると思うんですけれども、1年経つことへの所感と、その後も先月の台風第6号や台風第7号など、県内外でいろいろな災害が起きていると思うんですけど、宮崎県として今感じている課題と、この1年どのようなことに取り組んできたか教えていただけたらと思います。

(知事)

昨年の台風第14号では、本県として平成に入ってからは平成17年の台風第14号以来の大変大きな規模の被害がありました。1年が経ちましたが、様々な土砂災害や崩壊している道路について、完全に復旧まで至っていないということでありまして、改めて早期の復旧に向けて力を尽くしていきたいと思います。五ヶ瀬町のスキー場について、アクセス道路がまだ復旧できないため、2期続けて営業できないというところが先日クローズアップされたところであります。椎葉村への幹線である国道327号についても、今回の台風で改めて土砂災害に見舞われて、何とか年内の復旧を目指している中で重ねての被害になってしまったところを重く受け止めて、さらに復旧に向けた作業を進めていきたいと考えております。それからまだまだ台風シーズンが本格化しているところで、台風第13号まで発生しています。やはり昨年の台風災害でも、防災減災国土強靱化の財源も活用しながら河川掘削等を進めてきた効果が非常に大きいものがあると考えておりまして、いつまた本県への直撃や大きな影響が及ぶ台風が近づいてこないとも限らないという緊張感のもとに、優先順位をしっかりつけながら、次なる災害の発生を防ぐための対策も並行して進めていきたいと考えております。

(読売新聞)

今おっしゃったように今後まだ台風シーズンが今月も続くと思うんですけど、改めて県民にどのような対策をとってほしいか、呼びかけ等のメッセージがあればお願いします。

(知事)

まずは命を守ることが最優先であろうかと考えております。地震などと比べても台風については天気予報などの情報により接近が確実にわかるわけでありまして、まずは命を守るための必要に応じた早めの避難を心がけていただくこと、接近に伴っての準備をしっかりしていただくことが大事であろうかと考えております。

日本のひなた宮崎国スポ・障スポについて

(MRT)

冒頭でも国スポに関するお話をしていただきました。鹿児島国体での結果の受け止めがあった上で、これからの宮崎国スポへの意気込みを聞かせていただいてもよろしいでしょうか。

(知事)

まず国スポ・障スポに向けた姿勢は先ほど申し上げましたように、スポーツランドを掲げる宮崎県でありますので、より前向きに、積極的にこの大会を迎えていくんだと、施設整備、競技力の向上、さらなるスポーツの振興や健康づくり等に結びつけていくといった大きな目標を掲げて取り組んでいるところであります。今回ご報告しました鹿児島国体の成績については、その中の競技力向上という分野で4年後を見据えて、それぞれ目標を設定して、レベルアップを図っているところです。今回は順位で20位台、それから得点で900点台を目標にしていましたが、順位が27位、それから得点が942点(正しくは「942.5点))と、目標を達成することができました。ただ、最終目標である天皇杯を獲得するためには、あと千数百点のさらなる積み上げが必要ということを考えると、これからさらに気を緩めることなく、競技団体等と力を合わせてレベルアップを図っていきたいと考えております。来年開催する佐賀県は今回10位で、1400点ぐらいをとっています。割と順調に強化が進んでいるなと考えているところでありますし、これまでもご説明しておりますけど、国体で点数を稼ぐためには、まず全国大会に出場しますが、そのためには九州大会を突破しなければいけない。たまたま鹿児島県において、コロナの影響で開催年がずれて鹿児島県・佐賀県と続けて開催されるということは、鹿児島県・佐賀県がレベルアップしているということで九州大会の突破がこの数年は非常に難しいといった厳しい環境にある中で、このような成績をあげています。したがって一定の手応えを感じながらも、引き続きさらなる強化を図っていきたいと考えております。

宮崎県人会世界大会について

(MRT)

同じ意気込みになるんですけれども、間近に迫った宮崎県人会世界大会について、こちらの方もお願いします。

(知事)

