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掲載開始日:2023年11月29日更新日:2023年11月29日

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あたごニュース『もろつかウーロン茶「清香森茶」販売解禁』

諸塚村では、茶生産者やJA、行政などが力を合わせ、ウーロン茶の生産を行なっています。

令和元年度から試作を開始し、令和4年度から販売を開始しています。

令和5年度の販売解禁は、11月19日(日曜日)。

今回は、その販売解禁に合わせ、もろつかウーロン茶「清香森茶(せいこうしんちゃ)」を紹介します。

もろつかウーロン茶「清香森茶」とは

清香森茶には、「清香森茶」と「清香森茶」の2種類があります。

  • 「清香森茶」…香りを楽しむ商品
    心が晴れるようなはなやかな香りと、澄んだ味わいが特徴。
  • 「清香森茶」…余韻を楽しむ商品
    清らかでありながらも深みがあり、余韻が続くのが特徴。

令和4年度に商品化し、諸塚村内の直売所(もろっこはうす)を中心に販売を行なっています。

清香森茶

「二番茶」を活用し、地域経済へ貢献

近年、緑茶消費量の減退など、茶業を取り巻く状況は厳しく、販売に苦戦する生産者が増加…

このような中、茶が産業として地域経済へ貢献するためにはどうすればよいか考えていたところ、

  • 現在利用していない二番茶(一番茶を摘んだ後、お茶の木から出てくる次の芽から収穫できる茶)で生産できる
  • ウーロン茶生産に必要な釜炒り茶生産施設がある
  • 釜炒り茶や煎茶よりも商品性が高く(希少)、高評価が期待できる

などのメリットがあることから、ウーロン茶生産を開始しました。

もろつかウーロン茶「清香森茶」ができるまで

  • 摘採(てきさい)
    新芽を摘む作業。バリカンの刃をスライドさせて茶葉を刈り、刈り取った葉を送風機で刃の後ろにつけた袋に送って葉を集めます。
    天候や葉を摘むタイミングが重要です。

 

 

摘採

人力での摘採作業

  • 日干萎凋(注)(にっかんいちょう)
    摘採した葉を約30分~1時間程度、太陽の日に当てます。
    日干萎凋及び室内萎凋は、香りの良し悪しが決まる非常に重要な工程です。
    葉の状況を確認しながら、処理時間を調整します。

    (注)萎凋…葉を萎れ(しおれ)させて香りを引き出す工程

日干萎凋

葉を太陽の日に当て、日干萎凋

  • 室内萎凋(しつないいちょう)
    ドラム式萎凋機を用い、約12~16時間かけて葉を萎凋させます。
    合わせて、撹拌(かくはん:混ぜる)することで、香りを引き出します。

室内萎凋

室内萎凋で用いるドラム式萎凋機

  • 加工
    茶葉を釜で炒り、茶葉の発酵を止めます。
    その後、茶葉を揉み込み、乾燥させ、完成。
    釜で炒り、茶葉の発酵を止めるタイミングが完成品の品質を大きく左右します。

加工

茶葉の状況を確認している様子

  • 商品用の原料選定
    製造したウーロン茶の原料から、商品用の原料の選抜作業をします。
    お茶を淹れた時の色や香り、味を審査。
    選抜した原料をブレンドし、品質(香り、味)の最終確認を経て、商品が完成します。

審査

原料選定のための審査

生産者の声

もろつかウーロン茶の製造は、主に5名の茶生産者で取り組んでいます。

諸塚村では、初となるウーロン茶製造。

一から始めたため、多くの苦労もありました。

そんな苦労も経て、やっとの想いで完成した「清香森茶」。

生産者の皆さんの「清香森茶」に懸ける想いなどを伺いました。

完成までの「苦労」

茶の製造は、晴れの日に作業することが理想。

しかし、生産時期の6月から7月は梅雨の時期…

天候が不安定な時期であるため、摘採作業中や日干萎凋作業中に、にわか雨が降り、台無しになってしまったこともありました。

また、ウーロン茶の製造は初めてであったため、芽の摘採時期や各工程の処理時間、機械の設定などの技術の取得にも多くの時間を要しました。

始めた当初は釜炒り茶の香りや味と違いがなく、差別化もできず…

しかし、試行錯誤を繰り返した末、少しずつ商品イメージどおりの香りと味を作ることができるようになりました。

完成した時の「喜び」

完成までにかかった年月は、6~7年。

やっと、できた…!という思いで、とてもうれしく、商品化に関わった皆で完成を喜びました。

「清香森茶」への想い

「二番茶をもう一つの楽しみに」「自然の恵みを余さないために」の想いを込めて、ウーロン茶製造に取り組んでいます。

諸塚村の新たな特産品となること、そして若い茶生産者(後継者)がこの取組を知り、やりがい面白さを感じてもらえれば…と思います。

生産者の皆さん

茶生産者の皆さん

今後の目標

  • 「清香森茶」の販売量の確保品質の安定化
  • 諸塚村内で作られている「煎茶」、「釜炒り茶」とともに「諸塚村のお茶」の魅力を伝え、あわせて諸塚村のPRにも取り組みたいと思います。

HPをご覧いただいている皆様へ

清香森茶(せいこうしんちゃ)は、諸塚の地で培われた釜炒り茶の製法を活かしながら、新たな風味を生み出したお茶です。

美味しさの真髄は、天日干し茶葉本来の香りを引き出し、その頂点を見極めながら発酵を止める工程にあります。発酵を止める際に釜で炒ることで、諸塚の地ならではの個性を吹き込んでいます。

釜炒り茶特有の黄金色に澄んだ美しい色彩はそのままに、より一層、香りを昇華させた諸塚村の新しいお茶をぜひご賞味ください。

お問い合わせ

宮崎県東臼杵農林振興局
〒882-0872
宮崎県延岡市愛宕町2-15
電話番号:0982-32-6134
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