掲載開始日:2023年11月28日更新日:2023年11月28日

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宮崎県知事定例記者会見(2023年11月1日)

項目

配布資料

発表事項(知事発言)

宮崎県人会世界大会について

何点かご報告・発表を申し上げます。

まず1点目は、先日終了いたしました「宮崎県人会世界大会」についてであります。お手元に資料があるかと思いますが、3日間の日程で、初めての取組でありました。国内外の県人会から参加いただき、記念式典、また、ふるさと巡りツアーなどを行うことができました。メディアの皆様には、様々な形でこの「宮崎県人会世界大会」について取り上げていただき、話題を提供していただき、そして県民の皆様に様々な情報を伝えていただいたことに改めて心から感謝を申し上げます。この世界大会の開催にあたって、多くの企業・団体からも様々なご支援をいただいてきたところでありますが、おかげさまで当日は天気にも恵まれ、そして大きなトラブル等もなく目的を達することができ、大変ありがたく思っております。ご尽力、お力添えをいただきました全ての関係の皆様に感謝を申し上げます。

私自身は、27日の記念式典、記念コンサート、その後の歓迎レセプションに参加するとともに、その前日はブラジル、アルゼンチン、パラグアイの南米の方々の歓迎レセプションに参加したところであります。それぞれの場面で非常に印象的だったのは、今回このような大会を開催することによって、以前ブラジル等でお世話になった方々、それからブラジルから宮崎に来られた方々との再会の機会を提供できたこと、それから普段、県人会の横の交流はなかったわけですが、そうした交流や、様々な出会いがあったかと考えております。そして、ふるさと宮崎についての様々な魅力を県人会の皆様にも堪能いただくことができたのではないかと考えております。

これまでも申し上げておりますように、この大会を開催して、よかったよかったと一過性で終わらせることなく、これを次につなげていくことが大事であろうと考えております。開催したことで、それぞれの県人会に取組の状況や情報を持ち帰っていただいて、県人会の活動について改めて考えていただくことや、活性化といった動きに結びつけていただきたいと考えております。今回、特に県人会長会議や県人会次世代会議、海外県人会のプレゼンテーションなどの場面があって、そこで様々な取組についての情報交換や、それから様々な質疑等における意見交換がありました。そこで出された問題意識や情報を、我々としてある程度整理して、全ての県人会にフィードバックしてはどうかということを考えております。参加者に持ち帰っていただく想いだとか情報に加えて、我々として、今回初めての取組の中でどのような意見が出て、そして他の県人会ではこうした取組がされているという情報交換、フィードバックをすることも改めて大事だと考えておりますし、南米関係のレセプションの場で、ブラジルの県人会長から、ブラジル県人会が来年75周年を迎えるということで、その場への招待状をいただきました。ぜひ参加していただきたいという言葉をいただいて、日程を調整してぜひ参加ができればと考えております。ブラジルのみならず、国内の県人会では毎年のように出向いているところはありますが、今回の世界大会の後に各県人会に私や担当者が出席して、今回の大会の感想であったり、その後の取組についてどのような議論や方向性があるのかフォローしていく取組も必要であろうかと考えております。

また、Facebookページを開設いたしましたので、そうしたSNSなどオンラインを活用した意見交換もこれまで以上に考えられるのではないかなと考えております。ある国内の県人会長さんから、他の県の取組として参考情報をいただいたんですが、国内の県人会が、例えば10周年とか20周年といった節目を迎えたときに、東京や大阪、福岡など全国各地のその県の県人会の皆様がその周年行事に集まってみんなでお祝いをするということで、そうした節目をきっかけに国内の県人会の代表の皆さんが集まる取組もしていますとおっしゃっていました。こうして世界から、そして国内から皆様に集まっていただくというのは、コストの面や、それからもちろん日程調整の面でもなかなかできるものではありませんが、何かそうしたことをきっかけに、これまで以上に横の連携を図ることもアイディアとして考えられるのではないかと思います。

いずれにしても、こうした大会を今後どのように開催していくのかということも含めて、何か決定しているわけではありませんが、終わった直後のこの段階でそのような情報・意見交換がなされて、フィードバックをし、そして実際に足を運んで、対話をしながら、いろいろなこの後の県人会活動であったり、ふるさと宮崎の様々な魅力発信にも応援いただくことを、これまで以上にお願いしたいと考えているところでありますが、今回の県人会世界大会においても、それぞれの会合で交流をしっかり行っていく、ネットワークをより深めていく、それからふるさと宮崎の魅力発信に努めていく、そのような方向性の大会宣言がなされたところでありまして、それを今後一つ一つ形にしていくことに取り組んでまいりたいと考えております。これが宮崎県人会世界大会についてであります。