まずは初めての取組でありますこうした大会があることを多くの県民の皆様に知っていただくということで、メディアの皆様のご協力に感謝を申し上げます。その中で国外からも19、そして国内からも14の県人会の皆様が、代表者になりますが、初めて宮崎に集まる。その中で、改めてふるさと宮崎の魅力を県人会の皆様も我々も見つめ直す機会になりますし、県人会の皆様とのネットワークをより密にすることによって、さらなる宮崎の魅力発信に取り組んでいくことを考えております。例えば、国外の県人会の皆様であれば、先ほどの「子ども・若者プロジェクト」の中で高校生の留学もどんどん後押ししていきますが、留学で訪れる子弟をサポートするとか、そのようなサポート体制といったネットワークも今回の県人会をきっかけにより密になればといったように、本当に幅広い目標を持ちながら取組を進めているところであります。記念式典、記念コンサートもオンライン配信するところでありますが、それ以外に県人会同士の意見交換、さらには若手の皆様の意見交換など、そこでお互いにどのように刺激を与え合うか、それからお互いの取組を参考にして、「じゃあ自分たちはこう頑張っていこう」という刺激を得るか、そのあたりを非常に楽しみにしているところでございます。県民の皆様にもそうした取組が進行していることをぜひ知っていただき、そして久しぶりに故郷に帰られた県人会の皆様との交流なども進めていただいて、将来につなげていただき、そうしたレガシー、遺産をたくさん残していく大会にしていきたいなと考えております。

(MRT)

あとはその県人会に関してですが、ブラジル県人会について、今後、知事の出席の予定などはいかがでしょうか。

(知事)

これは5年ごとなどの節目には、私なり副知事が参加しているのがこれまでの例であります。来年は節目になるのかと考えておりますが、誰が行くとまだ決定しておりません。いずれにしても、節目節目に実際に宮崎からブラジルへ行って交流し、また意見交換することは非常に大切な取組であろうかと考えております。二世、三世、四世と、どんどん世代が交代する中で、日本語も喋れないような若い人たちも非常に積極的に参画していただいており、そうしたブラジル県人会の取組を我々としてもさらにサポートし、より連携を深めていきたいと考えております。

(NHK)

私も県人会についてお伺いしたいんですけれども、やはり宮崎県人会世界大会というのは一般の県民の方にはちょっと身近に感じづらい部分もあるのかなと思っているんですが、3日間を通じて今後の県の発展にどうつな繋げていきたいのか、特に例えば経済面とか、県産品の販路拡大であるとか、何かそういったところで今後の県に対するメリットとして、どういうふうにつなげていきたいのかというところを教えていただけますか。

(知事)

先ほども触れましたように国内外の県人会とのネットワークや情報交換をより密にすることによって、宮崎の魅力の発信でありますとか県産品の販路の拡大、さらには観光客誘致につなげていきたいと考えております。経済的にというお話がございましたが、そうしたところで、ぜひとも後押しをお願いしたいと考えております。既に、例えばロサンゼルスにあるアメリカ県人会のメンバーのお力添えをいただく中で、宮崎牛を映画の祭典であるアカデミー賞のアフターパーティーで使っていただいていることなど、県人会の皆様が働きかけをしていただいたことによって実現していることもあります。アジアも含めてヨーロッパ、南米と本当に多くの県人会が世界にありますので、焼酎の魅力発信という話を先ほどご説明しましたが、いろいろな形で国外の皆様からもアドバイスをいただいて、例えばブラジルならこういうアピールの仕方がいいんじゃないかとか、こういったところにもっとアプローチしていくといいんじゃないかといった、参考になる情報をいただくことも考えられるでしょうし、経済面でも、宮崎のさらなる発展につながるような成果をぜひあげていきたいと考えています。

令和6年度当初予算編成方針について

(宮崎日日新聞社)

関連してちょっと一点だけよろしいですか。3つの日本一ですけれども、再造林率日本一への挑戦、非常にいいことだと思うんですけども。3番目の「脱炭素化による成長の実現」のところでバイオマスですかね、イメージ写真がついていますけど、再造林率と脱炭素化による成長の実現が、どういうふうに結びついていくのかなというところをお聞かせください。

(知事)

