宮崎県グラフ誌「Jaja」じゃじゃ

 

Jajaバックナンバー

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世界で競う本格熟成
”純国産”キャビア、宮崎から

MIYAZAKI CAVIAR 1983

30年の歳月をかけて開発された国内唯一の本格複製キャビア、MIYAZAKI CAVIAR 1983が、平成25年11月22日に販売開始。

「宮崎から世界に通用するジャパンキャビアを」をテーマに、キャビア先進国、ヨーロッパを目標に開発、誕生したMIYAZAKI CAVIAR 1983は、早くも全国のシェフたちの注目を集めている。

シロチョウザメ

シロチョウザメ。2004年に宮崎県水産試験場小林分場が日本で初めてシロチョウザメの完全養殖に成功した。

霧島山麓で生まれた宮崎のキャビア

霧島山麓の澄んだ湧き水に恵まれた、宮崎水産試験場小林分場(毛良明夫分場長)で、キャビアの親となるチョウザメの養殖研究が始まったのは、昭和58年(1983年)。それから長年の念願であった天然魚に依存しない完全養殖が成功したのは、平成16年(2004年)のことだった。

2006年、ワシントン条約によりキャビアの国際取引が禁止され、養殖技術の確立への期待が高まる中、平成23年(2011年)に種苗の大量生産に成功して、事業としてのシロチョウザメ養殖とキャビア生産への道が確立。平成25年(2013年)には宮崎キャビア事業協同組合(濱中章輔代表理事)が設立され、キャビアの販売に向けての本格的な取り組みが始まることに。

その間、3年間で2000回以上という分析試験を経て、改良を繰り返し、MIYAZAKI CAVIAR 1983は誕生した。

稚魚から早くて8年後にようやく採卵されるキャビア。その普及に向けての、産官学一体となっての息の長い取り組みの成果が、MIYAZAKI CAVIAR1983だ。

塩分3%。濃厚でクリーミーな味わい

通常、市場に出回るキャビアの多くは保存性を香料して、塩分5%から8%と、やや強めの味付けとなっているが、MIYAZAKI CAVIAR1983は原産国の国内流通と同じ3%程度。

「苦みがなくフレッシュ感があって、塩気もちょうど良い」(山本益博氏)、「ほどよりサシの入った牛肉のよう。バランスのとれた脂、うまみ、塩味」(川越達也氏)といった専門家の評価は宮崎独自の熟成技術と、国内産ならではのフレッシュさから生まれている。

また、シロチョウザメの肉質の良さも高く評価されており、フグのような食感と癖のないきれいな白身は、料理のジャンルを問わない高級食材として、今後、幅広い展開が期待されている。

MIYAZAKI CAVIAR 1983

平成25年11月22日に販売が開始された。シロチョウザメの養殖研究がスタートした年、
「1983年」をモチーフとしたデザイン