青木賢児氏(宮崎県立芸術劇場名誉館長)への知事表彰について

発表事項の1点目でございます。先日、逝去された青木賢児さんへの知事表彰ということで、県立芸術劇場の初代館長に就任して、宮崎国際音楽祭の創設、そしてその後の発展にご尽力いただきました故青木賢児さんに対して、「県民栄誉賞」を送ることを決定したところでございます。

主な経歴等、それから表彰理由については、資料に整理しているところであります。本県が芸術劇場を整備して、単に箱物を整備するだけではなく、そこを活用して音楽祭を創設して、音楽文化の振興に取り組んでいこうという中で、初代館長に就任され、やはり特に音楽性を考えますと、一つの軸が通っているなといつも考えます。世界的なバイオリニストのアイザック・スターンさんを招へいして、アイザック・スターンさんを軸に室内楽を中心に、そして世界のアーティストも招きながら音楽祭の基礎を築き、さらに発展させていったその功績は極めて大きいものがあるのではないかと考えているところでございます。

授賞式については資料のとおりであります。過去の受賞者一覧も参考に添付しているかと思います。やはりスポーツ選手が多いんですね。オリンピックのメダル獲得や世界大会での優勝・活躍ということで、これまでスポーツ選手が多くなっておりまして、文化部門でいうと、まさに名前が出た平成14年のアイザック・スターンさん、それから平成23年の内田順一さんは元行司でございますが、相撲文化の振興ということで、この2人に次ぐ3例目になります。やはりスポーツの対象者が多くなっているところでありますが、本県の文化の振興にあたっても大きな足跡を残された青木さんに対しての県民栄誉賞の表彰ということであります。「飲水思源」という言葉がありますね。井戸の水を飲むときに、井戸を掘った人に思いを寄せようという中国のことわざでありますが、そうしたことからすると、青木さんは宮崎国際音楽祭という井戸を掘るにあたって確実に大きな役割を果たしていただいた。それが今回の表彰理由になろうかと考えております。改めて感謝の思いも抱きながら、このような表彰も行ってまいりたいということでございます。

津波防災の日(11月5日)に関連する取組について

2点目であります。「津波防災の日」に関連する取組ということで、お手元に資料があるかと思います。11月5日は「津波防災の日」です。江戸時代、安政南海地震の際に、和歌山県の濱口梧陵さんの「稲むらの火」という逸話があったことにちなんで、我が国として「津波防災の日」を11月5日と位置付け、これはその後「世界津波の日」にも制定されております。それに関連して2つの防災訓練を行うという発表であります。

1つ目「みやざきシェイクアウト」につきまして、毎年行っているところであります。イラストで表現しておりますが、地震の発生を想定して、まず身を低くして、頭を守って、動かないという当面の対応として必要な3つのポイントとなる行動を行います。訓練場所はそれぞれの自宅・学校・職場などで、訓練期間としては10月2日から11月30日の間にインターネット、FAX、郵送などで登録していただいて、自主的に行いませんかと取組を呼びかけている訓練です。一斉訓練日としては、明日11月2日の10時からとの設定で行うこととしておりますが、それ以外の場合は設定された訓練期間の間に、それぞれ登録していただきます。「どこでも」、「誰でも」参加できるということで、改めて地震へ備えていただくということと、まず身を低く、頭を守り、動かないということも実際に体を動かしてやっていただきます。私も以前、県庁内の会議の最中にこの訓練の時間になったのでやったこともありますが、それだけではなく、地震への備えができているのか、例えば3日分の備蓄ができているか、家具などの固定ができているか、避難場所や避難経路はどうなっているかということを改めて考えていただくきっかけにすることが、「みやざきシェイクアウト」全体としての意義であろうかと考えております。カリフォルニアで始まった訓練でありますが、手軽に多くの皆様に一つのきっかけを提供する訓練として行います。