大きいですね。宮崎において脱炭素や二酸化炭素の削減、それから2050年にゼロカーボンを目指していくときに、宮崎の豊かな森林資源が、二酸化炭素の吸収・固定ということで果たす存在は極めて大きいと考えております。今、国産材の需要が高まる中でどんどん伐採が進んでいますが、再造林しないと、脱炭素における森林が果たす役割や力も弱まってしまうことになりますので、再造林をより進めることが、二酸化炭素の吸収・固定、脱炭素にもつながっていくということで、そこは非常に密接に結びついておりますし、日本を代表する森林林業県として力を入れていくべき分野だと考えています。

宮崎県人会世界大会について

(UMK)

県人会関連で、今回の県人会世界大会がきっかけとなってネットワークを深めていきたいということかなと感じているんですが、今回はあくまできっかけで、それが成功したかどうかをどう評価するのかっていう部分について、今の時点でどのようにお考えか聞かせていただけますか。

(知事)

これまでもお答えしているように効果としては、経済的なものやいろいろなネットワークの広がり、魅力の発信ということで今後のレガシー、遺産につながるものを期待しております。成功かどうかについて、例えば数値目標があるわけではありませんが、いずれにせよ、今回式典を行い、それから県内を旅行・視察していただく部分ははしっかり行うわけですが、それだけでとどめるのではなく、その成果をつなげていく点について、我々は繰り返し繰り返し確認しながら、取組や将来につながる仕組み作りを進めているところであります。これは今後を見てみなければ、どのように成果が花開いていくのか本当にわからないんですが、我々自身もやはりそこも確認しながら、そして今決定しているわけではありませんが、こうした記念式典を1回やって終わりなのかという話もあります。沖縄県では、2年か3年に1回(正しくは5年に1度)ウチナーンチュ世界大会を開催されているということもありますので、次にこうした式典をまた行うのか、どういうサイクルで行うのか、そしてもし行うことになれば、そのときにこれまでの取組の検証もできようかと考えております。初めてのことであり、今後のスケジュールや見通しが決まっているわけではありませんが、実践していく中で、今回の開催だけではなく、しっかりつながっていくものを形にして、また今後も検証できるように県民の皆様にも報告していきたいと考えております。

(宮崎日日新聞社)

では発表事項以外で、質問のある社はお願いします。

台湾有事における離島人民の受け入れについて

(共同通信)

台湾での有事を念頭に置いた沖縄県の離島人民の受け入れについてお伺いします。今週、松野官房長官が、九州知事会会長の熊本県知事、それから鹿児島県知事と会談して、受入れについて協力を要請されたというふうに聞いております。3つ質問があるんですけど、1つ目は受入先の九州各県や市町村も計画を策定するということのようですが、知事の宮崎県としての受入れについてのお考えをお聞かせください。

(知事)

宮崎県としてもしっかり貢献してまいりたいと考えております。これはまだまだスタートしたばかりでありますので、具体的な計画であったり、いつまでにという今後のスケジュールも今決まっているわけではありませんが、先ほど中東情勢を気にしてるという話を申し上げましたが、世界情勢、それから安全保障環境が大きく変化する中で、そういった事態も含めてしっかり準備していくことが大事なんだということで、まさにそれがスタートしたところであります。九州各県や関係機関と連携しながら計画作りを進めていきたいと考えております。これまでも自然災害に際しての応援体制については、九州知事会の中で提言があって、九州各県は地続きでありますのでいろいろなサポートの仕方がありますけど、沖縄県は離れていて、そして沖縄県が大きな災害があったときに、九州各県がどのようにサポートしていくのかというのは、知事会でいろいろなシミュレーションを行い、計画作りなどを進めているところでありますが、今回のそのような有事に際しての避難の受入れについては、規模も含めて相当なオペレーションになろうかと考えております。まだまだ具体的なことは決まっておりませんが、しっかり検討して、取組を進めていきたいと考えております。

(共同通信)

関連で、知事のところには具体的にどういった形で、どんな要請があったのでしょうか。

(危機管理課)