もう一つは、県全体の様々な防災関係機関と連携して、まさに「津波防災の日」11月5日に西都・児湯エリアを中心に宮崎県総合防災訓練を行うものであります。資料の右側に整理しておりますとおり、参加機関として約100機関、自衛隊、警察、消防などの防災関係機関や地域住民など約1000人に参加いただきます。当日、私は高鍋町のメイン会場等に参加します。防災関係車両の展示や、ヘリコプターで発電機を運ぶといった訓練を行いますし、今回は日向市も会場に含まれておりますが、日向市においてはエアクッション型揚陸艇(LCAC)、いわゆるホバークラフト型の揚陸艇の訓練を行うということで、西都児湯地域に加えて日向市ということになっているところであります。最近では日向灘でも地震が発生しておりますし、全国的に地震・津波が活発化しているのではないかと思います。非常に印象深いですが、10月9日には伊豆諸島の鳥島近海で地震が発生して、本県でも津波が観測されました。県民の生命・財産を守るため、津波、それから地震への備えが改めて重要であろうかと考えております。津波防災の観点からシェイクアウトを考えると、シェイクアウトで行うのは、地震の最初の揺れから自らを守るという初期対応でありまして、津波・浸水が想定されるエリアの方は、早期の避難がその次の段階にあります。今回の総合防災訓練では、津波避難タワーへの避難訓練なども含まれておりますが、そうしたことも含めて取組をさらに進めていく必要があろうかと考えております。

ちょっと横にそれますが、宮崎カーフェリーの「フェリーろっこう」の就航1周年ということで、神戸市でイベントを行ったときに、阪神・淡路大震災の教訓を伝えていこうという施設である「人と防災未来センター」を訪れました。その施設では、地震発生直後の状況を非常にリアルな音と映像で体験できるものなど、必要な様々な情報が提供されていました。阪神淡路大震災で、高速道路がなぎ倒されたり、建物が倒壊したりという起こった後のイメージや数字はわかりますが、実際に地震が起こったら、どんなことがあって、どういうふうに町が変化していくのかも含めてリアルに体験できることの意味は非常にあるなと思います。こちらの施設は、修学旅行や町内会の自主研究などで訪れる施設になっているようであります。今回は「津波防災の日」に関連する様々な訓練ですが、今年は関東大震災から100年でもあり、9月1日の「防災の日」など、いろいろな機会をとらえて、防災への備えを強めていくことの重要性を改めて感じているところであります。

私からは冒頭以上であります。

質疑応答

青木賢児氏(宮崎県立芸術劇場名誉館長)への知事表彰について

(MRT)

まずは、青木賢児氏への県民栄誉賞の表彰についてですけれども、宮崎の芸術文化の発展に多大な功績のある方だとお聞きしておりますが、今後、この音楽や芸術文化の振興を県としてどのように支えていくお考えでいらっしゃいますでしょうか。

(知事)

本県は令和3年に国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭を開催し、その成果を今後に生かしていくため、条例や計画を作って取組を進めているところでありますが、国民文化祭などにおいても、音楽文化は、宮崎国際音楽祭を中心に一つの大きな柱となっております。それは先ほど申し上げましたように、芸術劇場というハードを整備して、こうしたソフトも一つ一つ力を合わせて築いてきたものであろうかと考えております。文化というのは本当に幅広く、伝統文化の保存・継承という部分もありますし、こうした部分もありますし、それから昨日発表したばかりでありますが、若山牧水賞といったものもあります。非常に幅広い分野がございますが、宮崎の一つの魅力であり、そして大切な資源、宝だという思いのもとで、これからも文化の振興に努めてまいりたいと考えております。

津波防災の日(11月5日)に関連する取組について

(MRT)

それからもう一つ、「津波防災の日」に関連する取組についてですけれども、「みやざきシェイクアウト」が平成27年度から開始されて、今回で9回目になると思うんですが、令和4年度で参加登録者数が6万2512人と、非常に多くの方に浸透している活動かと思うんですが、この活動の効果測定というか、どれだけ浸透しているか、県としてどのように把握などされていらっしゃいますでしょうか。

(知事)

まずは、参加していただく人数、団体を増やしていくことがやはり大事だろうと考えております。本県としては、県民全員が防災のため何らかの備えをしていこうと呼びかけて、いろいろな取組を行っているところであります。地震というのは、台風などと比べていつ起こるかわかりません。そのときにどうしたらいいのかという発生直後の初期対応の訓練をこのような形で行うことと、そのことをきっかけに様々な地震への備えをチェックしていただくために非常に意義ある取組だと考えておりますので、今おっしゃった効果測定として、まずは参加人数を増やしていくことが大事だと考えております。

(MRT)

発表事項について各社より質問があればお願いいたします。

宮崎県人会世界大会について

(UMK)