まず前提としてですけれども、政府において特定の有事を念頭に置いての国民保護に関する訓練は行っておりません。お尋ねの件についても、政府としては国民の安全とか平和な暮らしを守るためにあらゆる事態を想定して、今、九州各県に動きを始めたという段階にあります。知事が申し上げたとおり、具体的に知事に何らかの要請があったとかそういう段階ではないというのが今の状況になります。以上です。

(共同通信)

最後に関連で、松野官房長官など政府の方と実際に対話するご予定は直近ではあるんでしょうか。

(知事)

私は特にありません。

アスリートタウン延岡アリーナ(新宮崎県体育館)サブアリーナの利用再開について

(MRT)

本日からサブアリーナの利用が再開されたということで、8ヶ所、いろんなところに欠落しているところがあったと伺いました。この点について、利用者からすると不安に思う県民も多いと思うんですけれども、県としての受け止めはいかがでしょうか。

(知事)

延岡市を中心として利用者の皆様には大変ご心配、またご不便をおかけして申し訳なく思っております。施工上の問題があったということで、それをチェックして、ようやく再開にたどり着いたところであります。その間のご不便に対して本当に申し訳なく思いますが、より良いものを作っていくんだという思いのもとに、さらにメインアリーナを整備し、県北におけるスポーツを中心とした地域振興の拠点にしていきたいという思いでございます。一昨日も延岡市長にお会いしましてこの件についても話をしたところであります。せっかく良い施設を作って、さらに前に進めていこうというプロセスの中で起こったことでありますが、これから陸上競技場やプールの整備なども進みますが、施工業者の皆様にご協力いただきながら、良いものをしっかりと作っていきたいと考えております。

ライドシェアについて

(時事通信)

今、政府の方で検討が進んでいる一般ドライバーが自家用車を使って有償で客を送迎するライドシェアの取組についてですけども、大都市や観光地、過疎地の公共交通機関の運転手不足を踏まえて解禁論がある一方で、安全性の部分とか慎重論も根強いかと思うんですけども、神奈川県では夜間の交通手段が不足している三浦市などで解禁に向けて、独自の検討会議を設置されたりという動きもあったりして、宮崎県ではその辺り、この議論をどのように捉えていて、県として何か独自で動くようなお考えがあったりするのかというところをお伺いします。

(知事)

今、人口減少などが進んで、またコロナ等の影響の中でタクシードライバー不足だとか、そうした状況の中で、今言われたようなライドシェアなどについても、これまで以上に注目されていると考えております。海外では既に行われているものでありまして、そのメリット・デメリットもある程度見えている状況の中で、日本の社会でそれがどのように実践できるのかという検討が進められるものと考えております。今の自治体単位での検討は非常に興味深いなと考えております。本当に興味を持ってその議論は注視しておりますが、やはり国全体としてメリット・デメリットや課題をよく整理していただくことが重要かなと考えております。今はライドシェアの話でありますが、例えば自動運転をどのように導入していくのかなど、技術的な問題もあります。例えば過疎地域、中山間地域などを多く抱える本県にとっても非常に関心が高い分野ではありますが、まずは国の議論を注視したいと考えております。4年前でしたかね、ブラジル、アルゼンチン、アメリカに行ったことがあり、アメリカで私の知り合いと会ったときに、スマホで呼び出してのライドシェアが普通に行われており、世の中こんなことになってるんだなと、そのとき実感した思いがあります。電動キックボードもそのときに初めて見ましたが、今、我が国でも安全に配慮しながら導入が進められているということで、そうしたいろいろな技術であったり新しいもの、仕組みをどういうふうに今後、日本社会に取り込んでいくかというのは様々な課題や検討がありますし、やはり安全は重視する必要があろうかと考えております。場合によっては犯罪等のリスクもあるのではないかと言われておりますし、電動キックボードも本当に事故等が懸念される状況の中で導入されております。事故が起こってからいろいろ考えましょうではいけないなと思います。日本社会では様々な問題について、安全を重視しながら、検討なり導入が進められていると思っています。ちょっと長くなりましたけど。大変関心を持って動向は注視してまいりたいと考えております。

(宮崎日日新聞社)

以上で終わります。

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