発表事項というよりも県人会のところで1問お伺いしたいんですけれども、一過性で終わらせずという言葉がありましたが、知事としての現時点でのお考えで、今後、例えば2回目3回目をやりたいと思っていらっしゃるとか、どういうふうに考えていらっしゃるか聞かせていただけますか。

(知事)

やはり国内外の県人会が一堂に会するという取組は、相当なエネルギー、また予算・費用もかかりますので、度々ではないにせよ、今回の様々な取組の成果を分析し、また今後の様々な県人会の活動を見る中で、ぜひ2回目3回目と続けることができればなと思います。それから、今回の様々な若手等の意見交換の中で、例えばアジアはアジアだけで、アジア県人大会をやってはどうかとか、そんな意見もあったようです。アジアでできるかはともかく、やはりそういうふうに横でつながってみようよという動きが出てきたことは、国内外全部の県人会が集まること以外にも、いろいろな単位でこれから開催も考えられるのではないかなと思いますし、オンラインでという話も先ほど申し上げたところでありまして、今、具体的に形は見えておりませんが、ぜひ様々な展開を考えていくことができればと思います。

(MRT)

発表事項以外についての質問などございますでしょうか。

九州旅客鉄道(株)への要望について

(UMK)

先月の18日にJR九州への要望活動があったかと思うんですけれども、そこでどういう話をされたのかと、JRの動きとしてどういう返答があったか聞かせていただけますか。

(知事)

やはりJRの鉄道路線の維持・充実を一番軸に置きながら、要望を行ったところであります。人口減少、それから利用者の減少が進む中で、いかに地域の足を関係の皆様と力を合わせてしっかり守っていくのかということを、県として、それから沿線自治体の思いもJR九州にお届けしました。古宮社長からも、しっかり受け止めて、JR九州としてもいろいろ取り組んでいきたいという話がありましたが、利用者の状況としてはコロナによる利用者の減もありましたし、人口減少に伴う利用者の減もありますが、想定を上回って利用者の減が進んでいるというのが、今の現場の実態といった危機感についての説明もありました。いずれにせよ、お互いの思いについての情報交換を密にしながら、鉄道路線の将来をしっかりと考えていきたいと思っております。

(UMK)

今回のこのタイミングで要望活動に行かれるというのは、何か意味というか理由はあったんですか。

(知事)

毎年、鉄道整備促進期成同盟会で要望活動を行っているものであり、定例のものであります。

(UMK)

その中で、吉都線とか日南線とか、そこに重点を置いて要望するのは、今まで災害の復旧だったりいろんなテーマがあったと思うんですけど、結構よくあることですか。

(知事)

日南線については、まず昨年の災害に際して、早期の復旧を図っていただいたことへのお礼を申し上げ、やはり災害が起きた場合に、なかなか復旧が難しく、場合によっては日田彦山線の例のように鉄道路線としての維持を断念せざるを得ないとの危機感を持って、いろいろな利用促進等を巡って沿線自治体と議論を行っているのが今の状況であります。それから県内で言うと、今言われたように日南線、吉都線の利用者数が少ない状況について、やはり沿線自治体として危機感を持って、しっかり残していきたい、今後も地域の足として役割を果たしていただきたいというところを特出しでお伝えしたということです。

佐賀県の養豚場での豚熱発生に伴う本県の豚熱対策について

(毎日新聞)

豚熱が九州で発生して2ヶ月になりますけれども、ワクチン接種などの進捗状況、それから野生のイノシシに入っていないか。この点について、知事のところに何か情報はありますでしょうか。

(知事)

ワクチン接種の進捗状況については、6割程度ではなかったかと思いますが、正確な数字は改めて報告申し上げます。先日、佐賀県で九州地方知事会議がありましたときに、佐賀県知事にも、発生事例の分析、そしてその後野生のイノシシ等で確認されているか聞きましたが、その後は拡大しておりませんし、野生のイノシシでも見つかっている状況ではないとのことであります。我々としては、早く今回の2つの事例を分析して、どのように持ち込まれたのか、地域的な広がりがあるのかといったところについて、非常に懸念しており、関心を持ってその報告を待っておりますが、今のところまだその分析ができていないという状況でありました。やはり佐賀県での2例から続いてどんどん広がる、もしくは野生のイノシシ等で見つかるとなると、ますます危機感が強まるところでありますが、今、そこから大きく広がっている状況ではないのかなというところであります。そうしたことを確認した上で、県内のワクチン接種については粛々と進め、その後も警戒を強めていきたいと考えております。

(MRT)

以上で本日の知事定例記者会見を終了させていただきます。

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